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悪夢を振り払え〜あなたを魔王にはさせません!〜  作者: ねこおう
第5部 旅の終わり編

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913/913

913話 それぞれの戦い

 アリスがエリアシールドを解いた直後にサラがエリアシールドを張り、ピグウ達を囲んだ。

 リオが魔族達と共に離れていき、アリスとヴィヴィがサンドクリーナーと対峙する。

 こうしてリオVS魔族三体とアリス、ヴィヴィ対サンドクリーナー三体の戦いが始まることになった、

 ように見えた。



 サラは一つ気になっていることがあった。

 エリアシールドは範囲防御魔法であるが地面の下はどうなっているか、どこまでカバー出来ているのか、である。

 これが固い地面であればあまり気にしなかったであろうが、ここは砂砂漠地帯である。

 サンドクリーナーが地表近くではなく、もっと深く潜ればエリアシールドの下を通り抜けることが出来るのではないか、と思ったのだ。

 その不安は的中することになる。


「ぐふ!一体潜った!」


 サラは素早く周囲を見渡す。

 先程までは砂の動きを見ていればどこへ移動しているかすぐにわかったが今回は全くわからなかった。

 サンドクリーナーが移動する痕跡はないがサラは接近しているのを微かに感じた。

 だが、そこまでで場所の特定には至らない。

 サラは今すぐ攻撃しないと手遅れになるという危機感に襲われる。

 サンドクリーナーの正確な場所を把握する時間はないと判断して張ったばかりのエリアシールドを解いた。

 魔法は同時に複数の使用ができないためだ。

 サラは自分の直感を信じ真下に向かって神聖魔法アークフォースを放った。

 アークフォースは対魔族用攻撃魔法であるが魔族以外にももちろん効果はある。

 サラは砂を間に挟むことによる威力低下を考慮してフォースではなく、アークフォースを選択したのだ。

 サラは手応え感じたが、何か違和感があった。

 仕損じたというわけではない。

 倒した感覚はあるのだが、それはサンドクリーナーを倒したという感じではなかったのだ。

 その違和感を伝える前にそれぞれ戦いを開始していた。


 

 アリスは大きな口を広げて向かってくるサンドクリーナーに見下した目を向けながら左手を向ける。

 

「死ねっ」


 アリスの左手の少し前方に漆黒の塊が現れ、高速で移動しサンドクリーナーの口の中に消えた。

 その魔法は以前、リオの前で使用した腐食魔法ウーンズであった。

 リオの役に立つことを証明するためならばと気味悪がって封印していた魔法の使用を躊躇なく決断したのだ。

 以前よりもスピードだけでなく威力も格段に上がっており、サンドクリーナーが悲鳴を上げて暴れる。

 それに加えて腹の中から何者かの悲鳴のようなものも聞こえた。



 そしてヴィヴィであるが、警告を発した後、魔力を込めた短剣を相対するサンドクリーナーの口の中へ放った。

 内部で爆発し重傷を負ったものの他の二体と違い仕留めるには至っていなかった。

 

(やはり以前より威力が落ちているか。しかし、もう一撃で終わりだ)


 ヴィヴィが再度魔力を込めた短剣を放つ。

 これまた口に吸い込まれて内部から爆発しサンドクリーナーが四散した。

 が、吹き飛ぶ内臓その他に紛れて何かが飛び出してきた。

 それは魔族だった。

 魔族がサンドクリーナーの腹の中に隠れていたのだ。

 ちなみに他の二体にも魔族が隠れていたのだが、こちらは運悪くサラのアークフォース、アリスのウーンズの直撃を食らい姿を現すことなく消滅していた。

 腹から飛び出した魔族も無傷ではなかったが、致命傷ではなかった。

 サラはその魔族の存在に気づいたが対応が遅れた。

 サラ自身、地下から迫るサンドクリーナーの対処をしていたこともあったが、助けが必要になるのはアリスだと思いヴィヴィにはあまり注意を払っていなかったのだ。

 サンドクリーナーの中から現れたのは鳥タイプの魔族であった。


「ぐふ!?」


 ヴィヴィはその魔族の足に両肩をガッチリ掴まれて空に持ち上げられた。

 魔族は魔物と同じくなんの制約も受けずに空を自由に飛ぶことができる。


「ヴィヴィ!!」

「ヴィヴィさんっ!!」


 その鳥タイプの魔族はあっという間にヴィヴィをサラ達から引き離し射程圏外へと逃れた。



 一方、リオと三体の魔族との決闘だが、互いにダメージこそないものの魔族側が有利に進めていた。

 今のリオのメイン武器はナンバーズではなく、魔道具でもないただの剣にサラの強化魔法を付加したものだ。

 相手が飛行タイプの魔族なのにリオは遠距離攻撃を“しなかった“。

 つまり、舐めプをしていることが戦いを長引かせている原因であった。

 サラのかけた強化魔法は度重なる魔族の攻撃を受けて効果を失いつつあった。

 リオが舐めプしていると知らない魔族達は自分達の連携攻撃がリオに通じると勘違いしてしまった。


「リオが四天王を倒せたのはサラ達のサポートがあったからだ!」

「俺達の連携攻撃は四天王を超える!」

「サラの強化魔法が切れたときがリオの最期だ!」


 と。

 そのリオだが、魔族達のバカの一つ覚えの連携攻撃に飽きていた。


(結局、その程度か)


 リオは調子に乗って攻撃を仕掛ける魔族達が縦一列に並んだ瞬間を狙って剣の刃にラグナを纏わせて放った。

 刃の形状をしたラグナが三体まとめて真っ二つにする。


「ラ、ラグナだと……」

「聞いて……」

「ねえ……」


 魔族達は文句を言いながら消滅した。

 ぽとぽとぽと、と三つのプリミティブが地に落ちた。

 ちなみにリオの剣の刃はラグナに耐えきれずラグナを放った直後に砕け散った。

 リオは柄だけとなった剣とその鞘を用無しとばかりに砂漠へ投げ捨てた。

 そして、ふと空を見上げた。


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