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表向き輿入れになった八重です。本来の目的は、アラブ系一族の膿だしと要人の保護。

要人と言うのは、この一族と提携強化のために嫁に行った息子や娘の扱いが、かなり悪く良くて廃人悪くて奴隷となってしまっている。と泣きつかれた用です。なんか、こう。性的な意味だということなので、無理やりとか複数で無理やりとかなんでしょうが。何でそのことが露見したかと言うと”お守り”だそうです。世の中になかなり強力な”お守り”を格安で下してくれる人がいるらしく(もったいない)その人にお願いしたものが、壊れてたので調べてみたら・・と言うことだそうです。持たせてよかったとかいう前にちゃんと調べようよ。と思ってしまったのは致し方がないですよね。

 さて、輿入れになったので色々と(殲滅・保護のために)準備が必要だということで、1か月後に嫁入りに決まりました。私は、囮となるので攻撃は身を守るための者だけだと許可されなかったので、相棒を持っていくことはできないようです。そのため、技術を向上させようとしたらドクターストップをかけられました。曰く、これ以上強くすると入国に問題が出る。とのことで・・・

やることもないので、影猫と遊びながら過ごしています。甘やかしてくれる幸一さんは、別部隊の先遣隊として行ってしまったので結構暇なんです。仕事の合間に遊んでくれたり、休みの時に許可を取って来てくれて外出に付き合ってくれたりと構ってくれる人がいないとさびしい感じです。しかしながら、現地で熱い思いをしながら後から来る殲滅・保護部隊のために現場の状況整理と退路確保など忙しいんだよね~。と我慢している私の仕事は、悪いことをしているアラブ方の顔覚えとあちらの言葉を覚えること。表向きと言っても現地に何もしゃべれないで入ることは、悪手だと判断された為ですが、勉強なんて嫌いな脳筋の私には苦行です。

「勉強なんてしたくない。しなくても良いって奥に引っ込むときに約束したのに~」餓鬼くさいこと言っていますが、しなくては作戦に支障をきたすぐらいは認識しているので、簡単な言葉を頑張って覚えています。

「本当に馬鹿だな」そう言っているのは、特別に勉強を教えてくれている”スネーク”隊のグラさんです。この人は、私の影に収納していた遺体です。詰めが甘く完全に息の根が止まる前に収納してしまったために影の中で息を吹き返してしまった可愛そうな人です。私の影は、生物を癒すのが得意。しかも、戦中は影の中に傷薬・止血剤などなど色々な薬を収納していた(生物以外は永久保存がききます)ので影の中でいい感じに治療されてしまったらしく・・・帰る国も場所もない人たちが本家に忠誠を誓って”蛇”さんの下に組み込まれ、仕事を請け負って生活をしているんです。今回は、特別に本当に特別に私にお勉強を教えてくれています。

本来なら、私の近づくことは危険(本能的に嫌なんだそうです)なので何があっても近づいてくれないのですが、お給料アップと第三者を置くことで了承してくれたいい人です。

「では、先ほどのおさらいだ。この作戦は?」

「暴れるのはスネークさんたち。私は囮で隅っこで傍観」

「よろしい。言葉の方は何とかなるだろう。お前を一人で置いておくなんてないからな(色々な意味で)」

 1か月後、飛行機で目的の国へ。契約を示すためにどちらの一族から嫁を出し合って血族の繋がりを持つという昔ながらの方法ですが、これが一番いいということでそうなっています。私の乗せた車は、一族が生活している集落?に移動。ここでは、当主の命令で嫁どりが決まるそうなので私を表向き嫁取る人は、当主の息子となっています。一番地位が低い息子と約束しているので、私より若い人。多分18歳ぐらいの人なんでしょう。こんな年増と!!とショックを受けているようですが余計なお世話です。私だってこんなことがなかったら、来月か再来月くらいには幸一さんと婚姻を結ぶ予定なんですから!!

ちょっと憤慨しながら形式的に婚姻が結ばれていきます。婚姻を証明する書類なんて適当に用意してくれてたみたいで、息子さんの方はチラッとしか確認してないでうなずいたみたいですが、よくよく見るとこの作戦の成功報酬が記入されています。ふーん。成功報酬は油田の権利を一部譲渡となっているのですね。そーですよね。そのくらいの利益がないと私を出さないですよね。納得しながらうなずいておきます。

私は、本家としては奥から出さない事を決定している人間です。

結婚も本家で信用されている人以外は認める気がないみたいですし、外出・外泊時は幾重にも重ねた術で行動を制限しているような要注意人物ですから。

八重と言う名前も、そこから来ているようで。昔は幾重にも折り重ねるように健康増進の術を重ねていた(生まれたのが2か月早く、ほかの子より発育が悪かったから)のですが、大きくなったら暴走禁止・能力の制限などを幾重にもつけられています。そうしなくては、一般人が怖くて生活できないとのことで。

本当は、戦後にそのまま始末してしまうように。と国からの指示が出たそうですが、国を守り一族を守った子供にその対応は・・・と抗議してくれて今の落としどころに収まったそうです。私より”猫”さんや”蛇”さんの方が凶悪だと思うんですが、あの人たち引きこもりだから表に出ないので知られていないだけだそうです・・・・理不尽。

要らない事を考えていると式も終わり、食事をするために部屋を移動していますが、移動中に保護対象者がほかの人に足蹴されたり侮辱されたりしているのを見ると影獅子を出したくなります。が、ここは我慢してスルー。

何故かと言うと、私が通った場所から影を使用して後方部隊に位置情報を伝達できるようになっているのです。離れた場所でも影を通して位置確認ができる能力を持った影使いさんがいるので、その人と影猫がリンクしているそうです。よくわからないが、重ねつけている術のかにリンク・位置確認・補助が紛れ込んでいるそうなんです。私に術をかけるのは、ご当主以外にはいないので失敗はないでしょうし。しかも、そのご当主も移動している人間の中にいるので、間違いなく起動している。

 ご飯を食べてでは、新婚さんは・・・と別室に移動させられました。息子さんが一緒に入ったのは、一枚目のドア。その奥にあるドアを開けたと思ったら突き飛ばされました。たたらを踏んでから体勢を直して中を見る。中には、嫌な笑顔なおっさんが数人。人を値付けしているような視線。と言うか本当に値付けしていますよ。

「なんですか。あなたたちは」

「ふん。年増か。奴隷として売り飛ばせばいくらかになるか?」と話していますが、息子さんも殲滅対象者ですか。

「契約のために来た者をこのような扱いで。そちらの長様も認めている事なんですか!!」一応確認ですよ。依頼者が裏切ることだってありますから。

「あの阿呆は、知らないだろう。知っていても何もできないだろうな」そう言っているから、膿だしされるんですよ。残念ですね。ニッコリ笑うと狂ったか?と思われたみたいですが、そんなことないですよ。うちの戦闘部隊が暴れているだろうことだし少しだけ

「許可されていません。そこの馬鹿を仕留めるのは、夫たる私の仕事でしょ?」と殲滅しようと影獅子を発動させようとしているのに邪魔してくるの幸一さん。

「約束通り初夜までに助けに来たからな。後から、色々と覚悟しておけよ。まずは、こいつらを殲滅してからだが」と後方支援のくせに私を抱きながら操る拳銃は的を外さ無い。この部屋いる人間が私と幸一さんだけにするのにそれ程時間が掛からなかった。

「さて、帰るぞ」と拳銃を仕舞い言われた時には横抱きされていました。

「この衣装も似合うが、やはり和服がいいな」などと言っていますが、何のことでしょう?

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