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33 ショッピングモールへ行くかどうか

33ショッピングモールへ行くかどうか

 

 二足歩行のゾンビにびっくりしたものの、やはり俺は神経が太いのかしばらくすると眠気がやってきた。

 

 その後も2度目が覚めたけど、それはいつも通り。起きたら通りをちらりと覗いただけで、そのまま眠った。

 3度目の目覚めで遠くの空が群青色に染まっているのを確認し、一日をスタートさせた。

 

 

 □

 

 

 やはりあのショッピングモールに行ってみたい。

 避難所にどうしてゾンビが入ってきていないのかは謎だが、街中にゾンビが多いというのはよくわかった。

 今のところ俺の事に気付いていないみたいだが今後はわからない。

 この空き家だって、一階はどうなっているか全くわからない。

 今こうしている間にも、夜中外に出いていたゾンビがここの一階で睡眠を取っている可能性がある。

 確認しようとは思わない。

 

 なるべく物音を立てないようにしているが、階下だ。何かの拍子に音を立ててしまう事もあるかもしれない。

 そして、それがゾンビに聞こえたら確認しにくるかもしれない。ここへ。

 一応バリケードはあるけども、これがどれだけ有効か分からない。

 部屋のドア自体が脆そうだし。

 

 もうダメだと思って人の集まりから逃げてきたのに、その当日の夜中にゾンビの行進を見てビビっている。

 

 

 □

 

 

 とりあえず行くことにはしたけど、どうやって接触するのか悩んでいるうちに昼前になっていた。

 

 やっぱり気になるのはアレだ。

 あの棒の様なもの。

 まさか屋上から竹槍ぶん投げてゾンビを始末するとか、そういうわけではないはずだ。

 

 アレが銃だったとして、近付いていいものなのか。

 手を挙げて近付けば大丈夫みたいな描写を色んな作品で見たけど、今更人を殺しても警察に捕まるわけじゃない。

 避難民だとして、一人増えれば食い扶持や手間も増える。

 敵になる可能性だってある。

 大人数なら報復を恐れて撃てないという事もあるかもしれないが、俺は一人だ。

 ハッタリを口から出す前に撃たれるのも考えられる。

 

 ただ撃ち殺されるだけならまだいい。

 最悪、銃で脅され、死ぬまで暴行されるという可能性もある。

 ゾンビの餌にされて笑われるとか。

 

 あの屋上の人間1人だけだろうか?

 

 

 □

 

 

 なんとなくだが、こっちに来て直ぐの連中だと思う。

 

 避難所に救援物資を落とすための飛行機が定期的に飛んできているし、物資を落とすところも見えるはずだ。

 

 ずっとここにいたなら接触しに来ているのではないだろうか。

 もちろん、なんらかの理由で接触しないという選択をしたのかもしれないが。

 

 

 □

 

 

 よし。

 と、心の中で決め、荷物を纏めた。

 

 

 ○

 

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