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消しゴムを貸しただけで。  作者: 蓮太郎


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19/28

19.変わった母親。

「さぁ、まずは、可愛い私の花蓮ちゃんをモミモミしたって事だけど、ちゃんとお付き合いはしてるのかしら?」


「そ、そこからなの?」

花蓮は、顔を赤くして頭を抱えている。


「大事な事じゃな〜ぃ。花蓮ちゃんが弄ばれているなら、然るべき措置を取らないとね〜。」

雅には言っていなかったが、花蓮の両親は二人共弁護士だそうだ。


「は、はい!付き合ってます!

俺は、花蓮か嫌じゃなければ、花蓮とずっと一緒にいたいと思ってます。」


「おっ、ちゃんとしてる子の様ね。じゃぁ、名前を聞こうかしら?」


「佐藤雅です。」


「私は、花蓮の親友の植村妃鞠で〜す。」


「う、うっ。」

花蓮の母は突然涙ぐみ始めた。

「何?いつから?ついこないだまで友達どころか、誰とも話して無いっていってたのに。」


「あ〜、つい1ヶ月前から突然。」

花蓮は照れくさそうに言と、

母にざっくりと経緯を話した。

「成る程〜。消しゴムが花蓮ちゃんを救ったのね。」


「ま、まぁ、そんなとこ。」

花蓮は少し照れくさそうにしている。


「花蓮ちゃん、でも、そのメガネはまだしてるのね?」


「う、うん。まだ取るのが怖いから。」


「雅くんの前でも?」


「えっ?うん。まぁ。」


「そっか〜。雅くん可愛いそう。花蓮ちゃんの可愛い顔をまだ見てないなんて!見たくない?見たくないの?」



「ま、まぁ、見たいですけど。」

雅は困った様に答えた。


「まぁ、花蓮ちゃんに無理強いはできないわ・・・と言うか、無理強いしないのね?優しいわ〜。」

花蓮の母は、嬉しそうにする。


「花蓮が俺を信頼してくれるのを待ってます。」


「そう、モミモミはしたのに?」


「そ、それは・・・申し訳ありません。」

半笑いの花蓮の母に、雅は真面目に頭を下げた。

「あはははっ!冗談よ。

えらいわ〜、こんな可愛い花蓮ちゃんを前にして、モミモミまでで耐える事が出来るなんて!」


「あ、ありがとうございます・・・で合ってるのか?」

雅は、独り言の様に呟く。

「大切に思ってるのは分かったわ。

で、花蓮ちゃん。こないだはどこに言ってたのかしら?」

急に花蓮の母は、真面目な顔になった。


「こないだ?」

花蓮は少し気不味そうにとぼける。


「お母さん、何度かここに来たの。

でも、花蓮ちゃん、いつ来ても居ないから、心配してたのよ?」


「えっ?!連絡くれたら。」


「くれたら?」


「す、すいません!!!」

雅は、また、頭を下げながら詫びる。


「何がすいませんなのかしら?」

花蓮の母は真面目な顔で問いかける。


「晩御飯を作ってもらってます!

それからそのまま毎日泊まって・・・お泊まり旅行にも行きました!その時告白しました!」


花蓮の母は、雅が次々と白状するので、あっけにとられている。

「あは、あはははっ!」

花蓮の母が笑い出すと、雅はきょとんとしている。

「う〜ん。ここは親としては怒る所だと思うのだけど、ひとりぼっちだった花蓮ちゃんが、こんなに思ってくれる彼氏と親友と出会えて、嬉しいわ。

嘘をつかなかったから、許してあげる。」


「お母さん。ごめんなさい。」

花蓮は、母に頭を下げた。

「そうね〜。二人共、ちゃんと将来の事を考えて行動しなさい。

あっ、行動というのは、あれよ?

分かる?分かるわよね?

お父さんは説得しとくから、今度、雅くんのご両親と顔合わせのセッティングをお願いね〜。」

「はい!」

雅は、今すぐにでも父と母に連絡しそうな勢いで答えた。

「お母さん。ありがとう。」


花蓮の母は、花蓮に近づいて小声で呟いた。

「行動というのは、避妊のことね。」


「おっ、お母さん!」

花蓮は顔を赤くした。


「あ〜!良かったー!花蓮ちゃんが変な事に巻き込まれてなくて〜。

メッセージはちゃんと返して来るのに、家にいないから何してるか絶対突き止めてやるー!って思ってたのよ〜。

さっ、明日も仕事だし、帰るわ。」


「えっ?泊まっていかないの?」


「だって、親友と彼氏が泊まるんでしょ?」


「いや、俺は帰る所でした。」


「そうなの。まぁ、どちらにしてもここからだと間に合いから帰るわ〜。」


「う、うん。」


「じゃあ雅くん、花蓮ちゃんと、顔合わせよろしくー!」

バタン。

花蓮の母は嵐の様に帰っていった。


「すごい勢いのあるお母さんだな。」


「う、うん。だから私は大人しく育ちました。」


「あ〜、なんかわかる。」

妃鞠は小さく呟く。


3人は、元気を吸い取られた様にぐったりとしている。

「なぁ、妃鞠〜。」


「何?」


「立てないわ〜。もうちょい、いていいか?」


「うん、許す〜。」


「お母さんがごめんね。」


「いいお母さんじゃない。頭ごなしに怒ると思うよ、普通の親なら。」

妃鞠は、少し羨ましそうにする。


「うちの両親も高校のとき同棲してたみたいなの。で、バレてすっごく怒られたって。同棲はもちろん解消、別れさせられかけたらしい。だから、私と雅くんに同じ思いをさせたくないと思ってくれたんだと思う。」


「成る程。でも、ちゃんと結婚して、花蓮が産まれて、素敵だな。」


「うん。」

花蓮は嬉しそうに笑う。


「じゃあ、そろそろ立てそうだし、帰るかな。」

雅は立ち上がる。

「すまんな!」

妃鞠は、悪びれもせずに言う。


「あぁ、花蓮と仲良くしてくれるんだ、俺は嬉しいし、邪魔しないよ。」


「任せろ!」

妃鞠は嬉しそうに親指をたてた。


雅は久しぶりにひとりぼっちの夜になるなと、少し寂しい気持ちで家に

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