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R004話 揺れる北アメリカ

【筆者からの一言】


本日は朝7時の第1話より4時間おきに第4話まで投稿致しております。


第1話  7時投稿

第2話 11時投稿

第3話 15時投稿

第4話 19時投稿


お楽しみいただければ幸いです。

 1941年12月 『日本とアメリカ』


 悠久に流れる歴史の中で、日本は種々の事情から日独伊三国同盟を結んだ。

 しかし、アメリカはそれに不快感を示し経済的圧力を日本にかけ始める。

 外交交渉により日米両国間の関係改善も図られたが、交渉が平和な方向に進展する事は無かった。

 閑院宮総長は決断を下し、天皇陛下に毒を盛り、摂政の座に就き全権を掌握する。

 そして摂政はアメリカとの戦争を決断した。


 1941年12月8日、日本はアメリカに対し宣戦布告をし攻撃を開始する。

 日本の作戦は四本立てだった。

 ハワイでの真珠湾攻撃作戦。

 フィリピン攻略作戦。

 アメリカ本土奇襲作戦。

 アメリカ空母部隊鹵獲作戦。


 真珠湾攻撃作戦は成功し、フィリピン攻略作戦も初日は順調。

 アメリカ本土奇襲作戦も成功していた。

 そしてミッドウェー島への飛行機輸送の任務についていた空母レキシントンを中心とするニューマン艦隊とウェーキ島への飛行機輸送任務についていた空母エンタープライズを中心とするハルゼー艦隊の艦艇を鹵獲する事に成功する。


 アメリカ本土奇襲作戦については、アメリカという国の根幹を揺るがすほどの被害を与える事に成功した。


 大西洋岸では核テロ攻撃によりニューヨーク州ニューヨーク、ペンシルベニア州フィラデルフィア、メリーランド州ボルティモア、マサチューセッツ州ボストン、バージニア州ノーフォークが壊滅した。

 メキシコ湾岸ではルイジアナ州ニューオリンズ、テキサス州の沿岸大都市ヒューストンが核テロ攻撃により全滅した。

 太平洋岸ではカリフォルニア州のロサンゼルスと、サンフランシスコにサンディエゴ。ワシントン州のシアトルとプレマートンが核テロ攻撃により潰滅した。


 実に9個の沿岸大都市と3個の軍事重要港が一気に失われたのだ。


 真珠湾攻撃とノーフォークへの核テロ攻撃により太平洋、大西洋の両艦隊は壊滅した。


 太平洋岸では他にグランドクリークダムとボールダーダムの二つの巨大なダムが破壊された為、水や電力を供給していた地域において憂うべき事態が発生した。

 特にボールダーダムの下流ではダムの破壊により生起した洪水でとてつもない被害が出ている。


 鉱物資源豊富なアイアン・レンジと五大湖周辺の軍需工場も破壊され、軍需生産に大きな悪影響が出た。


 中西部と南部では大陸横断鉄道が破壊されたために東部と西部の交通が遮断され、内陸部の州では物流が滞る。


 更に全米17の中小港と、内陸の中西部から南部にある主要30都市で潜入していた日本軍部隊により無差別大量殺戮と戦闘が発生した。

 しかも内陸主要都市での戦闘には火炎放射器が使われており、幾つもの大都市が大火災を起こす。


 死者の概算は500万人を超えた。

 負傷者は1000万人を超える。その中には重傷者も含まれている。

 家を失い難民と化した市民は1500万人。


 この時代のアメリカの人口は1億3000万人だ。

 開戦初日にして約11%の人々が家を失い難民と化したのである。

 約8%の人が負傷した。

 既に約4%の人が亡くなっている。


 家を失わなくても電気や水道が止まり生活に支障が出ている国民も多い。

 内陸部では鉄道が破壊され生活に必要な物資が届かなくなった地域もある。  


 これらの負傷者と難民と生活に支障が出ている国民の生活を支えるだけでも大変な事態だ。


 それ以外にも日本軍はフォート・ノックスを攻撃し連邦政府の保有する金塊、銀塊を奪取した。


 これだけの事が開戦初日に起こったのだ。

 しかし、それで日本軍によるアメリカ本土奇襲作戦は終わりではなかった。

 

 ルーズベルト大統領は開戦2日目に連邦議会議事堂において開戦演説を行った。

 上下両院の議員や政府閣僚全員、陸海軍のトップらもこの演説の場に立ち会っていた。


 そこに日本軍が飛行船部隊を使った空挺作戦により奇襲攻撃を仕掛けたのである。

 この攻撃によりルーズベルト大統領を始め上下両院の全議員、政府閣僚全員、陸海軍のトップも全員戦死したのである。

 これによりアメリカ連邦政府は大統領継承権を持つ者が全員死去した事により崩壊した。


 カリブ海では仮装巡洋艦部隊が、アメリカ東海岸沿岸では魚雷艇部隊が通商破壊戦を行っている。

 特にカリブ海では鹵獲した貨物船や輸送船を利用してメキシコ湾沿岸の主要港に対し特攻攻撃を行い、核攻撃で被害を受けていたこれらの港に更に被害を与えている。


 アメリカへの攻撃はまだ続く。


 開戦初日の核テロ攻撃によりアメリカ西海岸の防衛態勢に穴が開いた事を利用し、日本より飛来した飛行船部隊がアメリカ本土奥深くに侵攻し内陸の主要都市に核爆弾を投下したのである。


 開戦初日に核テロ攻撃を受けた沿岸大都市の被害を加えると総計で1041万人が死亡した。

 負傷者は2100万人を超える。

 アメリカ人の四人に一人が死ぬか負傷した。

 家を失い難民と化したのは2500万人。アメリカ人の五人に一人が住む場所を失ったのだ。


 しかも東部から中西部、南部にかけて死の灰が大量に降った。

 これにより原爆病を患う国民が大勢出る事になった。


 アメリカ軍は日本軍の攻撃を防ぎきれない。

 特に陸軍は、陸軍省と陸軍参謀本部、アメリカ国内の防衛を担当する西部、東部、南部の各防衛司令部が日本軍の攻撃により殲滅された為、指揮系統が崩壊しており、通信網の混乱と相俟って、もはや残る将軍の誰が先任であり、誰が全軍の指揮をとるべきかもわからない混乱状態においやられていた。


 この状況に日本軍の特殊爆弾(原子爆弾)の攻撃を防げないと判断した州政府の幾つかはアメリカ合衆国からの分離独立を決断する。


 まずはフロリダ州が独立とフロリダ共和国の成立を宣言し、更には日本との単独和平を求めた。

 日本政府はフロリダ共和国を承認し和平を結ぶ行動に出た事から幾つかの州政府も追随する動きに出た。

 ユタ州やアイダホ州が独立を宣言したのである。


 しかもアメリカの混乱を増大させている要因がもう一つあった。

 これまでアメリカの白人に抑圧されて来た、黒人、ヒスパニック、インディアン達がこれを奇禍として武装蜂起したのである。


 日本軍は既にアメリカ西海岸の一角に上陸し足場を築きつつある。


 正にアメリカは内憂外患の状況であった。

 混迷と混乱と無秩序がアメリカを覆う。

 

 それから半年が経った……

 未だ騒擾がおさまらないアメリカは更に複雑な様相を見せ始める。


 それは後世において「末裔達の大戦」「アメリカ君主戦争」「混沌の戦い」と呼ばれる事になる戦いであった。


 今、各地でその最初の動きが始まっていた……


【to be continued】


【筆者からの一言】


明日からは当分の間、日本側視点での話はでてきません。


あの人や、その人や、この人が出て来るストーリーです。


また、明日からは1話ずつの投稿になります。


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