表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/73

EP 47

「レイラ、こんな遅い時間に悪かったな」

ジェインが苦虫を噛み潰したような顔で、実の兄を迎え入れた。薄手のハーフコートに身を包み、9センチのピンヒールをカツカツと鳴らしながらやってきたレイラは、弥一に抱きしめられている壱花を見、そして弥一、杏をそれぞれに見た。

「いいのよ、可愛い弟のためだもの。それにしても杏ちゃん、久しぶり。元気そうね」

杏は澄まし顔で、「レイもお元気そうで。ちょっとビックリしていますけど」と返す。

「まあね! 私も色々あったのよー。それにしてもこれ、修羅場だってことだけはわかるから、壱花ちゃんはいったん、私が預かるわ。壱花ちゃん、歩ける?」

「れ、レイラさん……」

ふらとふらつきながら、壱花は弥一から離れようとした。けれど、弥一は壱花を離さなかった。くんと肩を引っ張られる。弥一の睨みが増した。

「あんた誰なんだ」

「怖あ、今にも噛みつかれそうな顔〜。私はジェインの姉よ」

「誰が来ようとも、壱花は俺が連れていくから横からしゃしゃんなよ。誰も邪魔すんな!」

「キミもずいぶんと混乱してそうね。今日のところは私に任せてくれない?」

腕組みをして、首を斜めに傾け、態度で弥一を宥めようとする。そして、ジェインがその後を追った。

「和田くん、壱花を離してくれ。今日のところはレイラに任せて、頭を冷やすんだ。そうじゃなければ、今ここで警察を呼ぶ。警察署での話し合いになるだろうが、俺はその覚悟はできているからな」

「こらこら、こっちは収めようとしてんのにぃ。ジェイン、あんた余計な威嚇すんじゃないよ」

けれど、その言葉に返したのは杏だ。

「弥一さん、いったんは壱花さんをレイにお任せしましょう。仮とはいえジェインと壱花さんは夫婦なんですから、弥一さんの方が分が悪いですよ。それにこんなところで警察沙汰ともなれば、ここにいるみんなのキャリアに傷がつくことになるわ」

「俺は構わない! 俺は傷ついたって傷つけられたって、壱花が手に入るのならなんだってする!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ