憂鬱な天国 【金魚。集合体。髑髏。】

髑髏

　どちらにしろ生きているモノは総て一つの事象へと至る。【死】からは逃れられぬのだ。

　私が創ろうとしている人間草も何時(いつ)しか朽ちて枯れていく。腐敗し溶解し…。顔の肉が削げ落ちて髑髏(どくろ)の様相になるのだろう。

　そう。ソレはまるで…。

　美しい金魚草が枯れた後の莢(さや)の様に…。

　密集した髑髏で埋め尽くされていく。

　貴方は知っているのだろうか？

　あんなにも美しい金魚草が枯れた後の様相を…。

　美しさも醜さも包含する【死】そのモノだ。

　そうして漸(ようや)く…。

　私の作品が完成する事になるだろう。