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歌の勉強を教える勉強
【歌の勉強】
「……うむ」
歌には、人の心を緩める力がある。
上手に歌う必要はない。
声を出し、息を整え、感情を外に出す――
それだけで、張り詰めた心は少し軽くなる。
蒼生大和に集う民の多くは、
戦や喪失、長い緊張の中で生きてきた者たちだ。
心に疲労を抱えている者も少なくない。
そんなとき、歌は役に立つ。
声を出すことで呼吸が深くなり、
思考が静まり、感情が解放されやすくなる。
(……また教えるか)
歌を教えるということは、心の負担を和らげる術を伝えるということでもある。
特別な道具も、資源もいらない。
ケアとして考えれば、これ以上ないほど効率がいい。教える意味でも
(俺も、学び直しておこう)




