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ミトスター・ユベリーン  作者: カズナダ
第2章 必要なもの
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番外編 ボルドアスの密偵

 本編での時系列では、日本とジュッシュの初会談直後から、査察団がいずもで移動中の時に当たります。


 ゼーベルムート とある空家

「ガムラン殿、耳寄りな情報があります。」


 外交議事堂のコックが、ガムランと呼ばれる男に耳打ちする。


「何だ?」


「ホルステを含む指揮官クラス三人が一週間ほど異国に行くようです。」


「何処から手に入れた?」


「私が、自分の耳で聞いた事です。」


「よかろう・・・。ほら、報酬だ。」


「では。」


 コックは空家を後にし、ガムランは窓の外を見る。

 見事な満月であった。


「この一週間が勝負か・・・。」


 ガムランは馬を走らせこと数日、たどり着いたのは・・・。


 ボルドアス帝国 帝都ボルドロイゼン

 その中心に位置する王城・ボルドアン城に向かう


「止まれ何者だ?」


「陸軍伯爵ガムランだ。」


「はっ!失礼しました。」


「我を伯爵と見抜けぬ愚か者め。これだから愚民あがりは。」


「・・・。・・・。」


 ボルドアン城の謁見の間に通される。


「失礼します。」


 従女が扉を開け・・・。


「どうぞ。」


 中に入るように促したのは・・・。


「ベルナール公爵。お忙しい中感謝します。」


「して、『耳寄りな情報』とは?」


「ジュッシュ外交議事堂のコックからの情報です。なんでも、ホルステら指揮官クラス三人が一週間異国

に行くとのこと。」


「ほぉ~。では、あの忌々しい小国を潰せるということだな。」


「はい。のろまな海軍とは違い、陸軍なら即座に攻撃が可能です。既にリゴーには七万の兵を与えいつで

も動けるようにしてあります。」


「武功高きリゴーか。あやつなら数日でゼーベルムートを落とすであろう。早速姫様に報告しよう。」


「御進言叶い、光栄の至りです。」


 ボルドアン城 王の間

「面を揚げよ。」


 ベルナールはガムランから得た情報を王女に伝えようとしたが・・・。


「ベルナール、何の用?もうすぐオヤツの時間なんだけどぉ?」


 当の王女は不機嫌な感じだ。


「はぁ。それが、ジュッシュ軍の指揮官クラス三人が一週間不在になるとの情報を得、侵攻の好機である

と、進言に参った次第にございます。」


「・・・。オーホッホホホホホホ!素晴らしいじゃない!なら兵を早く進め、あの忌々しい小国さっさと

潰してしまいなさい!」


「ははあっ!」


「あっ、それとあの新兵器も持ってっていいから。」


「よろしいのですか?」


「私が良いと言っているのよぉ?文句ある?」


「いえ!滅相もございません。」


「ふん。さっさと準備しなさい。」


 下がるベルナールの横をワゴンが通る


「姫様。オヤツのブリオッシュです。」


「あら、ありがとう。」


 さっきまで不機嫌だったのが、一瞬で上機嫌になる。

 今作における日本の最初の敵、ボルドアス帝国に少しふれましたが、実はこの国・・・モデルが存在します。文章の中にヒントが在るので探して考察してみてください。

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