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ロザリンド8

1ページ何字ぐらいがいいんだろう?

次の日は私の気持ちとは裏腹にとてもきれいな天気だった。

ウィル兄様と案内役の公爵家の人と馬車で丘の上にあるお墓へ行った。

ちゃんときれいな墓石に両親の名前が刻んであるのを見て、本当にいなくなったんだと思い出がよみがえる。


お父様はバラの花が好きで、伯爵にしては珍しく庭に自分でバラ園を作っていた。

真っ赤なバラより白やピンクのバラが多かった庭で笑うお父様が大好きだった。

仕事では特に領地を発展させた訳ではなかったけど、視察を多くして領民と交流をはかり、民には慕われていたと思う。


お母様は子爵家出身だったからか、自分でお菓子を作るのが趣味で、私は特にお母様が作ったアップルタルトが大好きだった。

いつも穏やかに笑っていて、学園に入る前は悲しいことがあると寝るまでお母様に手を握ってもらっていた。


私は両親のおかげで幸せな幼少期を送ることができた。

これからはふたりが愛したフランクリン伯領を大切にして、両親が作ったようにウィル兄様と幸せな家庭を築いていこう。


思い出に浸っていた私は隣でウィル兄様が怪訝な顔で墓を見ていることに気付かなかった。




馬車に戻ると側にもう1台馬車が来ていた。

「ロザリー!」

中からでてきたのはアルフレッド様だ。

「もうこのまま帰るの?」

天使が上目遣いで見上げてくる。

中身が何歳か知らないけど、大人だとしたらちょっと引くあざとさだ。


「案内してくださった方を公爵家まで送ったらそのまま帰る予定ですよ。」

「彼は俺の馬車で一緒に帰るから大丈夫だよ。婚約の件、残念だったけど仕方ないね。次こそは一緒になろうね!」


そう言うとアルフレッド様は私の手を両手で握った。


その瞬間。地面が魔方陣のような模様に光って心臓に静電気のような痛みが走った。


「いたっ!なっなに?」

「ふふっ。ちょっとした祝福だよ!俺は少しなら魔法が使えるからね。じゃあ、またねー!」


アルフレッド様はぱっと手を離すと、馬車に駆けていった。


またも何も、会う予定はない。

私の関わりたくないリストにグリフィス公爵家のアルフレッド様をこっそり入れておいた。


ただ、この後の人生で彼に会うことはなかったので、無駄になったのだが。

会わないどころか、アルフレッド様の噂すらその後の人生で一回も聞かなかった。


1000はいききらんな~

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