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消しゴムを貸しただけで。  作者: 蓮太郎


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9/13

9.ホラー映画に感謝。

「お待たせ。」


「5分遅刻〜。」

声のする方に振り向きながら、雅は憎たらしく言う。


「クソガキね。」


「はぁー!

・・・池下って話すと面白いな。」


「はいはい。で?」


「ん?」


「女の子の私服を初めて見たら、褒めるの!」


「あぁ、可愛い。」


「適当すぎ。」


「いや、可愛い。それしか無い。

強いて言うなら、メガネ取れば?

池下、顔綺麗だと思うんだけどな。」


「ば、バカ!」


「何だよ。褒めろって言ったの池下だろ?」


「知らない!いこっ。」

花蓮は、嬉しそうに雅の腕にしがみついた。


「お、おぃ!」


「何?」


「そ、その。あれだ。」


「だから何?」


「柔らかい。」


「キャッ。とか言いつつ、わざとですが。」


「はぁ?ぶっ壊れたのか?」


「はい。それより、早く映画選ぼ?」


「うん・・・このまま?」


「嫌なの?」


「いや、そんな事は無い。」


「じゃあ行こっ。」


雅は、混乱の中にいた。

池下は一体何を考えてんだー!

ドキドキが止まらない!

こんなの心臓が持たんぞ。


「あっ、これは?」


「恋愛ものか。」


「嫌?」


「これは?」

雅が差し出したのはホラー映画だった。


「初めて女の子と見るのに、ホラーは無いでしょ?

あー!まさか!」


「何?」


「キャー!とか言ってくっついてくるの狙いでしょ?」


「別に。これ前から見たかったからさ。」


「そう。私、非科学的な存在は信じてないから、期待には答えられないけど?」


「もう、そう言う事でいいよ。」

雅は、諦めた様に言う。

「じゃあ、両方見よう。」

「まぁ、それなら。」

花蓮は、妥協した様に呟いた。


二人は、ランチを済ませ、コンビニでお菓子とジュースを買い、雅の家に向かい、歩いていた。

「ここ。」

雅は、マンションを指さした。

「家賃高そうですね。」

・・・ここ?知らなかった。

私の家は、向かいのスーパーの上です。


「高いそうです。」


「ご両親、すごい人?」


「う〜ん。一応社長?」


「あら、素敵。」


「お金目当てとか勘弁して下さいね。」


「お金は大事ですよ?」


「確かに。」


「私の親もなかなかなので、その点はご心配なく。」


「ははっ。」

「ふふっ。」


「じゃあ、どうぞ。」

「おじゃまします。」

花蓮は嬉しそうに雅の家に上がった。



「キャーー!!!!無理!無理!」

二人は雅の家のソファーに座り、

ホラー映画鑑賞をしている。


「いや、いや!池下が無理だから!

くっつきすぎだ!」

花蓮は、余りの恐怖に雅に全力でくっついている。

「怖い!怖い!」

花蓮の体が少し震えている事に雅は気付いた。

「とめるか?」

「だ、大丈夫。」


シーン。

「えっ?とめたの?」


「だって池下、震えてるから。」


「ご、ごめん。

食わず嫌いみたいなものだったみたい。」


「良く分からんが、見たこと無いけど、怖くないと思い込んでいたが、実際見ると怖かったって事か?」


「・・・はい。」

分厚いメガネのレンズで定かではないが、雅を見つめる花蓮の瞳は、潤んでいる様に見えた。


「これはもうやめよう。

というか、もう6時だな。

外も日が落ちだしてるし、送るわ。」


「・・・何もしないで。」

花蓮は、俯いて小さい声で言う。


「ん?おっしゃる意味が分かりませんが?」

雅は不思議そうに花蓮を見つめている。


「何もしないで!約束してくれたら、今日、泊まってあげるから!」


「はぁー?!」

花蓮の唐突な発言に、思わず雅は叫ぶ。

「ちょっと意味が分からんぞ!落ち着け!」


「落ち着いてる!」


「落ち着いてない!」


「落ち着いてるの!」


「・・・泊まるって何?」


「泊まる。」


「いや、いや、親が許さんだろ!」


「大丈夫。」


「いや、大丈夫じゃないわ!」


「だって・・・私も・・・一人暮らしなの。」


「えっ?もしかして・・・あはははっ!」


「何で笑うのよ〜。」


雅は、ニヤニヤしながら花蓮を見つめる。

「もしかして、一人で寝るの怖いとか?」


「・・・正直に言います。はい。」


「あはははっ!」


「笑わないでよ。」

花蓮は不満そうに膨れている。


「仕方ない。じゃあ泊めてやるよ。

池下はベッドで寝ろ。

俺はソファーで寝るから。」


「あ、ありがとう。

お礼と言っては何ですが、晩御飯作るよ。」


「あぁ、それは楽しみだ。」

花蓮は、立ち上がると、キッチンに向かい、冷蔵庫を開け、固まっている。

「池下?」


「あの〜。冷蔵庫、スポーツドリンクしか入ってないですが。」


「あぁ!プロテイン入りだ!」


「いや、聞いてませんし。」


「・・・そうか。食材が無ければ料理できないよな。」


「はい。いつも何食べてるの?」


「コンビニ弁当又は出前。」


「一年間それでしょ?良く体壊さないわね。」


「まぁ、そのプロテイン入りスポドリが俺を健康にしているからな。」


「バカなの?もぅ。今からスーパー行こ?」


「えっ?うん。」


「道挟んだ向かいにスーパーあるんだから、ちょっとは栄養考えないと。

ちゃんとしたご飯食べた方が、体力付くんだよ?」


「はい。」

・・・?何でスーパーあるの知ってんだろ?まぁいいか。

・・・それより、池下とずっといれる。

嬉しいー!!

ホラー映画、ありがとう!!!

「早く行こうよ?」

ボーっとしている雅に花蓮は呼びかけ、手を掴んで引っ張った。

「あ、うん。」

雅は、花蓮に手を引かれてスーパーに向かった。


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