表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

誰か――

掲載日:2016/08/05

どこで間違えてしまったのだろう。



就職出来なかった事?

引き込もってしまった事?

それとも……。



それでも何とかしたいと思っていた。

自分を変えていきたいと思っていた。

だがら、少しずつ行動していった。

それは亀のように鈍い歩みではあった。いや、亀よりも鈍い歩みだった。それでも、僕からすればどれもが大きな一歩だった。



けれど、長く続かない。

どうしても、自分に甘えてしまう。



そのことでまた心が悲鳴をあげる。



切っ掛けは何だったか。

きっと、タイミングも悪かったんだと思う。



両親とのちょっとした言い争い。

『あなたは、今何をしているの?』

僕を心配しての言葉だったんだと思う。

でも、僕はこの言葉が堪らなく嫌だった。



何を言い争っていたのか、今では思い出すことも出来ない。

たぶん、ちっぽけなことだったんだと思う。

落ち込んで、けれど眠りにつけば、また明日はやってくる。そう信じていた。




だけど、僕は死んだ。




自室の片隅でひっそりと冷たくなっていた。

他人からすればくだらない理由。でも、僕の心は堪えられなかった。



母の背中をいつも見ている。

すっかり痩せてしまった背中を、ずっと。



触れたくても触れない。謝りたくても声は届かない。

『疲れたぁ』

そう言って帰って来た母の肩を、なんで揉んであげなかったんだと後悔しても、もう意味はない。



僕はただ見ていることしか出来ない。



家族が悲しみに沈んでいく姿を。

母が痩せ細っていく姿を。


ずっとずっと、どこまでもどこまでも。



誰か――。

習作でした。

ヒヤッとしてもらえたでしょうか?

最初はお涙頂戴ものを書いていたのが、こんなことに。

何にしても、ホラーも感動ものも難しいです。



展開も後味悪いですしね。

ホラー企画に出したかったんですが、色々と断念しました笑



ではでは。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ホラーというよりは、人情モノという感じで読ませていただきました。 短いながらも主人公の心境の推移が分かりやすく表されており、読んだ後に自分自身について振り返る良い機会になりました。 ただ、作…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ