黒龍の出会い
谷川は廊下を歩いた。
「レイ。あれが、私と対立関係のライトだ」
「…」
レイは谷川の肩におり、黙っていた。
「君とライダーになれて私は嬉しいよ。あぁ、今日は月一の授業の日でな。生徒たちに君を紹介しないとな」
谷川は思い出していた。
一ヶ月前。谷川はある建物に向かった。扉の前にたった。
「谷川だ」
すると、扉が開いた。フードを被った人が招き入れた。
「谷川さんお待ちしておりました。儀式の準備はできています」
建物のいくに進んだ。
「こちらです」
扉が開くとその光景に谷川は笑顔だった。
「いいじゃないか」
広い庭に息が絶えそうな大人の龍が横たわっていた。龍の下には複雑な魔法陣が描かれていた。
「もう直ぐ死にそうなので、早速始めようと思います」
「ちなみに、この龍はどこで?」
谷川の問いに、フードの人は不気味に笑った。
「野生の龍です。まぁ、どうせ絶滅させるなら貢献しないとですね」
フードの人は谷川にナイフを差し出した。
「あなたの血が必要です」
谷川はなんの躊躇いもなく手を切った。血が垂れてきた。谷川は血をなぎ払うと、魔法陣に血が飛び散った。すると魔法陣が光出すと龍が激しく鳴き叫んだ。
「さぁ、生贄は用意したから出でよ。闇の帝王…」
谷川は手を向けた。すると、龍は断末魔をあげ魔法陣に消えて行った。
「…」
一瞬の静寂が走ると、魔法陣に一つの黒い点が現れた。それは血のように赤い目玉になった。その目で谷川を睨むと、目の主が正体を表した。今までにない大きな黒龍だった。胸には赤い小さなあざが入っていた。龍は雄叫びをあげた。それは周りを恐怖に陥れるような感じになった。
「おぉ…ついに現れた。闇の帝王…」
フードの人が感心していた。
「前から欲しかったんだ。その力…」
谷川は黒龍に近づいた。すると、黒龍は威嚇した。
「なぜ俺を出した」
黒龍は話した。
「話せれるのか。私は谷川だ。君の力が欲しく呼び出した」
谷川は万が一に備え警戒した。
「ほう…俺の力で何をするのだ?」
黒龍は谷川を睨んだ。
「この世の弱い龍を全滅させたい。龍は危険な生き物。特に弱い龍は何の存在もない。強い龍を残し、恐怖で支配しこの世を全体的に変えて行きたいと思う。そのために君の力が欲しい」
黒龍は鼻で笑った。
「で、俺の力が必要と」
谷川は頷いた。
「まぁいい。この世にでたのも久しぶりだ。暇だし力を貸そう。ただし、俺は力が強い分、体力がない。今もこうやってでてくるだけで体力がなくなった。だから、しばらくは何もできない」
谷川は黒龍の注意点を聞いて頷いた。
「で、俺の名は?」
黒龍は谷川に問いかけた。
「名前ないのか?」
谷川は驚いた。
「俺の名は?それがお前とのライダーの契約だ」
黒龍は吠えた。谷川は少し悩み答えた。
「レイ…レイだ。君の名は闇の帝王、レイだ」
その答えに黒龍はほくそ笑んだ。
「ほう…いいじゃないか」
そう言うとレイは小さくなり、谷川の肩に乗った。
「俺はもう体力がない。寝る」
レイは器用に谷川の肩で寝た。
谷川とフードの人が顔を見つめた。
「…こんな感じなのか?」
「いや…もっとこう偉大な…」
そう二人が思いながらも、文句を言っても先は始まらない。
「まぁ、いいや。これで私も強くなる」
谷川はレイを起こさないように静かに建物を去って行った。
「まぁ、君にはかなり期待してる。レイ。今ではないが、ライトを打倒しようじゃないか」
「…」
レイは黙っていた。谷川は教室に入ると、生徒たちが待っていた。レイの姿に生徒たちは興味を持った。レイは教壇に降り生徒を見回した。
「遅くなって申し訳ないね。色々立て込んでて。月一しかない授業だから、君たちに紹介するよ。私の龍、レイだ」
生徒たちは驚いた。
「先生…いつのまにライダーに…」
「先生はライダーにならないと思ってたのに…」
ライダーは嫌われる存在。谷川はそれを理解していた。
「えぇ。私もなるとは思いませんでした。でも、このレイはとてつもなく強い龍です。私たちが求めている弱い龍は全滅。それを叶えるために私はレイと契約しました。強い龍を残し支配し、この世を変えていく。それが私の夢です。どうか、レイを見守ってください」
谷川の言葉に生徒は納得した。
「まぁ、やる事が変わらなければいいんじゃないですか?」
「私も、龍が嫌い。その龍が少なくなるのなら、アリです」
谷川は安堵した。
「ありがとう。さて、授業するか。教科書を開いて…」
授業が開始した。その間、レイは教壇で丸くなっていた。しかし、この時の谷川は知らなかった。重要な事をしていない事に。
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