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召喚士はロリをうむ  作者: 狸 一郎
16/25

16話 決着の時

休載してすみません!

これからは無理せず定期的にあげようと思います!

 俺は傷口から自分がどれくらい機能するか確認する。


 深さはかなりで、血もかなり出ている。そして、相手に目立った外傷はなし。


 そうなると、俺のタイムリミットって言うのは10分くらいだろう。

 上手く体力を温存したらもう少し持つと思うが、それじゃあ勝てない、死を覚悟してかたなければ……


 俺の仮定した付与魔法の使い方は生命以外ってことだ。だからまず、それを試したい。

 だが、試すことで俺の魔法能力がなにかが、コールにバレてしまう。

 使うなら最後、決着のときだけだ。


 だがら、もう決着にさせてもらう。

 俺が生きて帰るために……

 家族と再び逢うために……


 俺の頭には暖かい家族の笑顔が思い上がってくる。

 逢いたい……

 その気持ちが心に留まりきれず、体全身に出てくる。


 「俺にはもう時間が無さそーだから、この一撃で仕留めさせてもらう」

 「ならしょうがない。私はもう少しこの楽しい時間を続けたいですがね」


 俺は構えを取る。


 俺は今のままじゃ、彼に武でも知でも及ばない。だが、瞬間的なら彼を上回れるかもしれない。

 そのためには俺の仮定があっていなければ……


 俺は決心し、相手の間合いへ突っ込む。

 距離はさほどない。これはコールの魔法の範囲だ。


 だが、その魔法は使わせない。


 俺は剣を持っていない左手をゴールにかざす。

 それに彼は一瞬怯み、魔法を使う手を留める。

 だが、俺は何も唱えずに突っ込む。


 「ハッタリか!?」


 そう俺は魔法を唱えるふりをしただけだ。

 だが、これで彼との間合いは5メートルもない。

 だが、彼はそれまで俺の魔法というものを待っていた。だから俺の勝機は目の前まで来ていた。


 だが、その思考の途中、彼の体から膨大な魔力が溢れた。

 すると一瞬で俺と彼の位置は入れ替わった。


 だが、もうここまで来ると読めていた。

 だから俺は少し微笑みを浮かべる。


 彼は一目散に俺に迫ってくる。

 俺はそんな彼に剣を投げつける。


 カキーン!


 彼は俺が投げた剣を横に弾き飛ばす。

 だが、想定通りだ。


 俺はまた左の手を前にかざす。


 「またハッタリか! 2度もそんな技は通用しない」


 コールはまたブラフかと思い、俺のもとへ突っ込んでくる。

 そこで俺は確実な勝利を悟った。


 「付与;土 軟化」


 俺はコールの足元に向かって魔力を放つ。

 すると、コールの足元が沼地になり足がハマる。

 すかさず、俺はたたみかける。


 「付与;土 硬化」


 その足がハマっている沼地を固め、動けなくする。


 これが俺の付与魔法。

 生命以外に付与する力。それはまだ仮定でしかないが、ちゃんと機能したのだ。これは俺の魔法なのだ。


 コールは一瞬で状況把握を行い、俺に視線を向けようとするが、顔を上げた先に俺はいなかった。


 「チェックメイトだ!」


 俺はコールの後ろに周りのりかかる。

 手を拘束し、頭を地面に押し付ける。

 これで相手は抵抗できない。


 「まさか、本当に負けるとは思っていませんでしたよ」

 「俺も、何度も死んだと思ったよ。だけど1つ気づいたことがあるんだ。いっていいか?」

 「はい。ですがその前に、もう敵意はないので拘束を解いてもらっていいでしょうか?」

 「あぁ、すまない」


 俺は彼から離れ、そして、彼の足元を軟化させ、足を抜かせる。


 俺はこの戦闘中1つ疑問に思っていたことがあった。

 どうも引っかかって、ずっと頭の片隅にいた靄を晴らす。


 「何故、お前は俺を殺さなかったんだ?」


 そう1回俺が体をよじってかわした時、コールには確かな余裕があった。だが、彼は俺に剣を当てるだけにしていた。


 「もう別に話すことにします。私は決して奴隷商人ではありません。戦う前の話も全部嘘です。嘘で貴方の嘘を見破りました」


 嘘でウソを見ぬく。流石の発想だ。1つもあれが嘘だと気づけなかった。多分俺が嘘をつくことが最初からわかっていたのだろう。


 「で、結局お前はなんなんだ?」

 「私たちは王宮直属の騎士。その中でも幹部に当たる立場です。私たちは姫様の命令で、この地域では珍しい獣人を連れてこい、と言われたので私たちはこのようなことをしているのです」


 そういうとこか。なら、この強さも納得がいくな。

 騎士ならそれなりの訓練や実績があるだろう。


 獣人たちは人間に対してかなりの敵意が有ることからこの作戦をたてたのだろう。

 だがだ。俺の頭に疑問がよぎる。


 「なら何故、お前らは俺達と敵対した? 別に俺は話を聞いたら説得して連れて行かせることくらい容易だったのに」

 「そうですね。君なら簡単にこの願いを叶えれたのでしょう。だからこそ私たちは気になったんです。君たちの実力に」


 コールはとても物分りがよく知的な奴だ。だが、彼はそれでもひとりの男なのだ。好奇心には勝てなかったのだろう


 「で、君たちの実力を認めて君たちには王都に来てほしいのですが、来てくれるかい?」

 「別にいいがひとまず、この傷を治したい」

 「それに関してはすまないとおもっています。ですがあーでもしないと君の本気が見れないと思ったから」


 俺は傷口を手で強く抑え、意識をしっかりと持とうする。


 そんなとき、草むらがカサカサと音を立てる。


 「パパー!!」


 ボウにとって今一番会いたい人の声が俺の耳に届く。

 心配、焦り、安心。

 感情があるれ出しすぎてたまらず俺はその声が聞こえた方にかけていく。


 「ノゾミ!」


 俺は彼女を抱きしめる。

 疲れきったカラダをいやすように彼女の温もりを全身で味わう。


 「ゴメンな。こんな辛い思いをさせて。だけど、もう大丈夫だ。これからは俺がお前を守ってやるから! 絶対にお前を一人にしないから」

 「パパ! 私も絶対に離れません。もう絶対の絶対にパパのそばにいます! パパの隣にしかいません!!」


 俺たちは恐怖を互いに慰めあった。抱き合うだけで安心できる。華族という温もりが俺の心を癒やしてくれる。

 だが、傷は癒やすことはできなかった。


 「ノゾミ。少し寝かせてくれ。あとのことは頼んだぞ……」


 俺の意識はそこでシャットダウンする。

 最後に聞こえたのはノゾミの任されましたという言葉だった。

どーでしたか?楽しんでもらえてたらうれしいです。

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