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僕は戦うのが嫌なので戦いません

あなたは、童話や物語を一度は読んだり聞いたりしたのではないだろうか?

しかし、ご存知の通りそんなおとぎ話や童話のようなオイシイ話はめったやたらと

転がっていたりはしない。 勘違いしないでほしい。

めったに無いというだけで、無いわけじゃない。

何言葉遊びはいいから進めろという声が聞こえそうだけれども。

そう、主人公 赤羽あかね 明希あきの不思議な話から始めようじゃないか。


今日も俺はいつもの通り出社して制作部の前で立ち止まる。

今日も、上司やディレクターから浴びせられる。

「はよしろや、納期間に合わねーだろ〜が」

「てめーっ、ふざけんなおせーんだよ、そんなこともまともに出来ねーのか?」

などと、理不尽な要求を押し付け、そして、一日ボロボロになりながら働かされた。

78時間連続勤務なんてのもよくある。

酷い時には、1ヶ月半自宅に帰れないなんて事も。

78時間働いても、次の日普通に仕事がある、78時間の終わりが、朝4時でも、

9時には出勤させられる訳だ。

そんな業界で、毎日働いて無残にクビを切られ、

今では、転職12回を超え転職貧乏で負け組確定しかも年齢が43歳のため次の

就職先は見込めない。

仕事は人並み以上にやる。

能力も普通並みにあり、実際貢献もして来ている。

しかし、若い子と入れ替えるためにクビになるらしい。

ひどい時には、試用期間中だからと言って難癖を付け解雇なんて事もあった。


彼女無し、友人なし、お金無し。

見た目も、そんなに良いとはお世辞にも言えない。


義務教育に関しては、勿論ずっと虐められていた。

卒業文集には楽しいことが一つも無かったと書いてしまうくらいには…。


溜息を吐きつつ扉を開けて自分のデスクに向かう。

「お早うございます。」

顔を上げるでもなく、上司や同僚視線をチラッと上げ確認が終わると、

目の前のモニターに移し、仕事をしているフリをする。

いつもの事なので、荷物を起きデスクトップPCの電源を入れる。

席につくと、隣の同僚からチャットメモで今日のスケジュールが飛んでくる。

タスク内容は自分だけが、更新作業と誰もやりたがらない面倒なシステムの組み込み作業。


チャットメモが何通か送られて来る。

1件づつ読み、返信する。

そして、メールを読み進めていく、クライアント様からのものや広告メール。

不思議なお誘いメールが来ていた。

『 赤羽様

突然この様なメール届いて信じられないかも知れません。

貴方はあと3日で亡くなります。

つまりは死ぬということです。

なので、ひとつ提案なのですが、2日後の20時に貴方の大好きな場所に来てください。

来て頂ければ間違いなく貴方にとってプラスとなる提案が出来るでしょう。

信じられないなら来られなくても構いません。


追伸:貴方にとって最期のチャンスになるでしょう。


なんだ、これは。どう考えても怪しい。

怪しいけど、このままの人生続けても先は見えてるしな怪しいけど、明日は定時であがらせてもらって

行ってみよう。ヤバかったら、逃げればいいだけだし。

自殺は勇気無いからできないけど、殺されるのも有りだ。

どうせこのままいっても、先は鬱病だろうしな。














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