指名と秘密
太陽の日差しがライトを照らした。
「まだ…眠い…」
すると、ウルフが部屋に入ってきた。
「おはようございます!ライトさん!遅刻しますよ!」
ウルフはライトを叩き起こした。
「ん〜まだいいだろ?今何時…」
「もうお昼ですよ!」
「ん…ん゛っ!?」
ラウトは飛び起きた。
「ウルフ!何故起こさなかった!」
「起こしてって言われてないもん!」
ライトは急いで支度をした。
「幸い、今日は午後から授業だからよかったー」
ライトは上着を羽織った。
「じゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃい」
ライトは指を鳴らすと消えた。ウルフは見届けると、ライトの部屋のベットをきれいにした。
「てか…ライトさん。ここではリーダー的存在なのに、なんかな〜」
ウルフは部屋を出て、兵士たちに会った。
「今日からよろしくお願いします」
ウルフは兵士たちに挨拶をした。
「よろしくお願いします。ウルフさん。そういえば、ライトさまは?」
「あぁ。叩き起こして大学に行かせたよ。寝坊したら、生徒さん達に迷惑じゃん?」
ウルフは不敵な笑みを浮かべた。
「まぁ…確かに…」
「と…とりあえず、まずはウォーミングアップから行きましょうか!」
それからトレーニングが始まった。
ライトは教授室に来た。
「あー朝からー。でも、もう昼…」
項垂れながらも、授業の準備をした。しばらくすると、生徒達の声が聞こえた。
「もうそんな時間か。昨日金田にも言われたし…言うか」
ライトは教室に入った。
「みんなおはよう。先生寝坊して今来ました〜」
その声に皆がライトを見たが。
「ライト先生…髪が…笑」
笑いを堪えていた。生徒の龍も堪えているのか、鼻から煙が出ていた。
「ん?髪?」
ライトは教室にあった鏡を見た。白髪の長い髪が何故か立っていた。
「…某最強人になってる」
慌てて髪を直し、縛った。咳払いをして、教壇に立った。すると、チャイムが鳴った。
「授業前から失礼だったな。では、昨日の報告会で言っていた三日月龍について話をしようと思う」
生徒達はノートを開いた。
「私が調査している三日月龍。別名、月光のカナリア。と言っても、私自身もよくわかっていないんだ。だからあまり話せれない」
一人の生徒が答えた。
「先生。それは何故ですか?」
「まず、夜しか見る事が出来ない。その上ずっと飛行中なのだ。地上に降りて羽を休んでいる形跡も無ければ、何を捕食しているのかもわかっていない。今現段階でわかっている事は、彼らの鳴き声に癒しがある事だ」
「癒し…」
一人の生徒がこぼした。
「君たちの龍はただ鳴いても何もならないだろ?三日月龍は独特の鳴き声を持っておる。その鳴き声を聞くと心が癒され不安や怒りがなくなる。実体験済みだ。だから別名、月光のカナリアと言われている」
ふと、一人の生徒が気になった。
「ライト先生以外で調査していた人がいたんですか?月光のカナリアは誰がつけたんですか?」
ライトは少し考え答えた。
「それが、私が三日月龍を好きになったきっかけかな。誰かは伏せるが、私がまだ幼い時に初めて三日月龍を見せてくれて、その美しさに私は魅了した。その人が月光のカナリアだなって言ってくれたんだ。だが、その人は私が小学上がる前に死んでしまった。多分調べてたと思うが、資料が一つも残っていなくて、私が一から調べている状況なんだけどねー」
生徒達は納得した。
「まぁ〜いつか、三日月龍のライダーに私がなれたら!三日月龍の生態の調査書は出すぞ。それまで待ってて欲しい。先生が生きている間に絶対に出す!」
生徒達は笑った。
「ライト先生ならやりそう」
「そのまま駆け落ち…!」
その言葉にライトも笑った。
「メスの三日月龍なら駆け落ちしそうだわ!」
教室中が笑い声で溢れた。
「さて、三日月龍の話は以上だ。さ、授業をするか。教科書を開いて…」
授業が始まった。しばらくすると、チャイムが鳴った。
「今日はここまで。予習するように。期末テストも近いから頑張れよー」
ライトは教室を出て、教授室に入った。
「あんなに笑ったの久しぶりだな。やっぱ若い子相手は楽しい」
椅子に深く座った。机の引き出しからある本を取り出した。開くと、三日月龍ビクターと読めないがルーマスと書かれていた。
「名前も覚えてないが、私の一族があの晩幼き私にビクターを見せてくれた。それがきっかけなんだよな…これは誰にも話はしたくない。でも、私の一族が三日月龍と仲が良かった。私もいつか…」
すると、窓を突く音がした。振り向くと、一羽のカラスがいた。
「あ!忘れてた」
ライトは窓を開け、カラスを腕に乗せた。
「ごめんごめん。寝坊したあまり…」
カラスは胸を張った。
「はい。ごめんなさい。さて、君たちにして欲しい事だが」
ライトは龍の記録書を見せた。
「大体五十種類かな。龍がいる。個体の様子見をして欲しい。ただ単に一匹いなくなったとか、死んだとか、そんな感じでいい。毎日報告しなくてもいい。たまにでいい。あくまで様子を見るだけだ。危険な事があったら、すぐに退避しろ。命が一番。わかったな?」
カラスは不気味に鳴いた。
「それと…これは個人のアレだが。私の甥。クロを見守って欲しい」
カラスは首を傾げた。
「大事な息子みたいな存在だ。まぁ、今度私のところに遊びに来た時に紹介しよう。その後、クロを見守って欲しい」
カラスは澄んだ瞳でライトを見つめた。
「君達の活躍に期待するよ。あ、君にだけ特別じゃ」
ポケットからおやつを取り出した。カラスは嘴でそれを受け取り食べた。満足したのか不気味に鳴いた。
「口に合ってよかった。それじゃ、よろしくね」
ライトはカラスを窓から飛ばした。ライトは研究室に向かった。
「お疲れ様ー」
「お疲れ様です。ライト先生」
皆ライトに挨拶をした。
「で、ごめん。皆手を止めてくれるかな?大事な話だ」
ライトの前に集まった。
「実は、谷川についてだ。昨日報告会があってな」
「あぁ、昨日報告会だったんですね」
鈴鹿が答えた。
「谷川が、ライダーになった」
ライトは静かに答えた。
「えぇ…谷川が…」
皆が驚いた。
「おまけに、龍は闇の帝王だ」
「嘘だろ!?」
「大声でいうな」
ライトは皆を静かにさせた。
「今は多分何もしてこないと思う。闇の帝王を使いこなすのにも時間がかかると思うし」
「なるほど。でも、僕らここに引きこもりだからあまり会わないので…」
皆が頷いた。
「まぁな。ただ、気をつけてだけだ」
ライトは皆に念を押した。
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