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頑張れ!笑顔なPKくん!  作者: ミスタ
17/33

第17話:教育

始めたいのだけどいいのかな?

 非常に残念なお知らせがある。

あのロリチート、

結局装備をもらえたらしいのだ。

ゴトー情報によると、

スキルをランダムで五つ&全財産<装備含める>を代償らしいが、

あれだけの強さを越えた後に手に入る装備なら、

その程度…、

いや、ここはロリチートのSR、HSRスキルの多さが、

いつもと違って不利になるのか。

なんか強そうなスキルを奪われてるといいな<切実>。


 まあ、それはさておきタロットだ。

タロットも無事に闇落ちしたからには、

お祝いと、PKの実践という大イベントが待っている。

「タロット、まずは軽く殺してから、

パーティーって事でいい?」

「いいけどよ、

軽くって何だよ、軽くって。

お前なぁ、もう少しだけでいいから重く考えろよ。

いいか。

俺たちがPKをすれば現実にいるプレイヤーが、


…俺たちのために今まで育ってくれて、

そして今回のパーティーの食材に使われるんだろう。

だとすれば食材プレイヤーにはもっと感謝の気持ちを持たないと」

ああ、そうだね。

タロット、俺は確かに食材への感謝の気持ちが、

あまりにも軽かったようだ。

今までの俺は何を考えていたんだろう。

なんで食材プレイヤーに感謝の気持ちをもてなかったんだろう。

「あ、でもタロット。

一つだけ訂正しておくと、

パーティーの食材のメインは確かにタロットの得物を使う予定だけど、

それ以外は殺さずに採ってくる予定だよ」

そして俺の装備の効果を説明する。

そして俺の装備がネタというかPK以外に向かない理由も一緒に。

俺のコック装備はもともとの防御力は紙だから、

俺のことを食べる気満々な魔物相手には、

とてもじゃないが戦えない。

それに向こうは食欲や闘志が痛覚を凌駕してくるやつや、

そもそも痛覚そのものがないゴーレム系には、

攻撃すらまともに通じない。

だから人間相手か格下相手じゃないと、

コック装備じゃ戦えないわけだ。

「なんだか面倒な武器だな」

それに殺せないからカルマレベルもレベルアップしないしね。

「ああ、カルマレベルで思い出した。

いま、PKってすごい人数になってるわ。

治安系もちの攻略組いわく、

PKの中でも黒色をした奴が急増してるらしい」

ふ~ん、黒って事は俺の悪夢が感染したわけじゃなさそうだし、

殺したいっていう衝動が抑えきれなくなったんかね。

「でも原因はやっぱりお前にあるんじゃね。

PKを始めた動機って、

他のやつが人をどんどん殺してるのに、

捕まらないし、罰を受けないからやってみようかな。

まわりもやってるんだ、俺だけじゃない!とかだもん」

ああ、確かにそりゃ俺に原因があるって言われても仕方ないや。

まあPKみたいに生命反応がある奴は、

全部キュウ○エ人形が感知してくれるから大丈夫だろう。

いざとなったらゴトーでそらに逃げれば、

追いかけてこられるやつなんて限られてるしね。

それじゃあ、狩りの時間だ。

今日は感謝を込めて、

丁寧に…丁重に…

 じっくり…ゆっくり…

  時間をかけて…デバフをかけて…

殺そうか♪


 そしてゴトーに二人を運んでもらい、

いや、ゴトーじゃ一人が限界らしいので、

もう一人集めようとしたら、

ゴトーが知り合いを連れてきた。

そのビキーという執事は、

ゴトーのように静かに飛ぶのは苦手なようだが、

速度が異常なまでに速いため、

視認出来るやつそのものが少ないようだ。

無論、追いかけられるものはもっと少ない。

そうして小さな村に着いた。

「ようこそ、こんな小さな村だけど、

ゆっくりしていって頂戴ね」

そんなことをいって出迎える婆さんの

腹を抉ってぶちまける。

「ねえ、宿は決まった?

決まってないなら私のところに来ない?

まあ、こんな小さい村だから宿なんて一つしかないけどね」

小さいのに元気よく客引きをする少女の

腕を切り飛ばし、

よくしゃべる口の中に突っ込む。

そして呪刻魔法で顔の中から腐らせていく。

「あんた、冒険者かい?

実は…」

俺たちを見かけると嬉しそうな様子で、

相談事を持ちかける農夫に、

死の雰囲気と惨殺を発動させながら、

滅多切りにして畑にその血肉を撒き散らす。

食物を作ってくれる畑には、

しっかりと肥料を差し上げないと。

これでいいのかな?

「あれ、お婆ちゃん?」

「何で倒れてるの? どうしたの?」

家からバックパックを背負っている二人組み、

今からお花を摘みにいってきます、とでもいわんばかりの

男の子と女の子に真っ赤なお花をプレゼントする。

二人で一つの花は少しかわそうだったかなと思って、

あと99ばかりプレゼントしてあげる。

これで一人あたり50のお花が咲いたわけだ。

大丈夫、50ものお花を咲かせたけれども、

無拍子を使ったのでそこまで手間じゃない。

外には誰もいなくなったので、

見張りをビキーとゴトーに任せて、

適当な家の中へと入っていく。

「あら、クヨ。

また、お客さん?

偉いわね…じゃないか。

いらっしゃいませ、

何泊する予定でしょうか?」

中で応対してくれたのは、

さっき腐らせた女の子のお姉さんのようだ。

さっきの活発さとはうって変わって、

おとなしい雰囲気で、

村一番の美人であろう顔とスタイルをしている。

なんか隣の村から求婚者がやってきても納得できる。

「すみません、何号室だったら空いてますか?」

「ええと、201と204に宿泊者がいるので、

202か203又は205になります」

「分かりました、じゃあ俺は部屋をみてくるから、

その間よろしく」

「ラジャ」

そう言って俺は201号室と204号室にいるかもしれない

プレイヤーを狩りにいく。

いや、狩りはさっき結構やったから、

パーティー用の食材を集めにいこう。

「ふふっ、おっちょこちょいな弟さんですね。

私の妹もおっちょこちょいで、

みていて結構はらはらするんですよ」

「ええと、あいつは弟じゃなくて、

親友なんですよ。

まあ、面白い方向に突っ走るから、

結局はらはらするんですけどね」

「あらあら、同じですね」

「そうですね」

「「はははははははははは」」

「ところでお姉さんって綺麗だってよく言われません?」

「あら、褒め上手ですね。

でもこの村には未婚の男性は、

まだ小さいタッくんしかいないから、

あまり言われませんね」

「でもほんとにお綺麗ですよ。

それに肌とかもきちんと手入れしてあって、

艶やかで、柔らかそうで、

つい食べたくなっちゃいますよ」

「まあ、それはどんな意味ででしょうかね」

「それはもちろん…ああ、帰ってきた。

どうだった?」

なんか帰ってきてみたらいい感じに盛り上がってるようで、

お姉さんの方は少し頬を赤く染めている。

いったい何の話をしたんだか。

それよりうまく殺れたよ。

悲鳴とかが甘美で気持ちよかった。

それに感謝の気持ちを込めると、

なんだかすがすがしい気持ちになる。

ほんとにいい事を知った。

「うん、結構よかったよ」

「そうですか、それはよかったです。

それでは宿帳に記入を御願いします」

なんか勘違いをしてるっぽいが、

まあどうでもいいか。

「なあ、ひとつ聞いていい?」

「何を?」

「あまり体を損壊させずに殺すのってどうやるの?」

「ああ、それはちょっとコツがいるからね。

でもなんで?」

あまり素人にはおすすめできないけど、

ゲームをやりこんだタロットの手の器用さは、

それなりにいい。

ステータスの補助がなくても、

案外一発で成功するかもしれない。

「いや、せっかくの記念だから、

血とか肉とかあまり流したり壊したりしないで、

食べられる部分を増やしたいじゃない」

ああ、そうだね。

納得、納得。

じゃあ動いているとやりづらいから、

動きを止めてあげようか。

そうして快楽殺人や抗えない恐怖をフル発動させて、

さっきから俺たちが話してる会話を聞いているうちに、

顔を青くさせていたお姉さんを、

指一本動かせないようにする。

プレイヤーならともかく、

何の戦闘訓練も受けていない女性なら、

この程度の事は簡単に出来る。

「なあ、吊るされた男の逆位置と、

塔の正位置で窒息死ってのは?」

「それだと糞尿とか体液撒き散らして、

メッチャ汚らしくなる」

だから自殺するとき首吊り自殺なんか選ぶと、

大変なことになりかねないからね。

「じゃあいつものやつでいくか」

なんだよ、いつものって。

なんでもいいけど、そろそろ硬直状態切れるかもしれないからね。

「太陽の正位置の上に死神の正位置を置く。

生命の象徴の上に死の象徴おいたから、

雑魚ならこれでワンキル可能」

ただしアルカナを相手の体に貼り付けなければいけないので、

動きの遅い又は体のでかい雑魚くらいにしか使えないという。

そして何も出来ないまま心臓が止まったお姉さんは、

そのまま静かに倒れこんだ。


 さて、後は自由にやっていいよ。

撲殺、殴殺、絞殺、圧殺、心臓停止、出血多量なんでもいい。

自分に、タロットに合うやり方を見つければいい。


 さあ、この村ごと殺そうか。

ただし今回は感謝を込めながら、ねっ♪

”キャラ紹介”

ゴトー&ビキー

ゴトー:とても優秀な執事。

冗談もうまく、しゃれも解しているが、

面倒になると先延ばしにしてしまうのが玉に瑕。

ご飯を作ってもらうたびに、

この主人に仕えてよかったと思っている。

ビキー:それなりに優秀な執事。

やること全ててきぱきこなし、

頼まれたことをすぐにおこなうが、

喋りたがりで、いちいち物音をうるさくたてるのが玉に瑕。

障害物や運搬物が無い状況、

つまり宇宙空間なら光速の壁すら突破できるらしい。

普段も音速を超えているため、

あながち間違いじゃなさそう。

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