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数学弱者の最終定理 ~異能力バトルに数学って厄介すぎるんだが~  作者: 二毛作


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15友情って素晴らしいと思うなどした

 あの後、結局詳細を後日連絡するとして、そのままその場で別れた、結局日課であるエンコン退治の時にばったり出くわした時は謎の気まずさに襲われたものの概ね僕にとっていい方向に進んでいる。約束を取り付けたまでは良かったのだが、ここで問題が発生した。


 デートって何するんだ?


 もうこれまでの経験で明華に僕のラブコメで得た知識は通用しないというのは嫌というほどわからされた。つまりなんか映画とかそんなんじゃだめってことだ、でもそれ以外で何するの?遊園地……とか明華興味なさそうだし、そもそも人ごみとか嫌いそうなんだよな。海?いや今シーズンじゃないだろ。プール?だからシーズンじゃないだろ。


「というわけなんだ」


「へー」


「へーじゃなくて一路、お前一応なぜかわからないけど彼女がいるデートに関しては先輩だろ!?」


 一路を呼び出して僕の家でデートの事を聞いてみようと思ったのだが全然やる気がない。なんだったら僕の部屋のマンガ読んでるし。


「いきなり家に呼び出してきてみたら第一声が『というわけなんだ』って言われても分からないんだけど」


「チッ!つまりカクカクシカジカで」


「なるほど、救急車読んでやるから待ってな」


「ごめん!ちゃんと説明するから聞いて!!お願い!!」


 ちょっとふざけただけなのに、一路がスマホで勝ちで電話しようとしたので慌てて止めた。やっぱりラノベとか見たいにカクカクシカジカは使えないか、今まで使えたためしないけど。


 一路には明華とのデートというより、もし明華とデートするならどんなルートがいいだろうかということにしておいた。別に他の人でも良かったけど、ここは相手は明華でないとベストな工程を組めないと思ったからだ。


「お前気が早くない?ゴールデンウィークの間になんか作戦立ててデートにもっていくつもりなのか?」


「そんなところだ、僕の予想なら夏休み前には実現するはずだ」


「希望的観測すぎて草」


 ハイざんねーん!もうすでにデートは決定事項でーす一路のアホ、男子、三日会わざれば刮目して見よって言葉を君にプレゼントしよう。もちろんシリアルナンバーは001だ。そして今後も受賞者は現れない予定だ。


「希望的観測だとしても予想して準備しておくのはいいだろ?」


「まぁ、そういうことなら」


 渋々と言った感じで読んでいた漫画をベッドに置いて僕と向き合った。その代わりポテチとコーラを摘んでいた。


「仮にOKだとして、明華みたいな性格だとして、どう言ったルートのほうがいいんだろうか」


「まず、そもそもあそこまでクラスで一人で過ごしている時点で遊園地とか人の多い水族館、動物園は避けたほうがいいだろうな」


 そこに関しては僕も同意だ、ただデートスポットって大半が人が多いイメージがある。


「そもそも、現時点で明華が長時間付き合ってくれる姿が想像できない、それなら明華の興味がある場所を一箇所巡って昼飯食ってから、その後反応を見ると言うのが1番いいかもしれなんな」


 意外と一路も明華のことをよく見ている様だ、大半の言葉が僕も納得せざるを得ない様な分析をしている。伊達に高校デビューで成功して彼女をつくっただけはあるな。


 そうなってくると本格的にどこに行けばいいのやら、さらに今はブルバキだかいうテロ組織じみた人が日本にいるとなれば、迂闊にどこかに行ったりしてしまうのはやはり軽率なんだろうか。


「この時点でのデートはお互いのことを知るフェーズだろ?無闇に格好付けて後々しょぼくなっていくのはあまり効果的でないし、その格好つけるのが一体どこまで持つかと言う問題もある。」


 そこで一路は言葉を区切り、手を叩くと僕に向けて指で刺してくる。


「まずは自分の性格や特技といった内面を知ってもらうことを目標にしたほうがいんじゃねぇかな。一気にお前の内面を示すよりも、徐々に心を開く様に、信頼を得る様にしていくって言うのはかなり効果的だとおもっている」


「ほほう、まずは僕の方から情報を開示してしまえば向こうも安心して心を開いてくれると?」


「まずは私は安心して信用していいですよってところから始めるのがいいんじゃねぇかな、特に明華の場合は」


 確かに明華は他人の事を簡単に信じたり距離を詰めたりしてない、むしろ他人を寄せ付けずに一人でいることを好んでいるように見える。ただ、マリアさんとの会話を見るにある程度の関係を築くことは可能だろう、まずはその関係を作るために僕自身が無害だと証明する必要があるわけか。


 僕そんな害のある人間に見えるかな?確かにサンタクロース信じてるとかだったら忌避されるのはちょっとわかる気もする。僕はもう全然信じてないけど。


「じゃあそれを踏まえてデートするとしたら?」


「ベタなところよりも、会話ができるところだな、個室とかはやめた方がいい、明華が他に同性の友達がいれば違うんだろうけど、そうともいかないしな」


 個室はNG、そして話がメインでできる場所。あれ?マリアさんの喫茶店では?


「晴斗が行きつけの喫茶店とかでいいんじゃねぇか?」


 一路も同じ意見だった。いやでもそれだとなんも変わらないし常にマリアさんに監視されてる感じがして僕も明華も落ち着かないし、なんだったら情報屋とかいう特性上他の能力を持った人とばったり出くわして戦闘開始なんてことにもなりかねん。これだとだめだ。


「一路、ダブルデートの可能性は残ってないですか?」


「今後はあったとしても、現段階で俺も紗季も明華となんにも話したことないんだが」


 ダメか、確かに逆に一路たちがいたら明華はあまり話してくれなくなりそうだし、何余計な奴呼んでるんだよとかで怒りそう。ましてや僕らの状況を知らない人たちだし、それはそれでやりにくいだろうな。実際僕もやりにくいし、目の前で一路たちがいちゃつくさまを見せつけられるのはなんか腹が立つ。他の人のいちゃつきを見たり聞いたりするのは好きだが一路だけは腹が立つ、それどころか鳥肌も立つ。


「うーん、喫茶店かぁ……」


「定番の飯食いに行くくらいでいいんじゃねぇか?とりあえず初めは、そっから明華の好みとかお前の好きなものとかで予定決めたりしろよ」


 そうだな、初めにご飯って感じの軽い感じで終わらせて、そこからも関係を続けていくことは可能だしチャンスは何もその一回だけじゃない。むしろここから僕は明華におんぶにだっこ状態だから僕が助けを求める場面が増えそうだ。僕が守るなんて今は口が裂けても言えないけど、助けにはなれるくらいにはなっているはず。


「むずいんだなぁリアルの恋愛って、なんで三択くらいの選択肢にしてくれないの?」


「この世界作ったやつがフロムゲーとかが大好きすぎて変態難易度にしたから」


「ならしゃぁない」


 フロムゲーが好きならそりゃ変態難易度にするよね、チートを使うやつが現れてもレイドボスみたいな感じで討伐する猛者が集まるくらいだもん、そりゃこの難易度も納得。だけど僕は巻き込まないでほしかった。


 となるとここはどこかお手軽なランチとかで1回目を終えようかな、そうしないと多分明華もうんざりしそうだし、初回は軽めな方がいいよね、知らんけど。


 ふんわりとデートの方向性が決まった。一路はそのままポテチを食いながら漫画の続きを読み始めた。おいきちんと手は拭いたんだろうな?漫画汚したらただじゃ置かないぞ。


 このだらっとした感じ、これがいつもの一路との距離お互いのタイミングで話すだけ、この距離感はいつの間にかできていた。こんな関係になるのにどんな段階踏んでいたっけ?それがわかれば後はちょっと応用すれば明華ともここまで緩い感じにはならなくとも、仲良くはなれるし、お互い本音でぶつかることもできると思うんだよなぁ。


「そういえばさ、僕たちってなんで知り合ったんだっけ」


 急にそんな話題を振ってみた。気持ちの悪いことは自覚しているが、それでも一路は茶化すことなく思い出そうとしてくれてる、多分僕の考え、この一路との関係の構築手順みたいなのを応用しようってことに気が付いているんだと思う。これが長年友達でいる奴らのなせる業よ。


「あれじゃね?幼稚園でサッカーしてたら自然と仲良くなってのが始まりだったような」


「え、一路幼稚園でサッカーしてたっけ?」


「してたよ、幼稚園で野球なんてできないからな、確かサッカー初めてやるときにお前が俺の顔面にボールぶつけて俺が泣かされた記憶がある」


「あ、思い出した、僕一路泣かせてたわ」


 あったなぁそんなこと、初めて人を泣かせて僕もあたふたしてて、一路はギャン泣きして先生がすっ飛んできて僕に謝るようにやさしく言ってくれたんだった。あの時の先生元気かな、ありがとうおかげで一路と今でも仲良くやっているよ。


「そんな出会いなのによく僕と仲良くしようと思ったな」


「どちらかと言えばこのガキぶち殺してやるって感じだったかも」


「いや当時はお前もガキだろ」


 そんなツッコミでお互い笑いあう。これだよなぁ。ほんとくだらないけどこうして笑いあえるっていう関係、もちろん最近は晴斗とか他のクラスの人とも話すようになってるけど、それと一味違う何かがある。


「正直それがあったから悪い意味で注意してたって感じかな、それで話してみるとおもろいし気が合うしで、なんだかんだ関係続いて進路も一緒だしって感じじゃないか?」


「じゃあもし高校違ったら今こうして遊ぶこともなかったのかな?」


 その問いに一路は少し考え込んだ、その間に僕も考えてみる、もしも一路と違う高校行ったとしてだ。おそらくだけど頻繁に会うことあなくてもなんだかんだ連絡は取り合って、行事ごとにあったりお互いの学校祭とかであったりするんだと思う。


「いや、頻繁に会うことあなくてもなんだかんだ連絡は取り合ってるし、夏休みとかの長期休暇であったりはしてるだろうな」


「うわー僕と一緒じゃんキッショ」


「いやおまえの方がキショい」


 そうだ、やっぱり結論としては本音で話し合えるかっていうところなんだ、あの純粋だったころの僕らが証明している。理性を獲得した分それはきっと難しい事なんだろうけど、僕から変わっていけばいいんだ、他人を変えるより僕が変わるほうがよっぽど簡単なことなんだし。

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