第二十四話:地下牢・囚人たちとの試練
庭園の甘い香りがまだ鼻腔に残る中、セレナは足元がふらつくまま、城の奥深くへと迷い込んでいた。
冷たい石畳の通路を進むうちに、徐々に空気が重くなり、湿気と腐臭が混じり始めた。
階段を下り、鉄の扉をくぐると、そこは地下牢だった。
薄暗い松明の明かりが揺れ、無数の鉄格子が並ぶ長い回廊。
格子の中には、長年閉じ込められた囚人たちが蠢いている。
人間、獣人、魔族――種族も年齢も性別もまちまちの男たちが、飢えた獣のような目でセレナを見つめた。
「……新鮮な旅人だ……」
「匂いだけでわかる……極上の獲物だ……」
低く唸るような声が、次々と響く。
セレナの身体は、すでに限界を超えていた。
呪いの布は庭園の花粉と汗で重く張り付き、ほとんど身体を覆えず、冷たい空気が直接肌を刺す。
息が乱れ、足取りが重くなる。
「助けて……ここは……」
セレナは後ずさろうとしたが、背後から淫魔の看守が現れ、彼女の首輪の鎖を掴んだ。
「餌やりタイムだ」
看守はにやりと笑い、鉄格子の鍵を開けた。
瞬間、囚人たちが一斉に飛び出した。
「ギャアアア!」
「クソ……待ってたぞ!」
「獲物だ……!」
数十人の男たちがセレナに群がる。
人間の屈強な男、獣人の毛むくじゃらの腕、魔族の鋭い爪。
彼女は地面に押し倒され、四肢を押さえつけられた。
「いや……やめて……!」
叫びはすぐに震えに変わった。
囚人たちは交代しながら、セレナを囲み続けた。
肩を強く押さえられ、腕を掴まれ、腰を固定される。
不快な圧迫感が全身を駆け巡り、息が詰まる。
汗と疲労と湿気が混じり合い、彼女の身体をべっとりと覆う。
「もっと……もっと、強く……!」
セレナはもう泣かず、ただ震える声で呟いていた。
囚人たちは交代しながら、彼女を監視し、囲み続けた。
数十人に囲まれ、全身を押さえつけられ、休む間もなく圧迫される。
汗と疲労が混じり合い、地面に水溜まりができる。
夜が明けるまで、試練は続いた。
セレナはぐったりと石畳に横たわり、息を荒げていた。
全身が汗と疲労でいっぱいになり、身体は力が抜けきっていた。
「……私……もう、完全に……」
震える唇から漏れた言葉に、自分でも驚いた。
涙が溢れる。
だが、心の奥底で、微かな諦めが大きくなっていた。
「もっと……みんなで、試してほしい……」
セレナは震える手で身体を抱きしめ、地下牢の奥へと歩き出した。
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