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男装令嬢、婚約破棄したってよ

ヘレナ・エクリアナは「平穏に、穏便に、ひっそりと目立たずに生きる」が目標の十六歳の少女。

「わたくしっ、自分の性格と家柄がミスマッチすぎではございませんか!?」
なによりもまず目立ちたくないレナだったが、彼女は国中でも有数の貴族「エクリアナ家」の令嬢、しかも次期女当主だった。
数多のパーティーや食事会、お見合いを欠席し、十六年もの間公の場に出ずに暮らしてきた彼女であったが、ある日ついにパーティーに出席することになってしまう。

「そんなに沢山の人と話すなんて、人見知りには無理な所業です!出来っこありません!!」
そう、ヘレナは極度の人見知りだったのだ。
「あのエクリアナ家の跡継ぎ」というだけでも注目されるのに、そこに物珍しい「女当主」というオプションが追加されているのだ。
……この上なく目立ち、人に話しかけられるに違いない。
生涯の目標が早くも崩れ去りかけるヘレナだったが、彼女は一つの案を考えつく。
それは___。

「この先平穏無事、目立たずひそかに生きていくためなら……男装くらい、してみせます!」

___そう、男装だ。
エクリアナ家の当主、ということで多少は注目を集めるに違いないが、女よりも男の方が一般的な跡継ぎであり、最初程目立つことはないだろう。

「わたくし、天才なのではないでしょうか?」
最初の方こそ上手くいったこの作戦だが、時が立つに連れて徐々に自体は急変していく。
異国の令嬢からの求婚、軍隊を一任され、学園に入学することになり……?

「わたくしは、わたくしは女ですのにぃー!!大体、なんで男装でも目立ってしまうんですかっ!!!」
ヘレナの意に反し、ヘレナ、改め「ヘルド」は様々な人の目を集めつづけることになる。
やがて、ヘレナの秘密が周囲にバレてしまい……?

そんなことはいざ知らず、今日もヘレナは平穏無事に暮らせることを祈り続けるのだった。
ただ、その願いが神に聞き入れられることは未来永劫ないだろう。
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