表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ショートショートまとめ

Drは宇宙へ

作者: 旅人

 あるところに博士が住んでいた。

 そんな博士はある夢を持っていた。

 それは、永遠に生きたい、そして宇宙に行ってみたい、と。

 博士はどうにかしてそうはできないかと、いろいろな研究を長年の間していた。

 コールドスリープ、テロメアなど不死に関わるいろいろな研究をしてみたが、

 そう、うまくいかなかった。


 研究に行き詰っていた秋の季節。気分転換に夜中、博士は望遠鏡のレンズを覗き込んで、カシオペア座を探す。

 毎日のようにレンズを覗き込んで、宇宙を見ている博士にとっては見つけることはたやすかった。

 それにこの日は天気もよく、くっきりと星座が見える。

 天体観測を楽しんでいる時、博士は明らかに軌道から外れている人工衛星を見つけた。

「おそらく、人工衛星が落ちてきてるんだな」

 博士は呟く。

 それを見て、博士はあることを閃いた。

 人工衛星に自分の意識を移してしまえばいいのだ。


 博士はその研究に没頭し、ついに人工衛星に意識を移す装置を作ることが出来た。

 そして博士はいざ自分の意識を人工衛星に移す時に不安が出てきた。

 自分の身体を手放すことは本当に生きているといえるのだろうかと、ふと博士は思った。

 しかし、ここまでやってきたという自負とついに不死になれる、そして宇宙への憧れがそれに勝った。

 火星へ向けて博士の意識を移した人工衛星が発射される。


 最初は博士もひたすら火星の回りを周回することを楽しんでいた。

 しかし何十年も経つと自分が本当に生きているのか、博士は疑問を持ち始めた。

「同じ景色ばかり、もっと他の星も見たかった。話相手もいない。これで本当に生きているといえるのか?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ