0-0.地図と都市
簡易的なものではありますが、大陸のおおまかな地図などを用意してみました。
本文だけでは分かりにくい部分などを補完する資料的な物としてご覧になってください。また、これまでの解説なども一つにまとめた方が多少なりとも分かりやすいかもしれないと感じましたので(投稿の際の最低文字数制限などもありますので)まとめてみます。
※今後も随時、内容は書き足していくことになります。
まずは本文だけは色々と分かりにくい大陸の全体図をご覧ください。
※↓ここに挿絵として地図を表示しています。
【暗黒大陸】
暗黒大陸は三分の二が森で覆われているとされていて、その部分は人類が到達していない領域であるため詳細が分かっていない。
【広域地図】
ネタバレっぽくなってしまうが、紅皇国も含めた広域地図も併せてUPしておきます。
全体としては、こんな感じの地形になってますってことで……。
<<<<<<<<<< 暗黒大陸の各都市の紹介 >>>>>>>>>>
●ウェストエンド【都市名】
大陸の西の端にある港街であり、他大陸にある紅皇国などとの交易を行なっている大陸最大の貿易港を抱える貿易商の街である。
古来より他大陸との交易によって栄えた街であったが、この街にクラリック商会の本店があったことで文化的革命の発信地となり、それはウェストエンドの奇跡と呼ばれる事になる。
◯クラリック商会
古くから雑貨などを扱う老舗の商会であったが、一人の不世出の天才発明家を生み出したことで、ここ十数年の数々の文化的革命の震源地となった。今や世界でも類を見ない規模の大商会であり、大陸で流通する殆どの雑貨や小物、アイテム類はクラリック商会絡みの品であると思って良い。
●ウェストサイド【都市名】
ウェストエンドからクロスロードの大陸西エリアにおける交易ルートの中間地点にあたる場所に位置する商業都市であり、町外れには大量の倉庫が立ち並んでいる。ウェストエンド方面から入ってくる品の量とクロスロード方面に出て行く品の量を調整することにより、物資が過不足なく、また供給バランスの崩れから価格の急激な変動が起こらないように常に品物がバランスよく安定供給されるように流通量をコントロールする役割を負っており、別名で調整都市と陰口を叩かれることもある。
●クロスロード【都市名】 ⇔ 旧都市名:サザンクロス
物語の舞台となる大陸最大の都市にして王都。
大陸南部の沿岸部にほど近い場所に存在していて、海岸線沿いに広がっている東西の交易路の中継点となっている。また、大陸の中央部から北部に向かって広がっている北の辺境域へと通じる街道もつながっているため、大陸の主要な交易路のすべてが十字に交差する場所となっており、それが名前(十字路)の由来になっている。なお、街の南側にはサウスポート港があり、ウェストエンド港と海路で繋がっている。
クロスロードは大陸における貿易の中心地であり、数多く存在している文化と人種の坩堝であり、大陸最大級の規模を誇る地下深くに伸びる天然の大洞窟<大迷宮>と、天に向かって真っすぐに伸びる巨大な塔<バベル>の両方すらも内包してしまう巨大都市でもあり、大陸で最も規模、そして人口の多い大都市である。
◯大迷宮
大陸最大級の地下迷宮で、未だ最深部まで到達した者はいないとされている。クロスロードの街の南西に存在しており、町の中央に存在する王宮を挟んでバベルの真反対の位置に存在している。
入り口は国立公園に指定された深い森の中央付近に存在しており、その周囲を取り囲んでいる森を更に壁で囲んで街から隔離している。
天然の巨大な地下空洞による迷宮のため、壁などによって明確に階層が分かれていないのだが、便宜上、敵があまり強くない『上層』。中型から大型の敵が増えてくる『中層』。大型の幻獣や巨人が我が物顔で跋扈している『下層』。未だ誰もまともに探索など出来ていないが、存在だけは何度か確認されている狂気に満ちた悪魔どもの棲家『最下層』と、大まかに四段階に分類分けされている。
なお、明確に壁や階段によって階層が区切られていないため、稀に地下からとんでもない怪物が上層に上がってくる事もあり、その際には多数の『不幸が事故』が引き起こされてきた。森を壁で覆っているのは、そういった事情だとされている。
◯バベル
天に向かって真っ直ぐ伸びる巨大な塔で、その最上階は雲の上に存在している。その最上階は白銀の鱗をもつ銀の天空竜が住処にしており、別名で『天空竜の塔』とも呼ばれている。
クロスロードの街の北東に存在しており、町の中央に存在する王宮とセットで街の住人たちから良い目印扱いされている。
クロスロードは、かつてバベルと大迷宮を結んだ直線の中央あたりに王宮があり、その周囲を城壁(現在の第二城壁)で囲んでいただけの城塞都市だった。人が増えてくるにつれ、壁の外側にまで人が溢れ、そこに新たな街が広がっていき、必要に応じて第二の城壁を築いた事で、それによって二つの迷宮を囲い込むに至って、今の街の姿になった。
◯東区
町の城壁の東門に面したエリア。
東門から伸びる道の先にはイーストレイク方面に続く交易路がある。クロスが働いている教会は南区にほど近い東区の外れにあり、その近くに冒険者ギルドや無数の鍛冶屋、武器・防具・各種雑貨などを扱っている店などが立ち並ぶ職人街が存在している。
◯北区
町の城壁の北門に面したエリア。
大陸の北側は未開の部族が多数生活している荒野につながっているせいか、北門付近は比較的治安も悪く、多くの冒険者がこのエリアに住居を構えていて、自分たちの住処への干渉を嫌ったのか自警団的な活動も行なわれている。
壁の外にはバラックが群れをなしていて、悪名高い貧民街がひろがっている。なお、北門の近くにクロウの住処があったりする。
◯西区
町の城壁の西門に面したエリア。
ウェストエンド方面に続く交易路があるため西区は非常に活気があって賑やかである。交易品などを扱う豪商や交易商、大商人などは大半が街の西側に居を構えている。南西には国立公園と大迷宮があり、その付近には新興住宅地が立ち並んでいて成功して引退した冒険者などは、こちらのほうに移り住んだりしている。
◯南区
南門に面したエリア。
街の南には港町サウスポートがあって、そこに続く道がある。ウェストエンドと海路が繋がっており、大陸でも有数の規模の大きな港があって、日々荷物が行き来している。
◯中央区
町の中央は第二の城壁で周囲と区切られていて、そこは他のエリアと比べて土地も一段高くなっている。東西南北に内門があるが、そこを通ると富裕層の住処、いわゆる高級住宅街となっており、主に貴族や高級官僚といった裕福層、王族などの特権階級層の住処があり、その中央に巨大な王宮が存在している。
●イーストサイド【都市名】
クロスロードからイーストレイクの大陸東エリアにおける交易ルートの中間地点にあたる場所に位置する商業都市であり、町外れには大量の倉庫が立ち並んでいる。イーストレイク方面から入ってくる穀物とクロスロード方面に出て行く穀物の量を調整することにより、物資が過不足なく、また供給バランスの崩れから価格の急激な変動が起こらないように常に品物がバランスよく安定供給されるように流通量をコントロールする役割を負っており、別名で調整都市と呼ばれている。
ウェストサイドが主に交易品を扱っているのに対して、イーストサイドはイーストレイク湖の豊富な水源によって大量生産されている穀物などの国内向け出荷量などを調声している。そのため、倉庫エリアとしての規模としては東側の方が遥かに大きくなっている。
●イーストレイク【都市名】
本来は大陸の東にある大きな湖の名前だったのだが、いつしか湖畔に広がる街のことをイーストレイクと呼ぶようになった。大陸東では最大の規模を誇る街であり、ヘレネ教の大規模な教区が広がっていて、クロスが育った教会運営の孤児院等もここにある。
●ノーザンクロス【都市名】
魔族が頂点に立っていた暗黒時代に王都があったとされる場所で、大陸の中心にあった小高い丘の上に存在していたとされている。
街の中央にあった丘の頂上部分には魔族達の王、魔王クリムゾンアイの居城があったとされていて、北に大森林、西に別大陸との交易を行なっている貿易港、南に冒険者達の街、そいて東に人間族が暮らす湖畔の街といった位置関係にあったとされている。
詳細については不明であるものの、人魔大戦の末期にノーザンクロスは消滅しており、それ以来、大陸の中央には不毛の荒野と砂漠が広がっている。
クロスロードと大森林を結ぶ大陸中央を縦断する交易路の中央部分……。大陸の中央部に今でも残る交易路の痕跡だけが、かつてその街が存在していたことを物語っている。
●サザンクロス【都市名】
クロスロードの旧い名前。大陸をまだ魔族が支配していた時代に、大陸南部の十字に街道が交差している街は、この名前で呼ばれていた。
この頃には街の規模としては小さかったものの、既に大迷宮やバベルが存在していて、そういった二大迷宮を攻略しようとする冒険者が集まる街として知られていた。
後に、亜人種の支配から脱した人間が自分達の王都をココに定め、人魔大戦の末期に大陸中央に存在していたノーザンクロスが消滅したために、名前をクロスロードと変えて新しい大陸の中心、王都として……。そして、新しい時代の始まりと、人間族が主役の時代の始まりを象徴する都として、大陸史の新しい中心地となっていくことになる。
●大森林【場所名】(あるいは、人類未踏領域)
クロスロードから北に伸びる道を進むと、大陸の中央部には不毛の大地(荒野)が広がっている。そこを経た先にある辺境域の入り口に広がっているのが地平線の彼方から反対側の地平線にまで伸びるレベルで視界を埋め尽くす深い森、通称“大森林”である。
不毛の荒野を旅する者達からは“緑の絶壁”とも呼ばれており、この壁の向こう側に、無数の亜人達や幻獣達、そして魔獣達の住処が広がっているとされている。
大陸北部の辺境域はこの大森林によって包まれており、その中には最低限でも火山や湖、深い渓谷や岩肌をむき出しにした谷間、草原なども存在しているとされているのだが、このエリアには人間の集落が存在していないため、詳しいことは分かっていない。
人と友好的な種族であるエルフやドワーフの故郷も大森林の奥にあるらしいのだが、大抵の場合に家出同然に森を後にして追放者となった者たちばかりが人の街に出て来ているため、大森林の集落で暮らしているエルフやドワーフ達までもが人間に友好的であるとは言い切れないのかもしれない。ただ、森の入口を訪れる商人達と取引を行なっているのは、この二種族だけであり、そういった意味でも最も人と付き合いのある亜人であることは間違いないのかもしれない。
●紅皇国【国名】
この物語の舞台となっている大陸とは別の大陸にある国の名前で、真紅の紅十字を旗に掲げているもう一つの国家。皇国を名乗るだけあって国家元首は皇帝であるらしいのが、本作ではさほど関係のない話なので、詳細については未定につき以下省略。
クロスロードの王家との関係は良好ではあるし、唯一といっていい国交のある相手であるし、大事な商売相手でもあるといった関係であるはずなのだが、海を挟んで国境線が隣接してるという立地的な関係上、どうしても最も戦争を想定しておかなければならない相手でもあり、唯一の友好国にして仮想敵国という、なかなかに複雑で頭の痛い関係にある国である。
◯雪水晶【道具名】
紅皇国では比較的ポピュラーな玩具で、いわゆるひとつのスノードーム。
雪の降る景色を再現する玩具で、大陸では雪の振る地域がないために全く売れない玩具でもある。むしろ皇国出身者が故郷へのノスタルジーを掻き立てる秘密のアイテムとして、こっそりひっそりと店の片隅にでも、主に店主が自分のために展示していたりするような、そんなレア的要素に溢れた珍しいアイテムだというべきなのかもしれない。