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ミトスター・ユベリーン  作者: カズナダ
第2章 必要なもの
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ラブングル会戦 2

 海上自衛隊・横須賀基地・・・。

「燃料は満載しろ!上陸用のゴムボート以外不要なものは全て下ろせ!」


 江田野二等海佐が機長を務めるUS-2の発進準備が終わろうとしていた。


「機長。満載完了まであと3分です。」


「要人がゲートを過ぎました。」


「3分も待てん。搭載やめっ!発動機回せ!離水準備!」


「了解っ!!」


 ジュッシュの査察団が到着する。


「これが、ユーエスツー?」


「早く乗ってください!残すは貴方方だけです!」


 見とれている場合では無かった。江田野の言葉で我に返り乗り込む。


「ハッチ閉め!出力上げ!」


 水上を速度を上げながら滑走する・・・。


「機首上げ!出力いっぱい!」


 巨大な海の荒鷲は・・・。


「高度2700、進路90゜!」


「ヨーソロー!」


 ジュッシュ公国へと飛び去った。


「ご武運を・・・。」


 その姿に奥村は静かに祈るのであった。

 この時、日本政府は既にジュッシュ公国への援軍として、特殊作戦群100人の出動を決定した。


 ブルフ平原・・・。

「何と脆いものか。騎兵の突撃一回で崩れおった。」


 リゴーはジュッシュ軍の予想を下回る弱さに半ば呆れていた。


「敵の先陣は一斉射を受けただけで崩壊しているのを見る限り、急遽徴用した民兵かと。」


「愚かな。そんな者で我が帝国を止められるものか。」


「報告しますっ!」


 伝令兵が走り込んで来た。


「先遣隊、死傷者1万を超え潰走中とのこと!」


「何だと!?何かの間違いではないのか!?」


 リゴーは静かに望遠鏡を覗き込む。


「・・・。なるほど。伏兵で追い込み、密集した所を砲弾で潰す、と。敵にもなかなか骨のある将が居るようだな。・・・、丁度いい。」


「はぁ?」


「砲兵どもに、アレをここに持って来るよう伝えろ。」


「しかしアレは公都攻撃の-」


「本番前の射撃訓練だ。」


 ハーゼ騎士団本陣・・・。

「一線下げろ。」


 伏兵による攻撃は一回しか有効打を与えられない。


 ハーゼ騎士団はボルドアス軍の先陣を葬ったが、消耗も激しかった。


「敵の第二陣、止まりました。」


「どうゆう事だ?」


 ジュッシュの大砲の射程外でボルドアス軍は進撃を停止した。


 一抹の不安は残るが、ハーゼ騎士団はボルドアス軍を足止めしたことになる。


 数時間後・・・。、

 ボルドアス軍が騒めきだした。


「皆、備えておけ。」


「リオネン様、敵が横に広がって-、あっあれは!?」


「大・・・砲・・・?」


 ハーゼ騎士団の前に現れたのは、ジュッシュの一般砲兵が運用するには明らかに砲身も砲口も超大な野

砲。カノン砲であった。


 ボルドアス軍本陣・・・。

「全カノン砲、射撃準備よし。」


「この一撃はシュヴァーベンにくれてやろうと思っていたが、奴等はこれを使うに値する。」


「敵将は優秀でしょうが、非常に惜しいところです。」


「死ねばそれまでよ。」


 ハーゼ騎士団の本陣を確実に破壊する為に用意したカノン砲であったが、リゴーが準備に費やした数時

間が、その後の戦況を大きく左右される。


「放てぇええっ!!」

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