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邂逅 始まり

ファンタジーはむずいけど良いなぁ


まぁやってみせるぜ

「ちんたら歩くなよ役立たずが!!」

もう呆れて声を張るのも面倒という気持ちが滲み出た罵声が浴びせらる。

ダンジョンからの帰り、パーティーの戦利品を背負い僕は歩いていた。

冒険者パーティー、ニゲルイグニス。僕に罵声を浴びせたのはそのリーダー、グラムさんだ。グラムさんは魔法剣士。その他に魔法使いのミーシャさん、盗賊(シーフ)のカーナさん、僧侶のサラシアさんがいる。

そして

「......すいません」

僕はこの冒険者パーティ-の奴隷だ。

一応言っておくとグラムと僕以外は女だ。カーナさんは女なことを隠してるみたいだけど気付いてないのはサラシアさんぐらいなんじゃないだろうか。


「そんなにイラつかなくてもいいじゃな~い。今回は結構いい感じだったし」

こう言ったのはミーシャさん。


「......確かにそうだな。よし、おい!ラグナ!俺達は飯食ってくるからお前ギルドに行って換金してこい。これは命令だ」

奴隷は奴隷の証として首輪が付けられている、これで奴隷として契約がされてる僕はグラムさんには逆らえない。彼が解除すれば自由になれるがそんなことはないだろう。


「はい、分かりました」

朝からご飯を食べてない。それだけなら問題ないが荷物をずっと背負いダンジョンを練り歩いていたせいで疲れている。グラムさん達と別れギルドに向かう。少し振り返ってみてみるとご飯処を探して上機嫌で歩いてくグラムさん達が目に入る。奴隷の僕がちゃんとしたご飯を貰えることはない。必然的に食卓を囲むことはありえない。

一人とぼとぼとギルドに向かう。でも、気が抜けるわけではない。

奴隷一人と戦利品襲われる可能性もある。

出来るだけ人通りの多い道を選んで歩く。


「おい、そこの奴隷。荷物、置いてけよ」

即走る!相手に取らない。その言葉だけで相手を敵と認識した僕は振り払うために全力で走り出した。今度は逆に裏道なども通る。ゴミを倒したりして追って来辛くする。

ギルドまで行けばいい。職員の前で略奪行為は出来ないだろう。


「クッソ、あんな荷物しょってやがんのに速ぇ!」

逃げ足に関してはそれなりに自信があるんだ。

普段から荷物持ちしてるんだからな体力もある。

ただ、流石にもう無理だ。

俺は身体的にも精神的にも疲労した状態でギルドに入っていった。

そして、覚束ない足取りで受け付けに向かう。全力疾走なんてするんじゃなかった。

足が痛い。明日もダンジョンなのに。


「ニゲルイグニスに隷属しているラグナです。換金をしにきました」


「はい、分かりました」

戦利品を渡して換金してもらったり。

クエストのクリア報告をする。

今回討伐したのはシルバーウルフはCランクに位置する魔物だ。ただ、群れられると面倒くさい。

ランクの種類は主に三つあって、それぞれ魔物ランク、冒険者ランク、クエストランクという。

魔物ランクというのは魔物を大体の脅威度で区別したものだ。F~Aが主にでその上に特別なランクSがある。Aにはマイナスと無印とプラスがある。

冒険者ランクはギルドと呼ばれるものへの貢献度で区別されるものでクエストをこなしていくことで上げられる。これもランクの区分は魔物と同じだ。ただ、Bランクの魔物は普通、Bランクの冒険者二人で倒せるくらいだ。

クエストランクはその依頼の難易度だ。自分のランクの一つ上のランクまで受けることはできる。パーティー組んでいる場合はリーダーのランクが参考だ。

グラムさんのパーティーは先日Bランクに昇格したばかりだ。

特にお世辞を言われることもなく換金を終える。


「お腹減った......」


「オイオイ坊主!腹減ってんのか?」

柄の悪いおっさんが声を掛けてくる。

俺はコクっと頷きで返した。


「それじゃあ、この肉投げるから取ってこいよ」

ガハハハッと笑う周りの冒険者達。

当のおっさんもニヤニヤとしていた。

何でも良い食料が喰いたい。

肉なんてもう何ヶ月も喰ってない。

僕が肉を食い入るように見ているとおっさんが肉を投げた。


「ほらよ!」

すぐさまそれを追い走り出し飛びかかる。

そして、肉を取り貪り喰らう。


「ありがと......」

僕はおっさんに感謝した。


「良く見ると整った顔してんな。男だか、女だか分かんねぇような。値張っただろうに」

僕はまた端の方のカウンター席に座りグラムさんの帰りを待った。


しばらくしてグラムさんがやってくる。

換金したお金を渡す。

受け取るとすぐにグラムさん達は宿に帰っていくので僕も付いていく。

僕は奴隷なので宿ではなく。その近くの馬小屋のようなところで寝る。

干し草に包まれて横になる。


「ラグナ」

僕の名前を呼ぶ声。


「サラシアさん」

僧侶のサラシアさんは時々馬小屋に来てご飯をくれる。


「はい、今日は犬のポーズでお願いできたら餌を上げますよ」

手をぐーにして頭につける。そして


「ワンワン!」

その瞬間パチンッと頬叩かれる。

違った。失敗した。


「ごめんなさい......」


「良いのよ、ぶってごめんね」

そう言って僕の頬をさする。


「ほら、もう一回やって見せて今度は四つん這いになって」

言われる通り四つん這いになってワンワンという。


「はい、良くできました。これ、餌ね」

リンゴが貰えた、それを僕は犬らしく食べる。


「ありがと」


「うん」

サラシアさんは満足そうに笑って帰っていった。


「おい!起きろ!起きろっつってんだよノロマ!!」


「ぅ、あ、グラムさん。すいません、すぐに準備します!」

寝坊してしまった。怒らせてしまった。急がないと、もっと怒られる。

急いで準備をしてグラムさん達のところに戻る。


「遅いんだよ!!」

蹴りを入れられ前に倒れる。

痛い、膝を擦りむいた。


「すいません」


「フンッ」

何も言わずに歩き出したグラムさんに他の3人と僕も付いて行く。

今日も昨日と同じダンジョンに潜る。

足手纏いにならないようにしないと。


ダンジョン中層にてシルバーウルフ3体と遭遇した。

すぐにグラムさんが前に立ち剣を握る。

他の面々も各々自分の武器を手に取った。

僕は荷物をしっかり守るのとサラシアさんにヘイトが集まらないように囮になるのが役目だ。


「ミーシャ!カーナ!」

前に出てグラムさんがシルバーウルフを一体抑えながら叫ぶ。


「は〜い、炎槍(ファイアスピア)!」


「ナイトエイジ!」

グラムさんの声掛けに応じミーシャさんとカーナさんが技を放つ。

それがシルバーウルフの一体に当たりその隙にグラムさんがトドメを刺す。

僕も短剣と音、そして匂いを使って引き付ける。

一体目は向かってきてくれたところをスムーズに倒せた。

ただ連携を

されると面倒くさいなのでシルバーウルフの一体に石を投げてコッチに気を引かせる。

そして、少し肌をナイフで切る。

シルバーウルフは血の匂いが好きだ。

体を小さくし、ぁ、ぁ、と力なく声をだし背を向ければ追ってくる。シルバーウルフの嫌いな臭いの火鉄分(かてっぷん)を撒いたりすることで距離を確保する。火鉄粉とは火鉄石という燃える鉱物を粉にしたものだ。昨日の戦闘で慣れたのもあって僕が囮をしている内にグラムさん達がシルバーウルフを倒す。

あとは、僕の方。

ミーシャさんが魔法を撃つ。ファイアスピアだ。僕はこの場に縫いとめるため距離が縮むのを構わず止まる。

ギリギリまで注意をコッチに向けさせろ。音と血の匂いとでコッチに注意を引く。

ファイアスピアに気付いて反応される前に火鉄粉を投げる。この粉は激しく燃えて散るのだ。

火鉄粉が炎の槍の切っ先に触れ爆ぜるように燃える。

連鎖的に発生した火の粉で毛が燃えている内に炎の槍がシルバーウルフに刺さった。


「熱っ」

さらに降り注ぐ炎の矢。

一本掠り僕の肌を焼く。

シルバーウルフが方向を変えミーシャさんの方に飛び掛かったところをグラムさんが斬り伏せた。


「もう〜、避けなさいよ。それぐらい。鈍臭いんだから」

戦闘が終わってすぐに呆れたように言うミーシャさん。


「すいません」


「グラム、怪我してますよ。ヒール」

サラシアさんがグラムにヒールをかける。


「おう、ありがとな。どうするか、もう少し行けそうだし行くか」

グラムさんが少し思案した後に言う。

その間も僕は自分の火傷の手当てをした。荷物からシートをだし、座りやすそうな石の上に置く。

そして、シルバーウルフの死骸に向かい解体し素材を取る。


「急げよ、早く進みたいんだ」


「はい」

ナイフで皮を剥いでいく。

シルバーウルフの毛皮はそこそこな額で売れる。

まぁ、損傷や焼け跡があるから高額というほどにはならないけど。

解体を終え、荷物を整理する。


「よし、行くぞ」

グラムさんが立ち上り言った。

そこから一層下に行く。

すると、先程のシルバーウルフより一回り大きな狼が居た。


「プラチナウルフか、カーナ。周りに他の敵は居るか?」


「いいや、居ない」


「分かった、倒そう」

リーダーであるグラムさんの言葉に頷いて了承したミーシャさんが避けづらいファイアーアローをまず放つ。

向こうも地面から氷の槍のようなものを出し相殺する。

そこに今度はミーシャさんのファイアースピアと同時にグラムさんが駆け出す。


「エンチャント:フレイム」

剣に手を翳し炎属性を与える魔法だ。

それでプラチナウルフのブレスを割きながら進む。

シルバーウルフの系統は氷属性が多い。

プラチナウルフも氷属性だ。

相性が良いのが炎。

だからミーシャさんもグラムさんも炎属性のマホを使っているんだ。

身体強化の魔法も使っているのだろう。グラムさんがプラチナウルフと遜色無い動きで斬り合う。

その間にミーシャさんが詠唱を行い、魔法を発動させる。


「ブレイズストライク!」

10以上の炎の弾が浮かび上がりプラチナウルフに向かって撃ち込まれる。

カーナさんも周りの警戒をしながら援護していた。


そうして5分ほど戦い、プラチナウルフを倒すことが出来た。


「はぁ、しぶとい奴だった」

白金の毛を持つ狼。Bランクに位置する魔物のはずだが、あんなに魔法が使えたか?

プラチナウルフの中でも強めな個体だったのかもしれない。

ともかく、素材を取ってこないと。


その時だった。

道の先から冷気がやってくる。

そして体長30mはあろう巨大な狼がやってきた。

光を反射する、美しい白銀の毛。緋色に光る眼。その狼は常に冷気を身に纏っていた。

巨大な何かが来るときにありがちな地響きなどならさず、しなやかにやってきた。


「緋眼に白銀の毛。それにあの大きさ。も、もしかして。特別災令魔獣、緋眼にして彼岸送りの悲願の獣。白銀狼神、アルゲンティエルフ!!」


「まさか!何で中層に!?」

その爪先に少し血の跡が見えた。


「先に行ってた冒険者はやられたのか!」

特別災令魔獣。あまりの規格外。一夜にして都市が滅ぶと言われている伝説の魔物のことだ。

世界にたったの11体しか存在せず種ではなく個としてランク付けされている。


「S級の更に上」

カーナが腰を抜かして後ろに尻餅をつくように倒れ込む。

咄嗟に僕はカバーに向かって肩を貸してもう一度立たせた。


「大丈夫ですか?」


「大丈夫、だ」

シーフで感知に優れているからこそその圧倒的力に崩れてしまったのだろう。

更に、その後ろからアイスウルフやブリザードウルフ、クリスタルウルフなどA級以上の狼の魔物が現れる。

そして冒険者の死骸を引き摺りSランクの狼の魔物フェンリルが現れた。


「あ、あ、あ、あ。どうなってるんだよ。何で、中層に!逃げるぞ!」

そう言って走り出すグラムさん。

僕もその後を追う。


「おい!何で着いてきてんだラグナ!!」


「え?」


「囮になれ!これは命令だ!!」

囮?無理だ、数秒も稼げない。

ただ、奴隷の僕はグラムさんの言葉に逆らえない。


「そうね!アースウォールを発動するわ、アンタはその中でいつもみたく逃げ回ったりして時間を稼ぎなさい!」

アースウォールは土の壁を出す魔法。

狼達ならすぐに壊せるかもしれないが、僕にはそんな分厚い壁壊せない。


「ま、待って下さい!」

カーナさんは無言で下を向いていた。


助けを求めて見つめる。

「お願い、囮になって」

カーナさんはそう言って僕に魔物寄せの薬草をぶつけた。


「あ、え?そんな……」

呆然と立ち尽くす。


最後の希望にサラシアさんの方を向く。

「ちょっと、待ってグラム。折角金を払って買って私達に従順に育てたのに!私のオモチャに調教出来たのに」


「しょうがないだろ!奴隷なんてまた買えば良い!」


「…そうね。そういうことだからちゃんと最後まで私に尽くしてね。オモチャくん」

サラシアさんも……。


「奴隷だろ!お前は高い金払ったんだ!!最後ぐらいちゃんと働け!!」


そうか、僕は、奴隷だった。

元々仲間と思ってもらえてるとは思って無かった。でも、それどころの話じゃなかったんだ。

そもそも人して見てもらえてない。ただの道具だ。普段の扱い方を考えれば当然じゃないか。

拒否権の無い僕。僕には人としての権利なんて存在しなかった。


絶望に打ちひしがれ僕は崩れ落ちた。

いや、絶望感か、状況で言うなら僕は最初から絶望的だ。

隷属の証のこの首輪。

奴隷とは何だ。同じ人間ではないのか。強制的に人を、理性を持つ存在を従えてる。

それは正しいことなのだろうか。


「グルルゥ」

狼達の唸り声で現実に戻される。


そうだ、命令は囮になること。

グラムさんが逃げきるまで耐えればいい。

荷物は置いてあるので、アイテム制限は無い。

左側には崖、下が見えないから相当深いんだろう。

右にはそれなりの空間が広がってる。

火鉄粉を撒きながら右にジリジリ寄っていく。

魔力回復ポーションを取り出し飲む。僕も魔法が全く使えないわけじゃないが魔力総量が少ないので魔力回復ポーションで一時的に魔力を高め魔法を使えるようにする。

2本ぐらいは携帯しよう。回復ポーションも飲み体力とさっきの火傷を回復する。やっぱり古傷は治らないか。これも速度は落ちないレベルで2本携帯しよう。

正直、アルゲンティエルフかフェンリルが動けば僕は瞬殺だ、出来るだけ刺激は与えないよう。

逃げるタイミングはこの壁が崩れたらで良いだろう。

それまで耐える。

ナイフにエンチャント用のアイテムも使い炎を付ける少し熱いがしょうがない。

ナイフを向けた状態で火鉄石と華鉄石を一個ずつ取り出す。

狼達もジリジリと間合いを詰めてくる。

目を逸らさない。逸らせば一瞬で襲ってくる。

一匹の狼が動き出すその瞬間、華鉄石を空中に投げる。

狼の動体視力なら追えるよな?一瞬狼の達が目を向ける。

その華鉄石に向けて火鉄石を投げる。

二つがぶつかった瞬間眩い火花が散った。


「キャンッ」

よし、距離を取る!

そして魔法で火の粉を放ち撒いていた鉄火紛に火を着ける。

炎のカーテン、とまでは行かないか。

すぐに狼がやってくる、荷物から魔物避けの粉を取り出し、ぶつける。

でも、別の奴が突っ込んできた。

咄嗟にナイフを投げる、狙いは完璧だった。でも僕が投げたナイフでは遅すぎて避けられる。



「ディドグランド!」

襲いかかってくる狼の牙を自分の地面を掘ることで避ける。

すぐに立て直して走る。


その時、体が痺れて固まった。

これは、命令に背いたときの行動。

何で、邪魔してる。

アイツらの顔が浮かぶ。

あんまりだ。俺の記憶は奴隷の記憶だ。こんな死に瀕した状況で思い浮かぶのがあんな奴らの顔だなんて。

分からない、アイツらが、俺の自由を奪った世界が、こんなことが許されているのが。

はぁ、落ち着こう。

理由を早急に考えろ。

アイツらが逃げて行った道から離れたことか?

でも、引き付けているはずだ。

命令は囮のはず。

そこで気付いたフェンリルとアルゲンティエルフがこっちを見てない。

認識はしてても気を引く存在でも無いってことか。

あの狼達を潜り抜けてあそこに辿り着くなんてことは多分出来ない。かといってアルゲンティエルフに喧嘩を売れば一瞬で殺されるだろう。

生存確率0%。

それはあまりにも悲惨だ。報われない。

奴隷としてこき使われて、囮にされて死ぬ。

それを良いとは思えなかった。

決めた、生き残って復讐する。


「おい、アルゲンティエルフ!こっち向けよ!」

挑発的態度で、一歩ずつ向かっていく。

敬語はもう使わない。僕なんて言い方も辞めよう。今まで俺なんて言ったら叱られるという思いから僕と言っていた。でも、やめた。


「俺は復讐する!」

目が()()()。緋色の美しい瞳と。吸い込まれるような深い瞳。

瞬間脳裏にある言葉が浮かぶ。

左目が軋むように痛い。ただ、今目を逸らしてはいけない気がした。


共有(シンクロ)

意識が吸い込まれていく。酷い頭痛に頭を抱え目を瞑る。それが終わり目を開けてみると視界が2つになっていた。俺を見ている俺が見える。俺が見ているのはアルゲンティエルフで、俺も見ているのはラグナだった。どちらも俺だが脳が分離されたような2つ体がある状態。

この視点の高さは俺が乗り移った?のはアルゲンティエルフで間違いないだろう。

俺、ラグナの体の方に狼が向かってくる。

ラグナの方の体も動かせるけど。

俺はその狼達に向かって地面を這うようにして氷の山ともいえるようなものを放った。

一瞬にして凍りつく狼達。一瞬心がざわめいた気がした。

横のフェンリルも前足で払うようにすれば簡単に吹っ飛んでいった。規格外の力、溢れ出る程に充実した魔力に万能感すら覚えた。

ただ、頭痛がまたした。きっといつまでもシンクロを発動出来るわけじゃないんだろう。

自分で自分を傷つけるようにして倒すのも無理そうだ。この毛皮の防御力が分からない。

一番手っ取り早いのは......。


俺は崖まで行ってそのままアルゲンティエルフの体を落とした。

やっぱりすぐには下に着かない。

少しして地面に落ちる前に俺は弾き出された。


共有(シンクロ)か。何故、いつからとかは分からないがこの力が有れば復讐出来る気がする。試しながら帰るか」


一気に頭が覚めた。冷めたのではなく覚めた。現実がやっと直視できるようになった気がする。

心なしか魔力も漲ってる気がする。


 












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