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勇気の兎と正義の羊〜その者達は諦めない〜  作者: ラパン
桜と祭の国チェリフェス編
16/39

ウサギさんとお説教とギルド

ヒヨさんに武器を貸し出してもらい、練習すること3日。

大変だった。

まず魔力という概念を理解して、それを認識し、操作する。とヒヨさんは簡単に言っていた。片手間に簡単に土魔術で、埴輪を作るような人なので、基準にしてはいけない。


「エイッ、ヤッ」


スパーンとリンゴに当たった。3日程度で覚えられた訳もなく。

やることもない僕は寝るまで、おふろの間でさえも練習した。それも必死に。

まあ、ヒヨさんという先生がいたからできたことで、普通の人がやるのには一ヶ月は掛かるだろう。


因みにこれは今日のおやつだ。なあに、バレなきゃメロルンにm…「おいこら、勝手に食べるんじゃないわよ」


…メロルンに見つかってしまった…

これは説教確定だ…


「イィィィィヤァァァァァ!!!!」

「逃げられるとでも?」


うそん…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「…ということ、次やったら承知しないわよ」

「はぃ…すいましぇん…」


こってり三十分は絞られた後、時計を見ると、ぴったり午後三時だった。


「ふぃ〜…ちかれた…」

「よっ!なかなか絞られてたみたいじゃないか」


見ると、シャルコロがいた。装備を持って。


「ほれ、革の装備。僕のお古だけど、まあ…」

「なんだろう、察した目付きで暗に身長のことを言ってるのは良くないと思うんだ。」

「冗談だよ…って、納得してない目だなそれは」

「おうともよ」

「返事がなんでそう…いや、もういい、ツッコむのに疲れた。それより出かける支度をしてくれ」

「え?なんで?」


ラパンがシャルコロの方向を見ると、いつの間にかシュヌパもいた。二人共フル装備で。


「今から君の冒険者登録をするのさ」


シャルころはニヤッと笑いながら言った。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「ほええええ…」

「びっくりしたか?」

「うん、思ったよりボロボロで」

「ボウズ言うじゃねえか」


冒険者ギルドはボロボロだが、風情があり、どことなく趣を感じる建物なのだが、バッサリ「ボロい」と言ったアホに、グラサンスキンヘッドが立ち塞がった。


「あ、あなたは!?鑑定士の人の!?」

「弟だ。ここのギルドマスターをやっているぞ」

「「初耳なんですが」」


弟と似たり寄ったり…というか、ほぼ生き写しなのだが、こんな偶然もあるものなのかと、ラパンは生命の神秘について考えた。


「お?俺がギルマスなのは栗色のボウズと白黒のボウズには伝えなかったか?」

「「そっちじゃないです」」

「え、ごめん、どういうこと?ボクに説明を求む」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「つまり、そのグラサンスキンヘッドはキミたち二人の知り合いかつ恩人で、スリジエの測定士の弟であり、ギルマスである…と?」

「「「そのとおりだ」」」


ラパンは混乱しながらも、意外にも要点を纏めたと言える言葉を絞り出した。(意外とはなんだ、意外とは)


「なるほど、なるほど…って、さっきの発言ってのは…」

「おう、全て聞いているぜ」

「ゆ、許してはくださいませんか…?」


グラサンスキンヘッドの顔は固く。ラパンは一瞬死を覚悟した…のだが…?


「あーね、勘違いされやすいけどぉ、おやっさんはこう見えてメチャクチャ優しい人だよぉ?」


シュヌパがそう言うと、グラサンスキンヘッドは照れていた。実に嬉しそうだ。


「えぇ…」

「いやこれマジな話な。因みにギルマスは素手でリンゴの木を折れるらしいぞ」

「なにそれ強い」


いちいちグラサンスキンヘッドと呼ぶのが面倒くさいから、ギルマスとラパンも呼ぶことにした。こいつは面倒くさがりなのである。


「あっ、ギルマス〜。今ちょうどアレの冒険者登録しようとしてんだよね」

「こんにちは、ボクです」

「え?このちっこいのが?」

「一番気にしてることを言うじゃねえかこのおっさん」


△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△


「冒険者登録の登録用紙です」

「多くね?」


A4の紙が3枚くらい、びっしり質問で一杯だった。


「え、こんなに沢山?」

「「そうだよ」」


シャルコロもシュヌパも小さい頃にそれぞれ書いたと、それぞれから聞いた。

それと、どの職業に適性があるかも調べてもらえるらしい。適性とか魔術だろうとなんだろうと、適性を調べてもらえるじゃねえかとか、ラパンは考えていたが気にしなくていいのだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「や、やっと終わった…」

「お前、読み書き出来たんだな」

「できないと思って渡してたのかよ!?」


ラパンは文字の読み書きが人並み…

いや、それ以上に出来ていた。

謎は深まるばかりだが、いちいち考えても記憶喪失なのだから、時間の無駄だ。ラパンの顔はげっそりとしていた。


「すみませ〜ん、用紙書き終わりました〜」

「おお、お疲れだな、後は俺が見ておくから、暫くはギルドの中でも見ていてくれ」

「そういうことなら、僕たちが案内するよぉ」

「おお!いいの?了解!」


ギルドの中は、見た目はボロいがまあまあのスペースがあり、素材の買い取り所や武器の販売。ギルドという名ではあるが、よろずやのような所だった。

討伐依頼の張り紙もあったので見てみた。

《ブラッディベアの討伐求ム、報酬30ベド》


「「「これだけは絶対に受けたくないな」」」


揃いも揃って、息の合う3人だった。

二千文字を毎日投稿はキツイと思ったけど楽しいからやめられない。なにこれ

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