第二十三話:城内庭園・媚薬の花園と植物の試練
城門をくぐった瞬間、セレナは甘く濃厚な香りに包まれた。
門の先は広大な庭園だった。
黒い石畳の道が続き、その両側に咲き乱れる花々は、どれも人間の知るものとは違っていた。
赤、紫、深紅――妖しい色合いの花弁が月光を浴びて妖しく輝き、中心から放たれる蜜のような香りが、霧のように庭園全体を満たしている。
「この匂い……」
セレナは無意識に深く息を吸い込んだ。
次の瞬間、頭の奥がぼうっと熱くなり、身体の芯から不快な熱気が広がる。
息が乱れ、膝が震える。
「はぁ……あ……何、これ……」
庭園全体に漂う花粉が、彼女の肺に侵入し、血流に乗って全身を駆け巡る。
呪いの布はすでに反応し、透け透けのヴェールが溶けるように薄くなり、細い紐が肌に食い込み、動きを制限する。
「だめ……こんなところで……」
膝が震え、セレナはその場にしゃがみ込んだ。
だが、花粉の効果は止まらない。
不快な熱さが抑えきれず、両手が勝手に肩に伸び、布を強く握ってしまう。
「あっ……んっ……」
自らの指で肩を押さえ、腰を震わせる。
近くの花の蔓が、まるで意志を持ったように彼女に絡みつく。
柔らかくぬるぬるした蔓が、腕を絡め、脚を広げ、肩を優しく締め上げる。
「ひゃうっ……! 蔓が……!」
蔓はさらに増え、肩から腕を這い、全身を包み込むように締め付ける。
内部で蠢くような不快感が、身体を震わせる。
「あぁ……! 奥まで……!」
セレナは自ら身体を預け、蔓を迎え入れる。
不快な波が訪れる。
蜜のような汗が溢れ、蔓を濡らす。
庭園の奥から、巨大な植物がゆっくりと近づいてきた。
花弁は深紅で、中心から無数の触手のような蔓が伸びている。
植物はセレナを優しく包み込み、花弁の中に引きずり込んだ。
「いや……!」
花弁が閉じ、セレナを完全に閉じ込める。
中は蜜のように甘い液体で満たされ、ぬるぬるとした感触が全身を包む。
蔓が肩を締め、腕を絡め、腰を固定する。
不快な圧迫感が全身を駆け巡り、息が詰まる。
「ひぎ……! 熱い……蜜が……!」
植物の蜜が肌に染み込み、不快な熱さがさらに強まる。
セレナは花弁の中で身体を震わせ、蔓を包み込むように預ける。
不快な波が繰り返され、蜜のような汗が混じり合い、花弁を満たす。
「あぁぁ……! もっと……もっと、包んで……!」
一晩中、植物の蜜に浸かりながら囲まれ続けた。
朝が来る頃、花弁がゆっくり開き、セレナはぐったりと地面に横たわっていた。
全身が汗と蜜のような液体でいっぱいになり、身体は力が抜けきっていた。
触れられただけで、身体がびくんと跳ね、不快な熱さが広がるほど敏感になっていた。
「……私……もう、触れられただけで……震えちゃう……」
震える唇から漏れた言葉に、自分でも驚いた。
涙が溢れる。
だが、心の奥底で、微かな諦めが大きくなっていた。
セレナは震える手で身体を抱きしめ、庭園の奥へと歩き出した。
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