お嬢様をお父様の許可なく妊娠させるわけにはいかねーだろ。
俺のベッドは。
シングルで狭いのに。
二人、寝転ぶ羽目になっていた。
同棲生活、一週間が過ぎた翌朝。
「私、そろそろ家に帰るね!」
と宣言した。
この間、俺はめちゃくちゃ我慢して手も足も出さなかった。俺的に、自分で自分を褒めてやりてぇ!
「お、おう、よく決心してくれたな」
「でもね、18歳になったら、戻ってくるね。
今、17歳と11ヶ月目だから、あと、約一ヶ月後、
また来るわ。あなたの花嫁として」
「え?」
「茶道も、お着物も、女らしくすることも
頑張る!私ね、女らしくなってかえってくるから!
」
「あ、いや、俺は貧乏な家の子でだな...。
俺と結婚なんて、お父様が認めないだろ...」
「絶対、認めさせてやるわ。
だって、大学、東大でしょ!!頭いいんでしょ??
お父様の跡を継いで、敏腕、経営者に
なればいいわ!」
「いやいやいや、待て待て!話がはええよ!」
俺の言う事など、全く聞かず、
彼女は俺の家を頭を下げて出て言った。
「いままでお世話になりました!」
この約一ヶ月後。
お嬢様がオンナっぽくなって帰ってきた。
それも、お父様を引き連れて。
俺は、頭ごなしに
結婚を反対されるのかと覚悟していたが、
その逆だった。
よもや、俺は。
今、嫁と正式に同棲してる。