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勇気の兎と正義の羊〜その者達は諦めない〜  作者: ラパン
桜と祭の国チェリフェス編
37/39

妖桜の悪夢(ミスティックチェリーブロッサム)

参考までに


1ニグ=100円

1ベド=1000円

1ルベド=10000円


です!

 今日は、みんなでチェリフェスの伝統的なお祭り【ブロッサムフェスティバル】に向かう日ということで、慌ただしい朝を過ごし、ヒヨさん達と荷車に乗せてもらう。前にスリジエに行ったときと違いがあるとすれば、マギアが乗っていることと、みんなが浴衣を着ていることだろうか。


「楽しみですねっ!お祭り!」


「だね〜」


 年中春であるこの国に、東風が吹く。馬車の中は賑やかで、不穏な気配など一切感じさせなかった。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


「わあああああ!すっげえ!」


 スリジエに到着すると、昼だというのに、そこにはあたり一面提灯や出店が配置されており、広い都市であるにも関わらず、観光客や参加者などでごった返していた。


「シャルコロ!あれやりたい!」


「まあ待てよラパン、子供じゃあるまいし」

「バリッバリの子供です」

「そうだったわ」


「あれは何でしょうか?赤くて、杖みたいな物が刺さってる?」

「あれはりんご飴だよ、一本食べるかい?」

「えっ、いいんですか!?食べます!」


 ヒヨさんはそう言うと、シャルコロ達が「僕たちの分は要らない」と言い終わるより先に買ってきてしまった。


 ちなみに今日は使う限度額は、予めシャルコロたちと決めていて、1ベドだ。


「シャルコロ、何にお金を使うんだぃ?」

「そうだね、悩むなあ」

「りんご飴って美味しいですね!わたし気に入りました!」

「次は焼きそばを食べようよ!」


 みんなはそれぞれ興奮し、おもいおもいの事を話した。お祭りはまだ始まったばかりだ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


 焼きそばを食べ、腹ごしらえをしたラパンたちは、屋台を散策した。


「どれどれ?金魚すくい?」


 そう書かれた看板の店では、金色に輝く金魚という名の魚が泳いでいた。


「わぁっ!きれいな魚ですね!」

「これは…!光っているのか!提灯に入れて明かりにするのか!すごいな!」

「あんちゃんやっていくかい?一回1ニグだよ!」


 そう言って、早速シャルコロはおじさんの言われた通り1ニグを渡していた。


「まったくもぅ、シャルコロは商人になりたいくせに財布の紐が緩いねぇ」


 といいつつ、シュヌパも1ニグを差し出す。


「自由のんびり隊は節約厳守だったんじゃないの?」


 とラパンも1ニグを差し出す。


「キラキラのお魚さん!ゲットしない手立てはありません!」


 と、マギアは1ルベドを差し出した。


 1ルベド…1ルベド……

 1ルベド!?


「おう!毎度あり!って、嬢ちゃん中々の金持ちだな!ほれ!お釣りの9ベド9ニグだ!」


 そう言って快活におじさんはお釣りを返したが、ラパン達は顔が引き攣っていた。


(((すっげえ大金だなあ)))


 自由のんびり隊はそのようなことを考えつつ、店主さんに渡された提灯型の袋とポイを片手に、挑戦するのだった。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 その後もラパン達は射的を行ったり、わたあめを食べたり、踊りったり。道中ハプニングもあったが、祭りの雰囲気をみんなが楽しんでいた。


(ああ、これがチェリフェスのお祭りなのか、この時間が、ずっと続けばいいのにな)


 ラパンがそんなことを考えていると、花火が打ち上がった。


 ひゅ〜どどおん!


 空に大きな花が咲く。そんな錯覚を覚えるほどに美しかった。


「綺麗だな……」

「綺麗

だねぇ……」

「美しいです……」

「凄いや……」

 ラパン達は揃って感嘆の溜息をついた。


(ああ、美しいなあ…)


 そう思っていたときに、ラパンは周りの景色に対して強烈な既視感を覚えた。


(あれ?おかしい、ボクはこの景色を、花火を『視たことがある』

次は……青い花火)


 そう思うと同時に青い花火が上がった。


「綺麗な青い花火だな……」

「毎年すごいよねぇ……」


 感嘆の声を上げるシャルコロ達。しかしラパンは正体不明の既視感に不安を覚え、動機が早くなっていた。


(次は……赤い花火……そして、最後の花火が打ち上がると同時に……!?)


「不味い!みんな逃げてくれ!」


 ラパンが叫ぶと同時に、地面が隆起し、芽が伸び、みるみる間に大きな葉桜へと成長した。


 お祭りの観光客や参加者たちは何事だろうと足を止め、その桜を見ようとした。


「ダメだ!みんなこっちに来ないで!逃げてくれ!」

「ど、どうしたんだよラパン。急に逃げてなんて、そりゃあいきなりあんな不思議な現象が起きたらビビるのも仕方がないけれどさ」


 そんな時、ヒヨさんはハッとして必死の形相で


「逃げて!みんな!」


 と言ったとたん倒れた。


 ヒヨさんだけではない。桜を見ていた人たちが次々に倒れ始める。



「やっぱりそうだ……」


 ラパンが震えた声を出した。


 ラパンの視線の先には、さっきまで葉桜だった筈の桜の木には真っ赤な花びらが付き始めていた。


 桜と祭の国、チェリフェス。


 ブロッサムフェスティバル中に突如現れた、チェリフェスに封印されていたとされる妖桜【魂吸桜】が現れ、その場にいた参加者全員の魂を吸い、力をつけた。


 被害者は数万人に上ると言われ、後にこの事件はこう呼ばれることとなる。



「妖桜の悪夢」


ーと

投稿遅れてごめんなさい!中の人が結構忙しくやってました……


と思いアクセス数を見ると総合1000アクセスの数値が


中の人「?????やったあああああ!!!!!!」


いつも見てくださり、誠にありがとうございます!これからも精進してまいる所存です!


ラパン「誰か祭りにいないような…」

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