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聖女の呪縛 ~露出の呪いで穢され堕ちた王女の末路~  作者: 華咲 美月


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第十九話:古代遺跡・トラップ満載の迷宮

 砂漠の果て、灼熱の陽光が照りつける岩山の裂け目に、古代遺跡の入り口はぽっかりと口を開けていた。


 セレナは砂にまみれた足でその暗闇に踏み込んだ。

 呪いの布は砂嵐と汗で重く張り付き、歩くたびに不快な締め付けが全身を苛む。

 冷たい空気が肌を刺し、息が乱れる。

「ここを抜ければ……悪魔の城が近いはず……」

  薄暗い通路を進む。


 壁には古い彫刻が刻まれ、異様な姿の女神や魔物が絡み合う様子が描かれている。


 空気が重く、甘い匂いが漂う。

 淫魔の力が残る場所――セレナは知っていた。


 だが、もう引き返せない。

 最初に襲ってきたのは、壁から生えた無数の触手だった。

  「――!?」

  石壁が蠢き、ぬめぬめした触手が一斉に伸びる。


 セレナの腕を絡め取り、脚を大きく開かせる。

 布が引き裂かれ、身体が完全に晒される。


 触手が肩を包み込み、締め付ける。

  「あっ……! だめっ……!」

  冷たくぬるぬるした触手が、身体を壁に押し付けながら絡み続ける。


 不快な圧迫感が全身を駆け巡り、息が詰まる。

 触手は無機質に動き、セレナを休む間もなく締め付ける。

  理性が揺らぎ始める。

  次に襲ってきたのは、幻覚ガスだった。


 通路の先に漂う紫色の霧。

 吸い込んだ瞬間、視界が歪む。

 無数の影のような手が現れ、肩を撫で、腕を絡め、腰を支える。


 幻なのに、触感は本物のようにリアルだ。

  「あぁ……また……!」

  セレナは膝をつき、自ら身体を預けるようにしていた。


 影のような手が全身を包み込み、不快な熱さが広がる。

  「もっと……包んで……!」

  幻の影が彼女を優しく囲み、冷たい霧の中で不思議な無力感を与える。


 絶頂のような波が訪れる。


 セレナは壁に凭れかかり、息を荒げながら震え続けた。

 そして、最後の部屋に辿り着いた。


 巨大な守護ゴーレムが立っていた。


 石と金属でできた無機質な巨体。

  「侵入者……排除……」

  ゴーレムが動く。

  セレナを軽々と持ち上げ、壁に押し付ける。


 冷たく硬い石の腕が身体を締め付け、圧迫する。

 無機質な動き。


 感情のない、ただ正確で容赦ない拘束。

  「ひぎ……! 冷たいのに……重い……!」

  ゴーレムのピストンは疲れを知らない。


 機械のように一定のリズムで、身体を押さえつけ続ける。

  「あぁぁっ……! 硬い……!」

  セレナの身体がびくびくと震え、無力感が広がる。

  部屋の中央に宝箱があった。


 セレナはよろよろと近づき、蓋を開ける。


 瞬間、ピンク色の霧が噴き出した。

  不思議な霧。

  「はぁ……あぁ……」

  霧を吸い込んだ瞬間、全身が熱くなる。


 理性が揺らぎ、セレナは壁に身体を擦りつけた。

  「もっと……包んで……!」

  霧が肌を撫で、甘い感覚が全身を駆け巡る。


 セレナは壁に凭れかかり、狂ったように震え続けた。

  朝が来る頃、セレナはぐったりと床に横たわっていた。


 全身が汗と霧でいっぱいになり、身体は力が抜けきっていた。

  「……私……もう、完全に……」

  震える唇から漏れた言葉に、自分でも驚いた。


 涙が溢れる。


 だが、心の奥底で、微かな諦めが大きくなっていた。

  「もっと……試練を……」

  セレナは震える手で身体を抱きしめ、遺跡の奥へと消えていった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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