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召喚士はロリをうむ  作者: 狸 一郎
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1話 始まりは唐突に……

初めましてや、そうじゃない方もこの作品に興味を持っていただきありがとうございます。

この作品は自分の願望を詰め込んだものなので、主観が入り過ぎかもしれませんが、楽しんでもらえたら光栄です!

 この世界は、愚痴が吐息とともに出て来るくらいの、クソみたいな世の中だ。


 歩く人は皆、片手に携帯を持ち、周りに目もくれようとしない。


 車を運転している人もそうだ。

 周りに目を配らず、ゲームをしたり、電話をしたり、音楽を聞いたり、自分のことしかしていない。


 そんなくだらない世界のある道を、くっだらない俺は今、歩いている。


 とある金持ちの家で出生し、小、中、高、大と、有名な進学校を卒業。某有名企業に難なく就職して、とても安定した人生を歩んでいるのがこの俺だ。

 そして、今はそんな会社に通勤している。


 ──だか、こんな人生でいいのか??


 運動神経もいいし、勉強もできる。別に顔も悪くないから、彼女もいたし、友達も沢山いた。傍から見たら俺はかなりのリア充に見えていることだろう。


 だが、俺はこう思う。


 『この俺がリア充になれるわけがない。だって、この世界自体がおもんないのだから』


 だから、この人生に満足できていない。


 そんなこの世界を面白くしたいのが、将来の目標だ。


 『こんな世界面白くなるのか?』


 いや、それは多分あり得ない。

 だが、この世界には救いがある。そう思ってないと自殺してしまいそうなほど病んでいた。

 

 信号の点滅に気づくと俺は足を止める。


 右を見ると、携帯を操作している男性が……

 左を見ると、鏡を片手に髪をいじっている女性が……

 前を見ると、自分のことしか考えてない運転手達が窓越しにみえてくる。


 そんなとき、車と車の間にいる女の子が見えた。

 周りをキョロキョロと見回し、迷える子羊のように、涙目になって怯えている。


 俺も彼女のように周りを見渡す。

 この状況に気づいている人もいれば、いない人もいる。

 だが、別にそんなことは関係ない。

 ──なぜなら全員、助けようとしないからだ。


 俺はこの世界が終わっていることを再確認した。

 もう生きてても楽しくない。面白くない。やり直したい。


 ただ、最後にやることを見つけた。

 それはこの世界の人に足りないもの。それを俺が行動で見せること。なぜそれをするのか?

 それが、


『今、俺が出来る世界を面白くする方法』


 だと思うからだ。


 一目散に俺は車の中に飛び込む。必死に前に手を伸ばしながら、車と車の間を猫のように、素早くしなやかに駆け抜ける。

 その時、少女の目を一瞬見ることが出来た。その潤んだ目は感謝を表しているように見えた。

 そうであればとても嬉しい。


 俺は少女を抱いて、また走り出す。だが、今までのようにいかない。少女という物体的、精神的重さを持ってしまったからだ。

 少女は俺の服を強く握り、恐怖を訴えてくる。


 助けてあげたい!


 その思いが頭を渦巻く。

 ……だが、そうはいかなそうだった。


 右側から走ってくる車が、やはり自分の事しか考えてなかった。

 俺がこのまま走って行くと、衝突してしまう。だが、止まったところで他の車と衝突するだけだ。


 やることは1つ。


 「俺から手を離せー!」


 俺はそう叫ぶと、すぐに向かいの歩道を見る。

 そこまでの距離、約3メートル。少女の体重は25キロ。決して届かない距離じゃない!

 そして、俺は傍観者の集団の中に彼女を投げ込んだ。

 少女は宙を舞って、車との接触する範囲から逃れた。俺はというと、未だその範囲内だった。


 ──だが、別にいい。


 この世界でやり残したこともないし、忘れたものもない。

 そして、死への恐怖もない。


 俺は向かってくる車を、目を閉じて受け止めた。


 走馬灯?

 そんなものは来なかった。別に来なくていいし、来たとしても別に見たくないものだから……


 俺は死を受け止めた。それはとても一瞬で痛さなんて微塵も感じなかった。ましてや、喜びを感じてしまうほどのものだった。


 この後、意識が遠のいて、あの世への道が浮かび上がってくる。そういうのを予想していた。


 だが、俺の意識は上下左右どこにもいかず、俺の中に留まり続けていた。


 俺は恐る恐る、重い目蓋を開いた……


 見えたのは青い空と白い雲。そして明るい太陽。


 ──だが、空を飛んでいたのは飛行機でも、ヘリコプターでもなく


        ドラゴン


だった。


 ドラゴンなんて、昔見た漫画や小説、絵本の中にしかいない、伝説的かつ、抽象的存在だった。

 だが、今、俺の目に見えているのは具体的なものだった。


 赤い体をしているドラゴン、青い体をしているドラゴン、大小様々なドラゴンが飛んだり、立っていたりしていた。

 そんなドラゴンに共通するもの、それはどれも強そうなところだ。


 まだ、幸いにもドラゴン達は俺の存在に気づいておらず、隠れるなら今がチャンスというときだった。


 俺はすぐさま起き上がり、まだパニック状態のまま、岩陰に隠れる。

 そこで早く状況把握、行動の予定などをたてたかった。


 ──だが、そんなにこの世界は甘くないようだ。


 俺は左から強い風を受けた。

 なんとも言えない生暖かさと、普通の風の音じゃない音を放つそのナニかに、恐怖心を感じ、俺はそちらをゆっくり見た。


 軽く想像はできていた。だが、そうは思いたくなかったから、俺は何も考えずに見た。


 そこにいたのはやはり、


        ドラゴン


だった。

どうだったでしょうか?

投稿頻度などはまだ決まっていないので、それはおいおい発表しようと思います。

これからもこの作品をよろしくお願いします。

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