第1話 あ^~人生おわったんじゃ^~
俺は留年寸前の大学生。留年しそうな理由はオタク、ゲーマー、一人暮らしにめんどくさがりというニートの先天的な才能にあふれている素晴らしい人種だからだ。
今日も当然のごとく大学には行かずにアキバへ向かう。元田舎者なので最初は迷ったりもしたが、今では努力の甲斐あって目を瞑ってでも行ける。
親の仕送りもこの前とうとう来なくなった。諦めたのか、いい判断だな、誉めておきたいところだ。
だがおかげで、バイトを始めなくちゃいけなくなってしまった。楽して稼ぎたいのだが、これまたなかなか引きこもりにはつらい。なので、とりあえずタイムカードは水増しした。
家賃だけは大家さんとかが何も言ってこないところを見ると、親がまだ払っているのか。ありがとう、とでも言っておこう。心の中でな。ちなみに着信は拒否だ。
というわけで聖地巡礼。今日も非生産的な素晴らしい日常を送ろう。
と、ここまでが朝の俺。未来も明るく(俺の目では)、とても充実した(俺にとっては)、素晴らしい好青年が(俺視点)
「それ以上近ずくと殺すわよ!」
巻き込まれーの、人質ーの、ヤバイーの。
近道をと路地裏に行ったのがいけなかったのか。歩いてたら後ろからぶつかられたかと思えば、あれよあれよと背中とられて、ナイフ立てられ、立派な人質になれました。
周りには警官?私服警官が3人いる。一人は拳銃持ってるな、よし、何もよくない、こっちに向けないでお兄さん。俺に当たったらどうすんの。
「人質を放しなさい!」
「く…動かないで!」
膠着状態。誰も動けない。ってまさか後衛はいないのかな?後ろのほうで増援とか呼んでる人いないのかな?
…っぽいなー、もうかれこれ20分こんなだもん。このままじゃそこのお兄さんが自分の腕を過信して撃つかもしれん。それだけはやめて欲しいよ。
自分で抜けれないかな?どうにかして…。おっ、このお姉さん手の甲怪我してる、怪我した手で俺を抱きしめて…そんなに…俺の事…。
よし、ぺろぺろしてあげよう。俺の舌テクでノックアウト!よし完璧。さすが俺!痺れる、憧れるぅ!
ぺろぺろぺろぺろぺろぺろ
ふはは、秒間16連射の男だ俺は。名人と呼んでく…れ…?
ぐ…なんだ?苦しい…盛られた?女体盛り?いや…なんか体が動か…な…。
ここで俺の意識は飛んでしまった。
…ん?ここは…ベットの上だな。隣には美女が、いない。サービス悪いよー?
とまあ、知らぬベッドだな。でもベッドにしては囲われてるな。
「ってこれ、棺桶?」
テレビで見たことあるー。すごいー。
ガチャッ
金髪美女が入ってきた。目と目が合う。俺の幽体離脱の物まね見られてないよね。
「よかった!目が覚めたのね!」
駆け寄られて抱きしめられた、でかい。Fだな。
「でゅふふ、ふ」
「あ、ご、ごめんなさい。こ、興奮してしまって」
もうちょっと抱きしめててもよくってよ?
金髪美女は近くの椅子に腰かける。顔ちょっと赤い、かわいい。
「あなた、自分がなにしてどうなったのか、わかってる?」
あ、今ちょっとぼーっとしてた、なんて言った?何をしたのかって?
「手を舐めました」
お姉さん呆れてる、かわいい。
傷があったのはわかっててやったの?」
「狙いましたね」
お姉さんはやっぱりという風な顔になった、かわいい。
「その時ね、血を飲んじゃったみたいで…その逃走犯の」
「まさか、エイズ発症⁉」
敗北確定!人生終了!闘病生活!
「い、いえそういう病気的なことの心配はしなくて大丈夫よ、検査しても何も出なかったから」
あ、よかったー。入院とかしたらアマゾンとか頼めないからなー。びっくりしたわー。
「じゃあ、何ともなかったんですね?」
「えっとー…」
お茶を濁された。他に何かあるのかな?まさか血を舐めたことにより血液フェチになってしまったとか?ははは、まさかね。
「…吸血鬼って知ってるわよね?」
「何ですか?突然。そりゃあ知ってますよ、一般常識程度ですけど」
美人な吸血鬼に吸われてみたい、死んでもいい。
「吸血鬼って実在するのよね」
昔そういう番組よくあったなぁ。”探検隊は見た!アマゾンの奥地!○○は実在した!”って感じのやつ。
「それで、その逃走犯も…その…吸血鬼だったのよね」
あ…(察し)
「吸血鬼になるにはどうするか、知ってる?」
「確か、吸血鬼に血を吸われた人が吸血鬼になって…どんどん増えていくんですよね?」
「そういう話もあるみたいだけど、現実では吸血鬼の血を吸った人が吸血鬼になるの」
「じゃあ…」
「ええ、あなたは今吸血鬼よ」
重度の血液フェチでした。




