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ギルドマスターを襲う聖騎士団の男②

イバラーク(32)

農業ギルドのギルドマスター。

赤みがかった短い髪で身長が高くガタイも良いので農業ギルドより戦士ギルドのギルドマスターのほうがしっくりくる。

農業以外は何でも器用にこなす。


ホッカイ(19)

輝くような銀髪に青い目を持つハーポーンの英雄。

農業初心者だが、農業が好きすぎて農業をしているとしょっちゅうデフォルメされた二頭身の姿になっている。


アキータ(17)

紫がかった長い黒髪で髪色と同じ色の目は大きい。怜悧な美貌の持ち主。

天才薬士として有名。

地獄の底からやってきたイバラークの天敵。


エヒム(10)

肩口まで伸ばした金髪に青い目。美少女と見まごうばかりの美少年。

農家の次男坊で年齢に似つかわしくない知性と農業スキルを持つ。


オサカ(14)

頭に大砲、もとい巨大なリーゼントを装備している。くすんだ灰色の髪と短い眉の心優しき不良。

あまり頭は良くないようだ。

「とりあえず量だ! 何でもいいから作物を荷馬車五台分! 馬車はこっちによこすように手配してあるから!」


 緊急依頼が入った。


 依頼主は商業ギルドのギルドマスター、センディ。


 荷馬車が盗賊に襲われて荷を失ったらしい。


 取引先の納品を間に合わせる為に緊急依頼として農業ギルドに打診があったのだ。


 商業ギルドのほうもギルドマスターは何かと大変である。


「あ~、ちくしょう! タイミング悪かったなぁ・・・・・・シニオレに大量のエサをくれちまったから、ホッカイのとこの作物はあらかた収穫済みだからな」


 ドラゴンのシニオレが腹減ったというので、大災害跡地とハーポーン王都をつなぐためのトンネルを山脈に開けてもらうという約束で作物を大量に渡したのだ。


 けっきょくトンネルではなく山脈の一部を大胆にえぐって道という名の谷を造ってしまったのだが。


 とにかく、そんな経緯があったので、一番の収穫高を誇るホッカイの畑は今ほとんど収穫済みの状態だった。


 あれからホッカイの畑の作物もだいぶ成長したが、それだけではまだ足りない。


 アキータとエヒムには既に話を通して協力してもらっている。


 アキータの畑は、アキータに雇われた者たちが畑の管理をしており、人数が多いので人手がある分収穫速度も速いし、作付面積も大きいので収穫高もそれなりに多い。


 アキータの怪しい薬によって作物も元気に育っている。


 そしてエヒム。


 農業ギルドの一番の技術者である。


 豊富な知識とフューリーベアのクマモンの力を借りて、品質・量ともに良い成果を出している。


 人手がエヒムとクマモンだけなので収穫速度に難があるのだが、そこもエヒムの技術力でカバーしているようだ。


 そのうちエヒムのところも、アキータの畑のように準ギルド員を雇って人手を増やすべきなのかもしれない。


 イバラークは集まってもらったホッカイ、アキータ、エヒムに収穫を急いでもらうよう指示を出した。


 おそらくホッカイのところの作物で荷馬車一台くらい、アキータのところで二台、エヒムのところで一台と半分。


 あと荷馬車半分くらい足りない。


 まだまだ一人前とは言えないが、オサカのところにも助けを求めておこうと思う。


 イバラークは巨体を風にして駆ける。


 馬並みかそれ以上の速さである。


 あっという間にオサカの土地に到着する。


「あん? イバラークのダンナ・・・・・・」


「オサカ! 緊急依頼だ! 収穫できる作物は今すぐ収穫して納品して欲しい」


「お、おう」


 イバラークの勢いに気おされてよくわからないままにオサカは頷いた。


 基本的に真面目な少年なので、仕事は真摯にこなす。


 畑仕事がひと段落して休憩を入れていたのであろう彼は、すぐに収穫に向かってくれた。


 イバラークがざっと見渡した限り、荷馬車半分くらいは収穫できそうだ。


「・・・・・・うむ、これでセンディに貸しができたぞ」


 センディ(商業ギルド)から金を借りている男はそれを棚に上げてつぶやいた。

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