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モノロギア~変態は、スキルであって俺じゃない~  作者: こひる


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9/23

明日から本気出す

 「っは!」


 目を開ける。

 目に飛び込んでくるのは見覚えのない部屋。一瞬混乱したがそういえばリン君にボコボコにされたのだということを思い出した。恐らく、というか確実にリン君にやられて気絶してしまったのだろう。ということは、ここは医務室か何かかな?そう考えて見回してみれば、俺が今寝ていたものとは別に清潔感のあるベッドがいくつか並んでいる。

 いや、それにしてもリン君ちょっと強すぎないか?なんで学生にあんな戦闘力が必要なんだよ……………あ、そういえば、リン君は得意なことを殺しとか言っていたけど、もしかしてあれか?本格的にヤバイ系の人なんじゃ……………。



 「目が覚めたのか」


 扉の開く音がして、リン君が顔を見せる。


 「ああ、うん。ついさっきね」


 二度目の驚きだ。まさかあのリン君が心配してきてくれたのだろうか。意外と律儀なんだな。いや、これはもしやツンデレというやつか?


 「まあ、なんだ。ちょっと強く叩きすぎたのは悪かった」


 え、なんだろう。本格的にデレが始まったのかな?

 いや、確かにかなり痛かった気がするが、あれはああいう訓練というか、そもそもあんなものを授業にしている学園側が悪いから文句を言うべきは教育委員会というか、そもそも教育委員会なんてものは恐らくないであろうというか、まあつまり全く気にしていない。

 むしろ、異世界の学園っぽいことができて少し嬉しかったくらいだ。


 「いやいや、そういう授業だったんだから仕方ないでしょ」


 うん、そうだ。気にするほどではない些事。仕方ないことだろう。


 「そんなことより、リン君ってすごい強いね?よければ今度戦い方を少し教えてくれないかな?それで今回の件は手打ちってことで」


 「あ、ああ。そんなのでいいなら」


 お、やけにあっさりと受け入れてくれたな。なんだろう。俺が少し寝ている間にリン君の好感度が急増していないだろうか。勘違いじゃないよな?もしくは急に優しい心が芽生えたとか…………。一体何があったんだろう。いや、今俺が考えたところでわかるはずは無いんだけど。


 「それにしても意外だったよ。まさかリン君が俺を心配してくれるなんてね」


 そう思ったままに口に出すと、リン君は少々顔を顰めながら


 「リリアンに言われて、少しな」


 「ああ、なるほど」


 どうやらリリアン様と何かあったらしい。まあリリアン様は優しいから大体予想できるな。いやはや、あのツン100%だったリン君を手懐けてしまうとは、恐ろしいかぎりである。いや、この場合リン君の心をときほぐしたとでも言えばいいのか?

 まあ、実際に何があったのかは知らないから予想でしかないんだけど。



 …………………………うん。しかし、なんだろうこの、俺がいないうちに青春の物語が進んでいってしまったかのような残念感は。

 いや、よくよく考えてみれば俺が青春の物語の中心にいたことなど無いんだけど。

 ……………うん、よし!せっかくだしもう少し頑張ろう。せっかくやり直せる機会がある新しい人生だ。せいぜい関わっていってやろう。手始めに、リン君に戦いを教えてもらうことを口実に友情を育んだりしちゃおうかな。今日の授業のほとんどを受けないで終わってしまったので、そのあたり聞く事を会話のきっかけにしてもいいだろう。

 決意を新たに固めていると、リン君が「起きたのなら俺はもう行くぞ」と言って帰ってしまったので、俺も帰るとしよう。

 そう、明日から本気出そうってやつだ。もっとも、これは逃避ではなく本日の機会が失われてしまった故の正しく「明日からしか本気だせない」状況故の発言であり、本当に明日から頑張るものとする。

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