劣等配信者ピカキン
???「今日も糞みたいな商品を糞適当にレビューでもしておくか。糞ガキが見て再生回数糞伸ばしてくれるだろ」
ここは都内のマンションの一室。
いつもアホ面晒しながらレビューをしているこの人物。
彼が今回の劣悪配信者ピカキン氏である。
ピカキン「あ~、動画でガイジ装うだけで金が入るとか楽な時代になったな~」
鼻をほじりながらネットサーフィンを始めるピカキン。
そんなピカキン氏のことを見てため息をつく男。
???「yeahtuberとしての心意気まで忘れたか」
そう、彼こそこの物語の主人公潤平である。
潤平「やはり人生の先輩として道を正してやらねば」
そう言って彼はサングラスをかけた。
ピカキン「最近アンチ増えたなぁ…」
「当たり前だ!」
ピカキン「誰だ!?」
声のする方を見るとそこには大物yeahtuberの姿が。
潤平「有名動画サイトの主、潤平だ!」
ピカキン「ジュンペイ…潤平だって…?ハッ!まさかあの大物yeahtuberの!?」
潤平「ああ、その潤平だ」
王者の風格、大物の姿を前にしてピカキンはしばらく動けなかったが、すぐに考えをまとめて話しかける。
ピカキン「あの…俺、潤平さんのファンなんです!感激だなぁ、本物と会えるなんて」
(ここで媚びを売っておけば後々役に立つだろう…)
ピカキン「良ければ今度コラボで『浅ましいな』も…」
潤平「今日ここに来たのはお前の性根を叩き直すためだ。今のお前にコラボなんて10年早い」
潤平には全てお見通しだったのだ。
しかし、潤平の目的は若い芽を摘むことではなく、成長させること。
だから更生するなら別にコラボしてもいいとさえ思っていた。この時までは。
ピカキン「あ?調子乗ってんじゃねえぞ?こちとらずっとこのやり方でやってきたんだ!てめえに指図されるいわれはねぇ!」
潤平「やはり劣悪配信者と私のような大物が友達になることは不可能なのかもな」
寂しそうに潤平がそう呟く。
ピカキン「お前に俺の何がわかる…、俺だって頑張っているんだ!!」
潤平「いや、お前は頑張ってなどいない。本当に頑張っているなら何故再生回数が伸びなくなってきている?何故アンチばかり増える?」
ピカキン「うるせえ!」
潤平「ハッキリ言ってやろう。お前の動画は面白くない。手抜き感が溢れ出ている」
ピカキン「黙れ!これが俺の手に入れた力…、喰らえ!食品レビュー!!」
ドゴーン!!!
ピカキン「へっ、吹き飛んだか」
潤平「誰が?」
ピカキン「なっ!なに!?」
潤平「食品レビュー…、その生みの親に対して使うならもっと修行して出直してこい」
そういって純平は構えをとる。
ピカキン「まさか、レビューと言う概念を生み出したのも…」
潤平「冷凍とんかつふうじ」
「ぐわああああああああああ!!!!!」
ピカキンが言い終わるより早く潤平の手から出たそれはピカキンを包み込み、爆発四散させた。
また一つ、動画サイトに蔓延る悪を成敗した潤平。
だがこれは始まりに過ぎない。
これからも迫りくる悪と潤平は戦う。
お願い!潤平!負けないで!
今日もどこかで潤平はあなたのために戦っている。
潤平「アッアッアッアッアッ」