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ミトスター・ユベリーン  作者: カズナダ
第3章 継戦の限度
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新薬尋問

 ボルドアン城 地下拷問室

 クローディアの尋問が始まった。


「うっ・・・!」


 頭に被された麻袋を取り外されると室内の光を全て目が吸収する。


「さぁ、話て貰おうか。」


「何をしても無駄よ。私は何も喋らない。絶対に。」


「そうか・・・?では話したくなるようにしてやる。」


 鞭打ち、水責め、あらゆる拷問を試してもクローディアは決して喋らなかった。


 ボルドアン城 王の間

「あの女以外と強情なのね。まっ他の奴等が軟弱なんだろうけど。」


「帰還できた兵からも事情徴収していますが、どれもこれも意味不明なことばかりなので。」


「たった数百人に負けたってあれぇ?洗脳でも受け-、・・・あっそうだ!」


「どうされました?」


「あの女に最近出来た新薬を使いなさい!」


 喜々とした表情と言っている言葉が一致してなくベルナールは恐怖する。


「でっですがまだ、あの薬は効果があるかまだ分かっていません。」


「実験体なら居るじゃない。一万人も。」


「・・・。・・・!!」


 一万人もの実験体とは何かとベルナールは考えたが、直ぐに察しが付いた。


「まっまさか、敗残兵に投与を・・・?」


「それ以外に何があるのぉ?どうせ粛清するんだから最後に役に立たせてあげるという、善意よ。」


 新薬を投与された敗残兵から得られた情報はほとんど変わらない物で、投与された一万人の内およそ五

百名が死に至った。


 ボルドアン城 地下拷問室

「さて、お前は従来の拷問では何も喋らん。」


「やっと分かった?じゃあ諦めて解放したら?」


「今度は趣向を変えてこいつを使う。」


 拷問官の手には薬の入った注射器が握られていた。


「なによそれ?」


「投与された者はその意思に関係なく、我々の質問に答えてくれる。差し詰め『自白剤』と言ったところ

か。」


「自白剤!?」


「さぁ~て、聞かせて貰おうか?」


「やっヤメロ!!・・・ぐぁあっ!!」


 クローディアの首筋に針が刺さり自白剤が流れ込んでくる。そして、クローディアの意識は暗闇に葬ら

れた。


「・・・うぅ。」


 目覚めたクローディアは北の塔の中に居た。


「頭が痛い・・・。あの薬のせい?・・・うぅ。」


 わらの敷物に横になると、再び意識が飛んだ。

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