第6話 あ^~吸血するんじゃ^~
「う、美味い…」
「お口にあって光栄です」
イリアスが作った料理、普通に旨いです。そこら辺のレストランより美味いんじゃないか?是非嫁になっていただきたい。
「う~ん。やっぱりイリアスの料理が一番だね。ディズィー、日本の料理の中で一番好きだよ」
「ふふふ、そんなにですか?」
やっぱりディズィーは外国人か。それにしては日本語流暢だな。
「あ、ディズィーはね、ロシアからきたの。独り身できたから、ここの寮に厄介になってるの。だから、狙うなら今がチャンスだよ~?」
なるほど、さっきのはロシア語か。どうりでわからない訳だ、英語でもわからないけど。そして今はフリーと…メモメモ…。
「ただいま~」
「ルシアね。帰ってきたみたい」
ガチャッ
「あ、今食事中かい?おかまいなく」
「ルーネスもいるから、早く準備してくるといいわ。ご飯よそっとくから」
「すまないね。すぐ準備してくるよ」
なんか悪いな、帰ってきて早々。
「よし、おまたせ」
「これで全員揃ったわね」
寮長合わせて全部で六人か。寮にしては少ない気もするがこんなものか。
「じゃあ、自己紹介するね。僕はルシア、仕事で間に合わなくてすまなかったね。ともかく、君の入寮を歓迎するよ」
なんだか特徴のある喋り方だな、僕っ娘だし。
「ルーネスです。よろしく」
うーん、皆個性が強いな。まぁいい人たちそうだしよかった。
「ごちそうさま」
こんな美味い料理食べたの久しぶりだな。ってか手料理食べたのも久しぶりだな…、ぐすん。
「食器は適当に下げておいて頂ければ結構です」
「あ、はい。わかりました」
皿洗いもしてくれるのか。ますます嫁に欲しいな。
「皿洗いは当番制だからね。今日はディズィーでしょ?」
「え~めんどくさい~。アリスやって~」
「もう、ちゃんとしなさい」
「ちぇ~」
ディズィー、気持ちはわかる。
「じゃあ、明日のことについて説明するわね」
明日?なんかあるのかな?引きこもりたいんだけど…。
「明日から学校に通えるわよ」
ファッ!?学校!?
「もう手続きは済ませてあるから。転入生として入れるわ。転入試験とかもないから、安心して」
何も…何も安心できない…。
「吸血鬼学校って言って、吸血鬼のこととか能力のことについて詳しく学べるわ。ここの皆も通ってるわよ」
絶望の二文字しかない…。鬱だ…死のう…。
「もう、そんなに心配しないでも大丈夫よ。私とイリアスも同じクラスだから。ルーネスって意外と小心者なのね」
しょ、小心者…。ア、アリスに見損なわれたくはない…。
「いや、大丈夫です。そこまでしてもらって申し訳なくなっていただけですから」
「あらそんなこと気にしないで。困ったときはお互い様でしょ」
うう…、アリスが天使に見えるけど、やってもらってることは俺にとって悪魔の所業だ…。
「は~やっと洗い終わった~」
「ご苦労様」
「早く血を飲んで寝よ~っと」
日常会話で血が出てくるってなんか慣れないな、というか怖い。
「ルーネス君は初めてになるんですよね、吸血」
「はい、今日が初めてです」
「じゃあ、私の血を飲んでください」
み、皆も飲むんだよね?俺だけなんてことは…。ちなみにイリアスだけが人間みたいだ、ここでは。
「私たちは血液パックを飲みましょ。皆何味がいい?」
血液パックとかあるのか。ってか…
「味とかあるんですか?」
「もっちろんあるよ~。ディズィーはA型派かな」
「僕はO型だな」
「私はB型かな」
「…AB型」
「な、何が違うんですか?」
「う~ん、強いて言うならトマトジュースにそれぞれ何かを混ぜたかんじかな」
トマトジュースがベースなのか。なんか凄くしっくりくるような、こないような。
「ではどうぞ。遠慮せずに」
イリアスが俺が牙をたてやすいように、服をはだけさせて白い肌を晒す。
う…尻込むなぁ…。うなじ綺麗だし、傷つけていいのか?
「じゃ、じゃあお、お邪魔して…」
カプッ
…結構クセになりそうな味だな…。




