第五話:魔物の森・不思議な出会い
村を後にしたセレナは、森の奥へと足を踏み入れた。
朝霧が立ち込める木々の間を、よろよろと進む。
昨夜の村での出来事が、まだ心に重く残っていた。
疲労と不快な熱さが身体に染みつき、頭がぼうっとする。
それでも、呪いの布は容赦なく彼女を締め付け続けていた。
歩くたびに細い紐が肌に触れ、不快な感覚が走る。
恥ずかしさと疲労で顔が熱くなり、足取りが重くなる。
「はぁ……はぁ……もう、だめ……」
息も絶え絶えに木に凭れかかる。
疲労の余韻で意識が遠のきそうになる。
その時、森の空気に奇妙な匂いが混じり始めた。
「……え? なに、この気配……」
最初に気付いたのは、地面を這う透明な影だった。
ぷるん、と音を立てて、透明なスライムが木の根元から現れる。
一匹、二匹……そして、瞬く間に数十匹がセレナを取り囲んだ。
「え……? な、何……?」
スライムはゆっくりと近づき、彼女の足元に絡みつく。
冷たくてぬるぬるした感触が、足首から這い上がる。
「ひゃっ……! 冷たい……!」
セレナは慌てて後ずさろうとしたが、スライムは瞬時に増殖し、彼女の全身を覆い始めた。
透明な粘液が身体を包み込み、布を溶かすように絡みつく。
不快な冷たさとぬめりが、全身を覆う。
「あっ……あぁ……! だめっ……抜けて……!」
セレナは必死に抵抗する。
だが、スライムはさらに増え、全身を優しく覆い尽くす。
透明な粘液の下で、身体が透けて見え、不自然に震える。
森の奥から、太い触手がゆっくりと近づいてきた。
緑色の、ぬめぬめした大きな触手魔物。
根元から数十本の触手が伸び、セレナを絡め取る。
「いや……! もう、だめ……!」
触手はスライムを押し退け、セレナの身体を宙に吊り上げる。
両腕を頭上で固定し、脚を少し開かせる。
身体に巻きつき、不快なぬめりが全身を這う。
太い触手が身体を包み込み、冷たく締め付ける。
「ひぎぃ……! 冷たくて……!」
触手が内部で蠢き、不快な圧迫感を与える。
もう一本の触手が身体をなぞり、口にも細い触手が触れる。
「んぐっ……! むぐぅ……!」
全身が冷たいぬめりに包まれ、セレナの身体は触手に支配される。
不快な感覚が連続し、意識が遠のきそうになる。
「あっ……あぁ……! も、もっと……!」
小さな声が漏れた。
自分でも信じられない言葉。
だが、疲労と恐怖の中で、身体は震え続ける。
触手がさらに深く絡みつき、全身を締め付ける。
冷たい波が止まらない。
「ひゃぁぁ……! 冷たくて……!」
何度目かの不快な感覚。
身体がびくびくと震え、触手に絡みついたまま、意識を失った。
どれだけ時間が経ったのか。
触手が満足したのか、セレナを地面にそっと下ろす。
彼女はぐったりと横たわり、息を荒げていた。
全身が粘液と冷たさでいっぱいになり、身体は力が抜けきっていた。
「……私……もう、普通には戻れない……」
涙が溢れる。
だが、心の奥底で、微かな冷たさが残っていた。
「もっと……って、言ってしまった……」
セレナは震える手で身体を抱きしめ、森の闇へと消えていった。
旅は、まだ続いていた。
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