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キヅキ

「...なんでだと思う?」


やけに真剣な目をした友人にふわっとイタズラ心満点な答えを返す。


犬養里央は【まめまるくん】の配信者友達の1人である、

【れんた】という、MeTubeキャストの踊り手部門の頂点に立っていると噂されるユニット、【Empty(エンプティ)】の【Blue(ブルー)】に席を置いているキャストなのだ。


まあ僕はユニットとか組まなくても???人気ばりばりのショタボイス配信者だったから???いや???負け惜しみとかじゃないし???

悲しくなんて、ない。


「ふざけるなよ...」


僕のひとり脳内漫才をやっていたら目の前の男、怒ってました。激おこプンプン丸です。


「お前なら1人で頂点も目指せたはずだろ?」


「僕はそんなこと望んでいない」


「じゃあなにを望んでここに来た」


里央がスマホのアプリを起動させ、1番最初の画面に出る、【MeTube プロへの第一歩!】という文字を指さしながら言う。


プロへの第一歩、ねえ、



「ねえ!あいらくん!りおうはね!大人になったらパパみたいな凄いダンサーになるんだ!」


10年前の里央の言葉が脳をよぎる


「10年前...」


あの頃はまだ純粋に夢を見ていた。


僕の一言が気になったのか里央が視線を向けてくる。


「夢なんて、無いから。僕をそんな目でみないでくれ。」




僕は唯一の友人を失った。

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