19.変わった母親。
「さぁ、まずは、可愛い私の花蓮ちゃんをモミモミしたって事だけど、ちゃんとお付き合いはしてるのかしら?」
「そ、そこからなの?」
花蓮は、顔を赤くして頭を抱えている。
「大事な事じゃな〜ぃ。花蓮ちゃんが弄ばれているなら、然るべき措置を取らないとね〜。」
雅には言っていなかったが、花蓮の両親は二人共弁護士だそうだ。
「は、はい!付き合ってます!
俺は、花蓮か嫌じゃなければ、花蓮とずっと一緒にいたいと思ってます。」
「おっ、ちゃんとしてる子の様ね。じゃぁ、名前を聞こうかしら?」
「佐藤雅です。」
「私は、花蓮の親友の植村妃鞠で〜す。」
「う、うっ。」
花蓮の母は突然涙ぐみ始めた。
「何?いつから?ついこないだまで友達どころか、誰とも話して無いっていってたのに。」
「あ〜、つい1ヶ月前から突然。」
花蓮は照れくさそうに言と、
母にざっくりと経緯を話した。
「成る程〜。消しゴムが花蓮ちゃんを救ったのね。」
「ま、まぁ、そんなとこ。」
花蓮は少し照れくさそうにしている。
「花蓮ちゃん、でも、そのメガネはまだしてるのね?」
「う、うん。まだ取るのが怖いから。」
「雅くんの前でも?」
「えっ?うん。まぁ。」
「そっか〜。雅くん可愛いそう。花蓮ちゃんの可愛い顔をまだ見てないなんて!見たくない?見たくないの?」
「ま、まぁ、見たいですけど。」
雅は困った様に答えた。
「まぁ、花蓮ちゃんに無理強いはできないわ・・・と言うか、無理強いしないのね?優しいわ〜。」
花蓮の母は、嬉しそうにする。
「花蓮が俺を信頼してくれるのを待ってます。」
「そう、モミモミはしたのに?」
「そ、それは・・・申し訳ありません。」
半笑いの花蓮の母に、雅は真面目に頭を下げた。
「あはははっ!冗談よ。
えらいわ〜、こんな可愛い花蓮ちゃんを前にして、モミモミまでで耐える事が出来るなんて!」
「あ、ありがとうございます・・・で合ってるのか?」
雅は、独り言の様に呟く。
「大切に思ってるのは分かったわ。
で、花蓮ちゃん。こないだはどこに言ってたのかしら?」
急に花蓮の母は、真面目な顔になった。
「こないだ?」
花蓮は少し気不味そうにとぼける。
「お母さん、何度かここに来たの。
でも、花蓮ちゃん、いつ来ても居ないから、心配してたのよ?」
「えっ?!連絡くれたら。」
「くれたら?」
「す、すいません!!!」
雅は、また、頭を下げながら詫びる。
「何がすいませんなのかしら?」
花蓮の母は真面目な顔で問いかける。
「晩御飯を作ってもらってます!
それからそのまま毎日泊まって・・・お泊まり旅行にも行きました!その時告白しました!」
花蓮の母は、雅が次々と白状するので、あっけにとられている。
「あは、あはははっ!」
花蓮の母が笑い出すと、雅はきょとんとしている。
「う〜ん。ここは親としては怒る所だと思うのだけど、ひとりぼっちだった花蓮ちゃんが、こんなに思ってくれる彼氏と親友と出会えて、嬉しいわ。
嘘をつかなかったから、許してあげる。」
「お母さん。ごめんなさい。」
花蓮は、母に頭を下げた。
「そうね〜。二人共、ちゃんと将来の事を考えて行動しなさい。
あっ、行動というのは、あれよ?
分かる?分かるわよね?
お父さんは説得しとくから、今度、雅くんのご両親と顔合わせのセッティングをお願いね〜。」
「はい!」
雅は、今すぐにでも父と母に連絡しそうな勢いで答えた。
「お母さん。ありがとう。」
花蓮の母は、花蓮に近づいて小声で呟いた。
「行動というのは、避妊のことね。」
「おっ、お母さん!」
花蓮は顔を赤くした。
「あ〜!良かったー!花蓮ちゃんが変な事に巻き込まれてなくて〜。
メッセージはちゃんと返して来るのに、家にいないから何してるか絶対突き止めてやるー!って思ってたのよ〜。
さっ、明日も仕事だし、帰るわ。」
「えっ?泊まっていかないの?」
「だって、親友と彼氏が泊まるんでしょ?」
「いや、俺は帰る所でした。」
「そうなの。まぁ、どちらにしてもここからだと間に合いから帰るわ〜。」
「う、うん。」
「じゃあ雅くん、花蓮ちゃんと、顔合わせよろしくー!」
バタン。
花蓮の母は嵐の様に帰っていった。
「すごい勢いのあるお母さんだな。」
「う、うん。だから私は大人しく育ちました。」
「あ〜、なんかわかる。」
妃鞠は小さく呟く。
3人は、元気を吸い取られた様にぐったりとしている。
「なぁ、妃鞠〜。」
「何?」
「立てないわ〜。もうちょい、いていいか?」
「うん、許す〜。」
「お母さんがごめんね。」
「いいお母さんじゃない。頭ごなしに怒ると思うよ、普通の親なら。」
妃鞠は、少し羨ましそうにする。
「うちの両親も高校のとき同棲してたみたいなの。で、バレてすっごく怒られたって。同棲はもちろん解消、別れさせられかけたらしい。だから、私と雅くんに同じ思いをさせたくないと思ってくれたんだと思う。」
「成る程。でも、ちゃんと結婚して、花蓮が産まれて、素敵だな。」
「うん。」
花蓮は嬉しそうに笑う。
「じゃあ、そろそろ立てそうだし、帰るかな。」
雅は立ち上がる。
「すまんな!」
妃鞠は、悪びれもせずに言う。
「あぁ、花蓮と仲良くしてくれるんだ、俺は嬉しいし、邪魔しないよ。」
「任せろ!」
妃鞠は嬉しそうに親指をたてた。
雅は久しぶりにひとりぼっちの夜になるなと、少し寂しい気持ちで家に




