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34 お泊まり会のその後




 こうして日ノ国さん家のお泊まり会は終わった。


 思い出としては夏休みの中で一番印象に残った。

 夏祭り、花火大会、温泉、お泊まり会…とても贅沢で楽しい一時だった。何よりまだ距離感があった日ノ国さんや朽木さんと親しくなれたのが個人的に嬉しい。


 ついでに大山くんと西森くんとも知り合いになれた。


 色々あって二人とはにゃいん交換をして、少しずつ情報を出して過去の真相を探ろうとした。花器の秘密を教えたら面食らった反応をしてたっけ。


 どうやら僕の仮説はほとんど正解だったらしい。


 それでもすぐ解決するような問題ではない。大山くんと西森くんは空き巣までして隠し持っていた花器を、どんな顔して日ノ国さんに返せばいいのか苦悩している。


 このままでは三人の関係は修復されない。

 だから五十鈴さんと僕でサポートをするつもりだ。


 まぁ…上手くいくかは分からないけどね。





 お泊まり会が終わると残りの夏休みは少しになる。

 といっても去年と同様、遊べるだけ遊び尽くしたから他にやり残したことはない。五十鈴さんも満足したみたいで今は大人しくしている。


 ただ心残りが一つあった。

 それは芸術室で見つけた鍵付きのパネルの件だ。


 筒紙さんのお姉さんの所持品なんだけど、あれからロックを外すための鍵が見つかったという連絡はない。


 ただ…なんか引っかかるんだよね。


 最初に筒紙さんがお姉さんの所有物であるのを隠していたこと。何故あれが芸術室から発掘されたのか。さらに部屋を管理してる杉咲先生から詳しい話が聞けない。


 何というか、色々な部分が不自然だ。

 そもそも筒紙さんはどうしてお姉さん本人に鍵のありかを聞き出さないのだろう。どうして中にあるかもしれない、描きかけの絵画を完成させたいのか。


 ………


 もしかしたらデリケートな事情があるのかもしれないから、迂闊に筒紙さんから事情を聞くのは止めておこう。


 話が進むのは夏休みが明けたらかな。

 文化祭のこともあるし、これから忙しくなりそうだ。

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