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05 呪われた洋館
ここは呪われた洋館らしい。
私に話しかけてくれた女の子。
おさげの少女がそう教えてくれた。
そしてとある女の子が呪いで、人間をここに閉じ込めているのだとかも話してくれた。
ここから出るためには彼女のお気に入りのぬいぐるみを壊さないといけないらしい。
無理だ。
だって、そのぬいぐるみずっと化け物がもっているんだもの。
勇気のない私には無理だよ。
そう泣いていたら、おさげの少女に呆れられた。
「だったら死ねば」
ひどい。
めそめそめそ。
彼女は、怖くないのだろうか。
ここに閉じ込められたままだったら死んでしまうかもしれないのに。
「怖くなんかないわよ、だって私、死んでるし」
「えっ」