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ろくわー ネカマな僕と気づきたくなかった現実

ろくわー です。

「えと、えと、とりあえず、ごめんなさい」


「ごめんなさい」


と、頭を下げるみーちゃんな魔法使いさんと、しーちゃんな戦士さん。


ふむ、思い込みが激しいだけで根はいい子なのだろうか?


「いいよー、こっちも悪いところはあったしねー」


と、のんびりと返して見る、あれ、膝の上の店長さんいつの間にか寝てないか?

いやーほかほかしてる、何これカワイイ、キュんキュんするぜ。


店長さんのあどけない寝顔をつんつん、うっ、うなー、ですと。


と、寝ごとに悶えていると。双子らしき二人が何か差し出してきた。


「あ、あの、迷惑かけて、それでもこれなんてずうずうしいと思うんですけど」


「すみません、ごめんなさい、でも、それでも」


『フレンドになってください!』


おおう、とびくりと店長さんが目を覚ます、あ、ちょっと、もうちょっと、堪能していたかった。


「僕らが?いいのー、そんなに強くないけど」


「な、なんなおじゃ」


かんでるかんでる、店長さん、よしよーし、と頭をなでてやるとふにゃーって顔をするんだよなー。

前の美女状態も捨てがたいが、これはやっぱりイイ。


「いえいえ、初心者の私達から見たら50レベルとか天と地の差ですから」


「と、いうか、普通に高レベルキャラですから二人とも」


まっね、実をいえばこの『ログセリオン』では、レベルをあげる方法はひとつではない、自由度の高いのゲームは、簡単にいえば息をしているだけでもレベルが上がるのだ。


つまり、モンスターを倒すだけでなく、何をしたか、どんな生き方をしたか、で経験値が常に入ってくるのである。


その代わり、やはりレベル上げはかなり困難になる。


学生プレイヤーにしても、50台までいっている人は百人くらいしかいないだろうなーと思う。


それだけ、レベル上げが大変だが、そこは自由度の高いこの世界、そのうちあげるだろー、と達観していた上に、この世界でほぼ最強だろうプレイヤーのお方とずっと行動を共にしていたら、50までいつの間にか上がっていたのが真実の所なのだが。


ちなみに、そんなわけで店長の生産職でありながらレベル50はかなりすごい領域だったりするのだが。


「まあ、いいよー、二人ともいい子みたいだし、なれてきたら僕の戦闘職系の友達でも紹介するよ」


と、ノンビーリ答えて見る。


「ほんとですか!?」


「いいんですか!?」


やっぱり双子かな、この二人、驚いた時の顔そっくりだー。


と、何とか考えながら二人の差し出していた、ステータスカードのフレンド欄に自分の名前を書きこんでいく。


ほらー店長も書きなよー。


「ふん、しょうがないのじゃ」


と、すっごーい笑顔で書き込んでいく店長、二人分書き込んでっと。


「はい、かんせーい」


「したのじゃ」


これで、二人のフレンド欄には僕らの名前が刻まれたはずだ。


そして、こちらが書き込むと、こちらのフレンド欄にも、しーちゃん、みーちゃん、と名前が。


て、お二人とも愛称じゃなくキャラ名ですかーーー!


本当に、しーちゃん戦士とみーちゃん魔法使いなお二人でした。


「えーと、アイリスさんと、ふうかさん...」


「どうしたの?みーちゃん」


僕らの名前を読んで、固まるみーちゃんさんに心配そうなしーちゃんさん。


「って、ふうかーーーーーー!??・?」


本日、二度目のテンパリ発動!


「は、はい?」


思わず返事してしまったぜ、びっくりした...。


「あ、あの、本当の、魔法使いで、名前がふうか、なんですか?」


切れ切れだね?確かに僕はふかかだが。


「うん、そうだけど」


なぜなぜ?そこまでびっくりなさる。


「じゃ、じゃあ、あのCMのふうかさんなんですか?氷の魔女の?」


そこまでいわれて僕も思い当たった。

『ログセリオン』のCMで、戦闘職や生産職などの紹介の部分で、高レベルプレイヤーのキャラを使用したのだ。


そして、魔法職のひとつ「氷の魔道士」<アイスラグナー>の紹介で確かに自分のキャラが使われて記憶がある。


そして、この国ほとんどの人間は少なからず『ログセリオン』のCMは一回は見ているだろう、特にプレイしている人間のほとんどは。


とりあえず、取り合えずだ、この世界で僕は結構有名人らしいということに今更気が付いた僕だった。



意外と、有名人かもしれない主人公です。



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