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勇気の兎と正義の羊〜その者達は諦めない〜  作者: ラパン
桜と祭の国チェリフェス編
17/39

ウサギさんと冒険者と討伐

「…よし!冒険者の登録用紙の確認が終わったぜ!」

「あ!マジですか!」


ギルドの中を探索するのも飽きてきた頃なので、丁度いい。とばかしに三人は受付に歩いてきた。


「ほれ、完了だ。金さえ払ってくれれば初心者講座や武器、道具もやるが…まあ要らないよな。こっちも面倒だし。測定はやっていくのか?」

「ああ、やる予定だぜおっちゃん。な?ラパン」

「え?いいの?」

「別に構わないよぉ、それが終わったら職業を冒険者カードに記入してもらって、発行。僕らとパーティが組めるよぉ」


とのことだったので。測定室に向かい、測定士のお姉さんに石板に手をかざしてくださいと…

あれ、これ既視感しかないなと思ったときには、お姉さんに呼ばれた、ギルマスのおっちゃんが扉を開けてやってきた。


「お前さん、珍しいな」

「知 っ て た」


…やはりここでもこの流れのようだ。


「…なんだそのもう体験しましたって顔は」

「いや、スリジエでも同じようなことがありまして…それより適性を教えて下さいませんか?」

「あ、ああ。どうやらここ百年はいなかった《冒険者》という職業だ」

「なにそれ、天職じゃん」


確かに冒険者ギルドで適性が冒険者…当たり前のように見えて、この世界では職業が何であれ冒険者にはなれるが、職業が冒険者で冒険者というのは、先程ギルマスが百年はいなかったという言葉通り珍しい。

え?何を言ってるかわからないって?

ナレーションも何言ってるかわかんない。


「冒険者という職業は非常に珍しく…」

「可能性の塊だと、だよね」

「「ですよね〜」」


もはや苦笑いを浮かべるしかないのか、ギルマスもラパンも似たような表情だった。


「で、これで登録するのか?」

「はい、可能性があるなら生きるためには、諦めようとは思わなくて」

「そうか、それでは改めて、ようこそ冒険者ギルドへ」


ラパンは、冒険者になった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…はい!冒険者登録が完了いたしました!ラパンさんの現在の冒険者ランクはGです!

そして新たにFランクパーティ《自由のんびり隊》結成いたします!」

「「「……はい」」」


こうなる予定ではなかったという顔の三人組。名前選びで少々揉めたらしい。

ラパンは《ルナティック》

シャルコロは《あっぷるどらごん》

シュヌパは《ホネホネチキン》

…それぞれの特徴がですぎて、話に話しまくった結果。自由のんびり隊になった。そうはならんやろ


「ということで、依頼を受けようと思う。常時依頼の薬草採取はもちろん受けて…」


依頼の張り出してある紙はそれを破り取り、受付に持っていくことで受注できる。早いもの勝ちだ。


「初心者ならツノウサギの討伐と素材回収やスライムの討伐と素材回収、後は常時依頼のサラマンダーの捕獲……少し難しめならハングリーウルフとか、ブラッディベアとか」

「後半は嫌だねぇ」

「ボクもツノウサギと後半は却下かなあ、スライムと薬草…あとサラマンダーにでもする?」


そんなに依頼を受けても大丈夫かと読者の方々は思うだろうが、なに、そう難しいことではない。

サラマンダーは小さな火を灯す生き物で、薬品や灯りの代わりになる。山などに生息しているが、草を燃やすような事はしない。的に襲われたときのみ体から火を出す生き物なのだが、スライムを狩りに行くまでの道中で薬草やサラマンダーを捕獲すればそれぞれ十株と十匹は手に入る。美味しい仕事なのだ。掛け持ちしない手はない。


「ラパンもシュヌパも準備は整ったか?それじゃあ、出発!」

「了解だよぉ」

「おっけぃ!」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


道中では冒険者の暗黙のルールや便利な道具の説明。冒険者カードの用途や魔道具について、毎週の目安の稼ぐお金。etc…

そんなことを教えてもらいながら、薬草を回収したり、サラマンダーを捕獲して瓶に入れたり。


「薬草!ゲットだぜ!」

「バカお前それ毒草じゃねえか、逆にどうやって見つけんだよ」


等の会話が繰り広げられた。因みに毒草は高いので儲けものだとシュヌパは言っていた。


「まったく…それで、冒険者の心構えってのはな…」

「おっとお、敵かなぁ?」

「えっ、マジで?」

「各々は予め決めておいたフォーメーションに則って動いて」


そう言うと、ラパンは木の上に気配を消して弓を構え、シュヌパはサーベルを構え。シャルコロは大盾を構えたまま、ゆっくり歩いていくとスライムがいた。珍しい無属性付きで。


「なにあの無属性。親近感しかわかねえ」

「仮にも戦闘中に呑気すぎるやん」


ヒュン!シュトン!ザンッ!


「え?もう終わり?」


とラパンが言うくらい早く終わった。


「ん?終わりだよ、討伐部位の核を持って帰ろうぜ」


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「ラパン、それって無属性魔術か?」

「え?ああ、うん。そうだよ、何かできないかなって」


ラパンは可能性を探していた。無属性魔術の、その真髄を。


(ボクの魔力総量は一般的な魔術師の約5倍…なら、活用法さえ探せば相当なアドバンテージになるはず…)


ラパンは諦めない。もう思い出せない記憶の中の、古い約束の為に。

やっと戦闘シーン…と思ったか!(泣)

思ったより早かったので、近々ちゃんとした戦闘パートを作りたいと思います!

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