チョコレートみたいな恋。
「チョコレートみたいな恋が出来ますよ〜に…」
私のお願い事。
甘くて、とろけるような素敵な恋をしてみたいとずっと思っていた。
君との恋はまさにチョコレートそのものでした。
ありがとうね。
私の願い叶えてくれて。
「あゆ〜可愛い!好きだよーあゆ〜。」
可愛く甘えてくる君が大好きでたまらなかった。
君のために料理も練習して、今じゃいつでもお嫁に行けちゃうくらいだよ。
可愛いって言ってもらえるように、自分磨きも頑張ったの。
君と居るとドキドキして体温が上がってく。
じりじり…
じりじりと熱くなっていくと、チョコレートはどんどん溶けていくもの。
一度溶けて固まったチョコレートは冷たくてかたい。
「忙しいから来週まで会えない。」
来週が、再来週になり、2週間が1ヶ月、2ヶ月ってどんどん君との溝が深くなっていった。
チョコレートみたいな恋。
チョコレート?
「もう終わりにしたい。好きな子出来たし…」
チョコレートが甘いなんて、所詮きれい事だ。
「そっか。分かった。今までありがと。」
私の、精一杯の嘘だった。
チョコレートは苦いみたい。
私には苦過ぎたみたい。
あれから1年。
君には感謝してる。
今なら本当にそう言えるよ。
私はあの頃よりも確実にイイ女になってるもんね。
それは、チョコレートのように甘苦かった君との恋のおかげ。
ただ…
もう二度と…
チョコレートのような恋なんて、こりごりだ。