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blue hawaii

作者: 岡田公明

夏が来たということを最近実感した

コロナという今の時世で、私は夏ということの実感をできていなかった。


夏であれば、祭りがあり

冬であれば、クリスマスで集まる人々がいる


元旦には寺へ赴き


春になれば、桜を見て

秋になれば、紅葉を見る


そんなルーティーンを一年の間で行う日々を繰り返していた。


しかしながら、祭りはいつの間にかなくなり

クリスマスに、協会に人は集まっていない。


春の桜も眺めるほどで

秋の紅葉は、知らぬ間に散ってしまう


元旦の寺は元旦のシーズンを避け

人が少ない時を狙うのだ。


時期尚早な夏の入り。

まだ、夏に入っておらず

それでいて、春も終わりと思われるその時期


今年は、特にひどい雨が

毎日のように降り注ぎ、私も頭痛に悩まされながらに

たまたま、スーパーに雨宿りをしたときに見たのが


ブルーハワイだった。


その光景は実に奇妙だった。


何故かというと、調味料の仲間に含まれていたのだ。

スーパーと言っても、地元密着の小さな店で

店内のものは、きれいにコーナーを分けて陳列しているわけではない。


ソースだとかマヨネーズだとか

ケチャップだとか。


そして、向かいには故障だとか塩だとかが置いていた。


調味料コーナーの角に

目に入ったのは、ブルーハワイのパッケージだった。


そのデザインは、これから来るであろう暑い夏を

涼しげにするような、青い空のデザインであった。


砂浜とパラソル、そして青いドリンクを飲む

そして、黄色の字でBlue Hawaii と書いてある。


なんというか、私にとってそれは、季節を実感する機会だったのだ。


ニュースこそ見ていたが。

基本家にいるような人間だ。


程度で外に出るが。

実際に外に出ずに生活ができる人間だ。


そんな人間は、季節をニュースで見ても。

現実として実感できなかった。


私は、1つの感動をそこで覚えた。


私がいないところでも、日本は動いているのだ。

コロナのある今でも、いつの間にか時間は進み季節は変わるのだ。


そして、私自身が変わる必要があるのかもしれないと感じたのだ。


なんてしょうもない男なのだろうと、自分で思った。



そして、私はそれを手に取った。

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