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聖女の呪縛 ~露出の呪いで穢され堕ちた王女の末路~  作者: 華咲 美月


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第三十五話:決戦の準備・聖なる力の覚醒

 ベルゼフォンの私室で、セレナは静かに目を閉じていた。

 身体はまだ重く、存在感の余韻が肌に残っている。

 肩は赤く腫れ、息をするたびに震えが走る。


 呪いの布は薄いヴェール状のまま、汗と疲労で透けきり、身体の輪郭をくっきりと浮かび上がらせていた。

 だが、その時――胸の奥で、何かが灯った。

  これまでの旅。


 ゴブリン、オーク、触手、亡霊、ケンタウロス、囚人たち、貴族たち、サキュバス、鏡の中の自分……

 無数の試練。


 無数の圧迫。


 無数の無力感。

  すべてが、彼女の身体に「穢れ」

 として刻まれていた。

  聖女として生きるはずだった清らかな魂は、汚され、圧迫され、試練に染められた。

  「……穢れ……」

  セレナは震える唇で呟いた。


 その穢れを、憎むのではなく――利用する。

  「これまでの……すべてを……力に……」

  ベルゼフォンから注がれた魔力。


 淫魔の王の存在感に宿る、強大な闇の力。

  そして、元々彼女が持っていた――聖なる血。


 二つの力が、身体の中で衝突する。


 穢れと清らかさ。


 闇と光。


 試練と神聖さ。

  「――っ!」

  激しい熱が全身を駆け巡った。


 セレナの身体が浮き上がり、青白い光と紫の闇が交錯する。

  呪いの布が溶けるように形を変え、初めて――彼女の意志で変化した。


 過激な聖衣風ボンデージ。


 純白の布がベースだが、肩は大胆に開かれ、身体を強調するように革のバンドが締め上げる。


 腰には聖なる紋章を模したベルトが巻かれ、姿勢を固定するように締め付ける。


 鎖が首輪から肩、腰、太ももまで繋がり、歩くたびにカチャカチャと音を立てる。

  聖なる力と呪いが融合した、新たな「淫聖の力」

 。

  セレナはゆっくりと立ち上がり、ベルゼフォンを見据えた。


 瞳は碧く輝きながらも、奥底に闇の色が混じっている。

  微笑みは、清らかさと試練の痕跡を同時に宿していた。

  「これで……あなたを倒す」

  声は震えていたが、決意は揺るがなかった。

  ベルゼフォンは玉座から立ち上がり、ゆっくりと拍手を鳴らした。

  「素晴らしい……セレナ。お前は、私の予想を超えた」

  淫魔の王の瞳が、楽しげに輝く。

  「さあ、来い。最後の戦いを始めよう」

  セレナは一歩踏み出した。


 淫聖の力が、全身を駆け巡る。


 身体はまだ試練の余韻で震えていたが、心は――決意で満ちていた。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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