卒業式
念入りにとかした髪に、蒼いリボンを結ぶ。
クリーニングから返ってきたばかりの制服に袖を通す。
そして、胸ポケットに母の写真を忍ばせた。
結局、一ヶ月学校に行っていなかったから、通学路が懐かしい。
学校につくとすぐ体育館に、行くように言われた。
体育館に行くと、綺麗な服を着た先生たちと綺麗な服を着た生徒たちの母父。
それをみると、一人で卒業式を迎える私は、何なんだろうと思う。
ぼんやりしているうちに
「ルリア・シィ・コバルト。」
と呼ばれたので前に行き卒業証書をもらう。
また、ぼんやりする。
しばらくすると、
「卒業生の退場です。」
と言う声が聞こえたのでみんなに続き教室に帰る。
ここからは、好きな時に帰っていいといわれたので、みんなが、何かを涙ぐみながら話しているのを無視してかえる。
靴箱に行く。きっと、一番だと思っていたのに。
エルがいた。
そして、
「ルリア・シィ・コバルト。俺は。」
「何?」
と冷たく聞く
「俺は、お前が好きだ。ヒューマの名も、コバルトの名も捨て、俺と結婚してくれ。」
「いやよ。ヒューマの名は捨ててやるけど、コバルトは、捨てないの。それに、私貴方のこと嫌いだから」
と冷徹に言い捨て靴を履き替えエルの横を通る。
軽く服をつかまれたが無視して歩く。
シュゥルと、エルの手から制服の袖が抜ける。
校門の上から
「ルリリン。あの子との結婚どうして断ったの?」
と言うリリアスの声が聞こえた。
フェロモンガードを飲みつつ
「嫌いだから。」
と一言言った。
「そうなんだ。あっそういえば、ルリリン進路どうするの。軍に入る?」
「何で、軍に入らなくてはいけないんですか」
「えぇぇぇぇぇいいじゃん。ヒューマ軍学校リリアス教室に入ろうよぉ。」
「遠慮します。小学校卒業の進路っていろいろ在るんですよ。例えば中学校に進む、就職、軍に行く、家業を継ぐ、専門学校に進むとか。私だったら、海に帰るとか亜人学校に進むとかもありますね。」
「結婚するも?」
「私はありませんが、小学校卒業後の進路のひとつですね。」
「そうだ、ルリリンお父さんのところに戻るのは?」
「っ。無理です。あの御方は、私の父であるまでに、ヒューマ国 王弟ですよ。わたしは亜人です。」
「でも、ルリリンのお母さん正妻でしたよね。」
「それとこれとは話が別ですよ。では。」
と家に向かって歩き始める。




