表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鳥かごの人間〜壁の向こうへ〜  作者: 甘味屋アリス
1/1

第1話『鳥かごの中で』

 初めましての方は初めまして、それ以外の方はこんにちは、甘味屋です。

 今作はオマージュ臭がプンプンしますが、暖かい目で見守っていただけたらな、と思います。

「あ、手が……」


 始まりは、その一声だった。

 俺の第一声は、あまりにも落ち着いていた。

 問題は、『その後』だが。


「手ガァァァァァ!!」

「おいおい、そんなに暴れるな」

「暴れないわけねぇよ! ……ってか誰だよお前!」

「そうだな……寄人(きじん)とでも名乗っておこうか」

「出てけ! 俺の手から! どこかに消えろ! バケモノ!」

「おいおい、落ち着けよ。ほら、深呼吸だ」


 俺は、まるで阿部○ダヲの声がしそうな見た目の、寄人と名乗ったそいつに言われるがままに深呼吸……


「スー……ハー……ってできるか!」

「ほら、次は状況整理だ。今、何があった」

「あ、あぁ……」


 ……えっと……寝ていて、そしたら、急に目が覚めて……俺の手の中に、何かが潜り込んだ。

 ……そうか。

 ……俺、寄生されました。



   第1話『鳥かごの中で』



「とりあえずお前、人間の言葉はわかるんだな?」

「ああ、日常的な会話をする分には問題ない。それなりに長生きしてるから、それ相応の知識もあるぞ?」

「そんなんいいから、とりあえず、俺の腕から出てけ」

「断る」


 寄人と名乗ったそいつは、断固拒否といった様子で、俺の提案(?)を拒否する。


「は? じゃあ、俺は腕、切断するよ?」

「無駄だ。お前が腕を切るなら、俺は今度こそお前の脳に寄生する」


 ……つまり俺、これから一生バケモノと共に過ごさなきゃいけないのか?

 それだけは、本当、()なんだけど。


「何とかなんねぇかなぁ……」


 俺は、そう言って右手で頭を……かけなかった。


「おい、右手は不便なんだが……」

「諦めろ。俺が支配している間は、この腕は使わせない」

「なんでだよ……」


 しかもこいつ、やたら頑固だ。

 もう、本当嫌だ。

 出来ることなら、いつもの生活に戻って欲しい。


「おい、遅刻するぞ?」


 俺の右手は、呑気にそう言った。

 ……マジかッ!


「やっべ! 遅刻する!」


 俺はそう言って、扉をガタンと開ける。


 しばらくして気づいたが、鍵、開けっ放しだ……。

 不定期更新になりそうです。

 よろしくお願いします。


注:この作品は短編ですw

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ