【番外編】平行世界〜桐生side【×この馬鹿がIQ165なら俺はどうなるんだ】
この作品は、あさひぴざ様の『この馬鹿がIQ165なら俺はどうなるんだ』とのコラボ作品で、2,3話に分けて投稿します。
もうすっかり秋になり、焼き芋も美味しい時期だ。ちなみに僕の大好物は焼き芋だ。…焼き芋食べたくなってきたな。
「ちょっと、桐生!さっきから焼き芋焼き芋ってブツブツ五月蝿いわよ!」
「まぁまぁ、やっと実験終わったんだし。」
「…なんで僕がこんなバテてると思う?」
「バーナーの実験で残ってたから?それなら俺達もだけど。」
うん、そうじゃない。近いけど。
「いや…バーナーまともに使えない奴がいないからって、バーナー代わりに能力使いっぱなしだったからじゃね?だから俺は止めようとしてた訳だけど…おまえら二人にキレてるんじゃね?」
「え、私達?」
「あー、怖い(棒)。」
そうだよ!夏樹に伝わってて良かったよ!こんな時間だし。
「もう、お腹空いてきたよ…」
「でも確かに、桐生の言う通りね。もう5時だもの。」
「じゃ、そろそろ帰ろうぜ。」
僕達は、そろそろ帰る事にした。
「はぁ…焼き芋食べたい。」
「あっはは、桐生君ずっと言ってるね。焼き芋好きなんだ。」
「今お金持ってないでしょ。我慢よ我慢。」
「もうちょっと労ってやれよ…。」
そう談笑している時…男性の叫び声が聞こえた。見ると、男性一人と女性二人の三人組が大きめの怨霊に襲われていた。
「おい!米澤!」
「だぁいじょうぶ!この“アカリちゃんチョースゲーブキ”があれば勝てるから!」
「人が襲われてるわよ、行った方が…」
「いや、あの女の人なんか凄そうな武器持ってるぜ。もしかしたら能力者かもだろ。」
「いや、三人共能力はな…」
「そうね、様子を見てみましょう。」
確かに、米澤さん?という女性は、何やら凄そうな武器を持っている。でも岳の話聞いてあげようよ!
「うぉっりゃっしゃい!」
女性は凄い勢いで飛びかかった。でも、飛ばされてしまった。やっぱ能力持ちじゃなかったー。
「ちょ、この…なんだっけ、アカリちゃんなんたらかんたらが効かないなんて!」
…あ、怨霊が三人組に向かっている。あのままじゃあの人達危ないよ⁉あの、茶番してる場合じゃないですよ?
「あー、こりゃヤバそうだねー。どうする、やっぱり行く?」
「勿論。困っている人を放っておきたくないよ。」
「何処かのヒーローみたいな台詞ね。でも、私も行くわ。」
「んじゃ、決まりだな。俺から行くぜ!『フローズンカッター』!」
「『メガボルト』!」
「『スピリチュアルアロー』っと。」
良かった、一匹だからいつもよりは楽に倒せそうだ。とはいっても大きめの個体だから、そこそこ強いわけだけど。男性は唖然としている。女性二人は…何を考えているんだろう。
「桐生君、トドメ刺して。」
「分かった。『ヒートエアーガン』」
「グウェアア…」
何とか怨霊は倒せた。…あれ、こんな声なんだ、初めて聞いたかも。
「えっと…ありがとうございます。」
「いえいえ、いつもの事ですから。」
「…あの、此処は…?」
「月森町です。その服装からして、平行世界の住民とかですか?」
「そう…なんですかね。」
グゥゥゥ…
「…桐生、あんたのお腹から?」
そうだ。実験でこき使われた疲れでお腹空いてる中だったんだ。忘れてたけど、焼き芋食べたい。
(…桐生君、焼き芋売ってるよ。)
やややや焼き芋っ⁉…あれ、岳の能力って心を読むだけじゃないんだ。所謂テレパシーってやつなのか。食べたいけど、今は学校帰り。お金は持っていないし、だからといって初対面の人に奢らせちゃ悪いし。
「あー、お腹空いてきたなー…焼っき芋♪焼っき芋♪焼っき芋♪焼っき芋♪…」
うわ、なんか歌いだした!ごめんなさい、僕も食べたいです。
「焼っき芋、焼っき芋、焼っき芋、焼っき芋、…」
「うわあああ桐生が武田に洗脳されたあああ」
(お、桐生君もノッてきたねー。)
「おい、お前らどうしたんだ?突然。」
ですよねー。そりゃ、突然歌いだしたら困るよね…。ちなみに、岳は洗脳してません。
「焼っき芋♪焼っき芋♪焼っき芋♪焼っき芋♪…」
「焼っき芋、焼っき芋、焼っき芋、焼っき芋、…」
「…あ、ほんとだ!私も食べたーい!…焼っき芋!焼っき芋!焼っき芋!焼っき芋!…」
「焼き芋なんて何処にも…。」
『いしやぁきぃもぉぉ』
「何処にも…。」
『焼き芋だよぉ美味しいよぉぉ』
「ど、何処にも…。」
ありますよ、そこに。透月達は考えるのを止めた様に見える。
「焼っき芋♪焼っき芋♪焼っき芋♪焼っき芋♪…」
「焼っき芋、焼っき芋、焼っき芋、焼っき芋、…」
「焼っき芋!焼っき芋!焼っき芋!焼っき芋!…」
『いしやぁきぃもぉぉ』
「あぁぁあ!なんでこうもタイミングが悪いんだ!」
甘蜜です。やっとコラボ出せました。…まぁ、前編ですけどね。
今回のコラボは、互いの作品のキャラを登場させて、それぞれ主人公視点で投稿する、というものです。私の方からは桐生視点を投稿します。
『この馬鹿がIQ165なら俺はどうなるんだ』をまだ読んだ事のない方は、是非ご覧下さい。
それでは、続きも楽しみに待っていて下さい。