ギルドマスターは農業も家も気になります
イバラークは今日も大災害跡地のギルド員たちの畑を巡回に来ていた。
ギルド員たちが農業に打ち込めるように支援はしてきた。
早くもその成果が見えてきた。
「ふむ、ホッカイのところの作物は一番成長がいいな。で、何植えたのこれ」
「むふー。芋」
簡潔すぎてわからないが、何かの芋だという。
ホッカイのところの家がつい先日完成した。
今はアキータと二人で暮らしている。
若い男女が二人で大丈夫なのかと思ったが、間違いが起こる気配が全くないそうだ。
まぁ、そうでなければあのアキータが一つ屋根の下で一緒に暮らすなどありえない。
それはそれで大丈夫なのかと心配したくなるイバラークだったが、個人の趣味嗜好もあるし、人生計画だってあるだろう。
生温かく見守ることにしよう。
「しかし、成長早くない?」
「アキータの薬」
元天才薬士のアキータの薬を使用しているらしい。
人体に影響がないことを祈ろう。
しかし、凡人にはわからないがどうやってこんなものを造っているのか。
謎な女性だ。
「そう言えばアキータの所ももう芽が出ていたな。成長に差があるのは作物の種類の差か?」
ホッカイは、さぁ? といった様子で首をかしげてみせる。
「そう考えるのが妥当ね。薬、もとい肥料は同じものを使っているから」
噂をすれば何とやら、アキータが来た。
相変わらず見た目だけは恐ろしく良い。
何かしらの作業中だったのか、髪をポニーテールにしている。
ホッカイの家から出てきた所を見ると、家で何か作業していたのか。
「小娘は畑に行かなくていいのか?」
バカを見る目つきでアキータはイバラークを見ていた。
「最初の頃に言わなかった? 耕すだのなんだのは下僕どもがやるのよ」
下僕って・・・・・・扱い酷くなってないか心配だ。
確かにアキータのところは雇われた作業員が耕したり種まいたり水まいたり肥料まいたりたまにふらっとやってきたアキータを扇いだり崇める舞いを踊ったり拝んだりホッカイのモノマネをしたりしてるけど。
頭が痛くなってきたので、イバラークは考えないようにした。
「じゃあ、アキータは何をしているんだ?」
ゴミを見る目つきでアキータはイバラークを見ていた。
「肥料の開発・改良よ。魔法なんて都合のいいもので作物がぐんぐん育ってくれるならこんな事しなくてもいいんだけど。残念ながら魔法なんて使えないし、そんな都合のいい魔法があるとも思ってないわ」
言ってることはまともだが、あの目はない。
心臓が弱い人間なら5回は死んでいる。
「ホッカイ、新しい家はどうだ?」
エヒムの家、オサカの家に続き3件目の建造だった。
ドラゴンのシニオレのせいで壊れたので、シニオレにも建材の運搬をやらせた。
建材の運搬をドラゴンがやるとなれば仕事は早かった。
大工で食べていけるんじゃないかというレベルだ。
作物の種類はわからないが、家は建てられる。
作物の種類はわからないが、暗殺者を完膚なきまでに叩きのめせる。
作物の種類はわからないが、農業以外の知識が豊富だ。
作物の種類はわからないが、農業ギルドのギルドマスターである。
「使い心地はいいわよ」
なぜかホッカイの代わりにアキータが答える。
なぜか痙攣しているゴキブリを見るような目でイバラークを見ているが。
ホッカイのほうは頭の上で腕を使って丸を作っている。
どうやら問題は無いようだ。
とりあえずこの二人は順調そうだったので一安心である。
とりあえず今日はここに泊めてもらって明日はエヒムのところを視察に行こう。
強姦魔を見る目でイバラークを見ているアキータは無視して。
みなさん、ありがとうございます。
ワタクシ残念ながら死ぬかもしれません。
嬉しすぎて。
またもや高評価を頂いております!
今のワタクシならアキータの精神攻撃にも耐えられ・・・・・・るかな・・・・・・?
とにかく嬉しいです!
ありがとうございます。




