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EP 4

どうしたらいいのかわからず彷徨っていた両腕を、ジェインの背中に回してみる。

すると。

「うおっっ壱花ちゃん! どうしたの、嬉しいけどどうしたのっっ」

がばっと顔を上げ、壱花をじいっと見つめた。

「すすすきです……です」

「俺も好きだよ、壱花」

ちゅと音を立てて唇を吸った。

背中に回る腕に力が込められる。ジェインはこたつの脚を乗り越えて壱花の隣に入ると、腕の中にすっぽりと壱花を包み込んで抱き締めた。

「え。なにこれ。最高かよ」

ぎゅっとする。胸の中へとさらに潜り込む壱花。恥ずかしすぎて顔を見られたくなかった。ぐりぐりとジェインの胸に顔を押しつけた。

「甘えんぼの壱花ちゃん。マジで天国」

んーーーーっと満足げな声。壱花がどきどきしていると、少ししてそのままスウスウと息が頭のてっぺんをかすめるようになった。

「あ、れ? 寝ちゃいました?」

もぞっと顔を上げると、ジェインは目をつぶって眠ってしまっている。ぷうぷうと口から寝息を立てていて、なんだか可愛いなと思った。

「ほんと、ジェインさん疲れてるんだな」

動けば起こしてしまう。もしかしたら覚悟を決めなければならない事態になるかも、などと思っていた恥ずかしい思いはもうどこかへいってしまった。壱花もジェインの体温を感じながら、目をつぶる。

満足感、充足感が満ち満ちていく。

(ジェインさん、大好き)

心の中で何度も呟くと、壱花も眠りの中へと落ちていった。

✳︎

(やばい。話するって言っといて、寝ちゃったよー。肝心なことなんも話してないや)

気がつくと熟睡していて、抱き締めていたはずの壱花は、キッチンで料理を作っていた。

「起きた。寝ちゃってごめんね」

そろっと壱花の背後に近づくと、おはようございますと笑顔。その笑顔にほわわんと癒されて、料理中の壱花を後ろから抱き締めた。頬にちゅとキス。

「なーーに作ってるの?」

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